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逆に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の偉大さを痛感した『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:84/126
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】

ヒューマンドラマ
SF
タイムトラベル
コールドスリープ
ミスチル

【あらすじ】

将来を期待される科学者の高倉宗一郎(山﨑賢人)は、亡き養父である松下(橋爪淳)の会社で研究に没頭していた。早くに両親を亡くしずっと孤独だった宗一郎は、自分を慕ってくれる松下の娘・璃子(清原果耶)と愛猫ピートを、家族のように大事に思ってきた。しかし、研究の完成を目前に控えながら、宗一郎は罠にはめられ、冷凍睡眠させられてしまう。

目を覚ますと、そこは30年後の2025年の東京。宗一郎は研究も財産も失い、璃子は謎の死を遂げていた。失って初めて、璃子が自分にとってかけがえのない存在だったと気づく宗一郎。人間にそっくりなロボット(藤木直人)の力を借り、30年の間に起こったことを調べ始めた宗一郎は、ある物理学者にたどり着く。

驚きの事実を知った宗一郎は、再び1995年へと時を超える。ただ、璃子を救うために―。

【感想】

原作は超有名な小説だそうで。僕は読んだことないのですが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の元ネタにもなってるようです。ウィキペディアで原作のあらすじを読むと、なにやらメチャクチャ面白そうですが、、、映画は、、、?(笑)

<よくも悪くも日本版タイムトラベル映画。じゃあいい意味では?>

タイムトラベルモノの映画って世の中に数多くあるものの、今作を観て感じたのは、「邦画でやるとこうなるのかー」っていう感想です。いい意味でも悪い意味でも。

いい意味で言ったら、まずは舞台が日本になっているのでイメージしやすいってのがありますね。1995年のシーンなんか、ミスチルの曲が流れているから、当時を生きた身からしたら懐かしいですよ。とはいえ、自分よりも年下の役者が1995年という設定で聴いているのは、やや違和感もありましたけど(笑)

あとは、安定の感動系の話になっているので、そこまで毛嫌いする人もいないかなってのもあります。これがね、CGやセットをバリバリ組んでのアクションモノにしちゃうと、洋画ほど予算のかけられない邦画の場合、おそらく目の肥えた現代人は満足しないんじゃないかと。。。

<よくも悪くも日本版タイムトラベル映画。じゃあ悪い意味では?>

で、悪い意味で言うと、進行がもっさりしてたかなって思うんですよね。今回のようにややスリリングな展開の話なら、もっとポンポン進むテンポのよさが欲しいところ。なのに、あまり重要でないところに尺を使っているからか、うまく話の波に乗り切れず。。。だって、コールドスリープから目覚めるのに50分ぐらい使ってますもん。それだけで前半終了です。洋画だったら、その半分ぐらいで済んでる気もします(笑)

だから、未来に行ってからがけっこうあっさりしてたんですよ。特に、藤木直人さんが演じたロボットがちょっと笑える役どころで好きだったんですが、友情が芽生えるほどの絡みはなく。。。もっと面白い掛け合いがあってもよさそうなのにねぇ。

そのため、過去に戻るとき、ちょっと感動を盛り込んだやりとりがあったんんですが、「いや、そんな仲良くなってないじゃん」って思っちゃいました(笑)

また、過去に戻った後に知り合った佐藤(原田泰造)も、事情説明のシーンがないまま、「いきさつはロボットから聞いたよ!」と快諾してたんですよ。「ずいぶん物分かりがいいな」って感じてしまい(笑)「ウソだ、そんなの信じないぞ!」ってやりとりを入れるか、もっと佐藤が訝しげな表情をしているとか、そういうのがあった方が自然だったかもしれません。

<全体的に楽しめはする>

原作を読んでいなくても、過去にタイムトラベル系の映画をたくさん観てきた人なら、なんとなーく察しがつく展開かもしれませんが、感動的ではありますし、それなりに楽しめる映画ではあります!そして、この映画を観ることで、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の偉大さをより痛感できますね。言い方は悪いですが、かませ犬と言いますか(笑)

<その他>

同じタイムトラベル系の邦画だったら、個人的には『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』の方が好きです!まあ、こっちは完全にコメディで、SF的な要素がほぼないんですけど、とにかく笑えるので(笑)


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