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『もののけ姫』の要素が強かった『鹿の王 ユナと約束の旅』

【個人的な評価】

2022年日本公開映画で面白かった順位:23/28
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】

アニメ
アクション
ファンタジー

【原作・過去作、元になった出来事】

上橋菜穂子『鹿の王』(2014-2019)

【あらすじ】

かつて、ツオル帝国は圧倒的な力でアカファ王国に侵攻した。しかし、突如発生した謎の病・黒狼熱(ミッツァル)によって、帝国軍は撤退を余儀なくされる。

以降、二国は緩やかな併合関係を保っていた。ところが、アカファ王国はウィルスを身体に宿す山犬を使って、ミッツァルを再び大量発生させることで反乱を企てていたのだ。

ミッツァルが国中で猛威を振るう中、山犬の襲撃を生き延びたヴァンは、身寄りのない少女ユナと旅に出る。ただ、その身に病への抗体を持つ者として、治療薬開発を阻止したいアカファ王国が放った暗殺者サエから命を狙われることに。

一方、治療薬を作るため、ヴァンの血を求める医師のホッサルも懸命にヴァンを探していた―― 。

様々な思惑と陰謀が交錯したとき、運命が動き始める。

【感想】

読書が苦手なので、原作小説は読まずに行きましたが、、、これは原作を読んでから観た方がいいかもしれません。決してつまらなくはないんですけど、いろいろ設定の理解に体力使います(笑)

<『もののけ姫』かなと感じる画>

原作の世界観がどうなのかはわからないのですが、映画として観ると、非常に『もののけ姫』(1997)に似た印象を受けました。まず、山や森といった自然が大部分を占める風景がそうですね。この自然を感じる世界観は一番大きいと思います。さらに、ヴァンが捕まっていた地下壕はタタラ場のような雰囲気がありました。山犬はモロたちを思わせるんですけど、その登場の仕方はタタリ神のようです。飛鹿(ピュイカ)はどう見てもヤックル。さらに、特殊な力を得たヴァンと、呪いにかかったアシタカのかぶり度合いの高さ。これ、アシタカの30年後の物語といっても、あんまり違和感ない気がします(笑)

<映画だけで理解するには多い情報量>

重要なポイントとしては、ミッツァルという不治の病があって、ヴァンがそのその抗体を持っています。ホッサルはヴァンの血は使ってミッツァルを治したい。でも、ミッツァルがなくなることで困るアカファ王国。それぞれの思惑が交錯するところが、この物語の面白いところ、、、なんだと思います。思いますっていうのは、自分がそこまで入り込めなかったからなんですけど(笑)とりあえず、ヴァンの血を求めて、いろんな人たちが近寄ってくるって思っとけば大丈夫かと。

だけど、いろいろわかりづらいところがあるんですよね。ホッサルってどういう立場なんだっけとか、ヴァンが所属していた独角って何する集団なんだっけとか。その前提となる設定がわからないと、そこの理解に意識が行っちゃって、あんまり物語に集中できませんでした。だから、原作小説を読んでおいた方が、そこの事情が頭に入っている分、映画もすんなり観れるかと思います。

<そんなわけで>

アニメってだけで、ある程度の面白さがありますし、ファンタジーの世界観が好きならそこそこ楽しめるでしょう。ただ、観終わった後のすっきりしない感は、初見の人は特に強いかもしれませんね。

あと、キャストの演技はよかったんですけど、メイン3人の堤真一、竹内涼真、杏は、キャラクターというより、まんま彼らだなって感じでした(笑)


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