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マシュー・ヴォーン監督ならではのアクションはかっこよかったけど、「いかにもCG」っていう感じが気になった『ARGYLLE/アーガイル』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:14/22
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★☆

【作品情報】

   原題:Argylle
  製作年:2024年
  製作国:イギリス・アメリカ合作
   配給:東宝東和
 上映時間:139分
 ジャンル:アクション
元ネタなど:なし

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
凄腕エージェントのアーガイルが、謎のスパイ組織の正体に迫る大人気小説「アーガイル」。ハードなシリーズの作者エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)の素顔は、自宅で愛猫のアルフィーと過ごすのが至福の時という平和主義。

だが、新作の物語が実在するスパイ組織の活動とまさかの一致でエリーの人生は大混乱に!小説の続きをめぐって追われる身となった彼女の前に現れたのは、猫アレルギーのスパイ、エイダン(サム・ロックウェル)。

果たして、出会うはずのなかった二人と一匹の危険なミッションの行方はーー?!

【感想】

キック・アス』シリーズ(2010-)や『キングスマン』シリーズ(2015-)のマシュー・ヴォーン監督が描く新たなスパイ映画!ってことでかなり期待して観に行ったんですが、期待値が高すぎたためかイマイチ乗り切れませんでした(笑)

<映像の作り物感と既視感の強さ>

この映画はマシュー・ヴォーン監督らしい独特かつ派手なアクションシーンがウリです。確かに視覚的にも刺激が合ってかっこよかったんですが、、、なんでしょう、、、なんか作り物感と既視感が強くて、思ったよりハマれなかったんですよね。

個人的にはもう冒頭からしてちょっと萎えちゃいました。角刈りのアーガイル(ヘンリー・カヴィル)によるカーチェイスシーンだったんですが、このシーンのCGが「いかにもCG」っていう感じが強かったんですよね。もっと実写に近い形で表現することも技術的には可能だと思うんですけど、この前観た『マダム・ウェブ』(2024)と同じぐらいの拙さを感じてしまいました。

続く列車内でのエイダンによる格闘シーン。狭い車内での激しいアクションは見事でしたが、『キングスマン』で同じようなの観たなという既視感。ただ、エイダンとアーガイルが入れ替わりながら戦うときのシンクロ率が高すぎて、撮影はかなり大変だったろうなというのは伝わってきます。

終盤のエイダンとエリーによる踊りながらのカラフルな銃撃戦と、エリーのスケートの技術を駆使したインポッシブルすぎる戦いは、視覚的インパクトの強さと「そんなバカな」というありえなさに思わず吹き出しそうになるも、ここもCGによる合成感が強くてちょっと冷めちゃいましたね(笑)いや、この手の映像ではCGを使うのは当たり前なんですが、数々のVFXを駆使したシーンを観すぎているせいか、どうも違和感しか感じられずで。。。『キック・アス』や『キングスマン』の方がもっとリアルだったと思うんですけどね。。。

<面白くなるのは後半から>

ストーリー的には前半まではちょっと退屈でした。エリーが自身の書いた小説の内容と実在のスパイ組織の活動が一致するという謎の事態に翻弄されるも、その真相がわからないままなので、目の前のトラブルに対応するだけで精一杯。観ているこっちも何が何やらという状態で、あまり話に入っていけませんでした。

それが、後半から一気に変わります。なぜ小説と現実が一致するのかの真相が語られてからラストまでの怒涛の展開は、それまでの間延びした分を取り戻すかのようなテンポのよさで楽しめます。上でも書きましたが、ラストのインパクト大のバトルシーンは何だかんだ言って一番の見どころですよ。

<そんなわけで>

特にラストのアクションシーンはマシュー・ヴォーン監督らしさ全開で彼の映画でしか観れない価値を感じるものの、目の肥えた人にはこの作り物感が強い映像をどう感じるかってところですかね。ヘンリー・カヴィルとジョン・シナが出てるところに、僕は軽くDCユニバースを感じてしまってひとりでホクホクしてましたが(笑)ミッドクレジットシーンを観る限りは続きがありそうなのと、『キングスマン』シリーズとのユニバースを期待してしまいますが、果たして、、、?!


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