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永野芽郁がひらすら叫びまくってた『マイ・ブロークン・マリコ』

【個人的な満足度】

2022年日本公開映画で面白かった順位:127/146
  ストーリー:★★★☆☆
 キャラクター:★★★☆☆
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★☆☆☆

【作品情報】

  製作年:2022年
  製作国:日本
   配給:ハピネットファントム・スタジオ、KADOKAWA
 上映時間:85分
 ジャンル:ヒューマンドラマ
元ネタなど:漫画『マイ・ブロークン・マリコ』(2020)

【あらすじ】

ある日、ブラック企業勤めのシイノトモヨ(永野芽郁)を襲った衝撃的な事件。それは、親友のイカガワマリコ(奈緒)がマンションから転落死したという報せだった――。

彼女の死を受け入れられないまま茫然自失するシイノだったが、大切なダチの遺骨が毒親の手に渡ったと知り、居ても立っても居られず行動を開始。包丁を片手に単身“敵地”へと乗り込み、マリコの遺骨を奪取する。幼い頃から父親や恋人に暴力を振るわれ、人生を奪われ続けた親友に自分ができることはないのか…。

シイノがたどり着いた答えは、学生時代にマリコが行きたがっていた海へと彼女の遺骨を連れていくことだった。道中で出会った男・マキオ(窪田正孝)も巻き込み、最初で最後の“二人旅”がいま、始まる。

【感想】

原作漫画を読んでから鑑賞しました。1巻しかないのでサクッと読めますよ。そう、1巻しかないから映画も変にはしょることなく、全部まるっと映像化されていたのはよかったですね。原作モノって映画にすると必ずカットされる部分とか出て不満を感じますけど、そういうことがありませんから。

<誰かの日記を読んでいるような感覚>

お話はとてもシンプルです。シイノが亡くなったマリコの遺骨を海に連れて行くっていう、ただそれだけですから。突然亡くなったマリコの遺骨を手に、彼女が生前行きたいと言っていたところまで旅をする。道中、親友との思い出を振り返りながら、ちょっとした出会いもあって、ロードムービーのような雰囲気がありますね。ただ、淡々とした内容なので地味といえば地味です。ドラマチックな何かがあるわけでも、秀逸なオチがあるわけでもないです。この淡々とした感じが、なんとなーく誰かの日記を読んでいるような気分にもなりました。

<今まで見せたことない永野芽郁さんの迫真の演技>

永野芽郁さんは今やドラマに映画にと引っ張りだこの人気女優さんですよね。これまではどちからといえば清純というか、いい人、素直な人というかなりポジティブな役柄が多かったと思います。ところが、今回はネガティブというわけではないんですけど、演じたシイノというキャラクターがかなり感情を表に出すタイプなんですよね。事あるごとに叫びまくるので、永野芽郁さんもだいぶ振り切ったなと感じました。

<演技はいいけどキャラクターは薄い>

そんなシイノの役どころは強烈でしたが、キャラクターとしてはそこまで目立っていた感じはしなかったですね、個人的には。むしろ、マリコの方が印象に残りやすいです。あのメンヘラな感じが。あれは相当めんどくさいタイプですね。多分、身近にいたら関わりたくないなと思うほどには(笑)マリコについては家族などの描写があるんですけど、シイノについてはまったくそういうのがないので、彼女がどういう環境で育ち、なんでマリコと仲良くなったのかがわからないままなんですよ。そこはちょっと知りたい気もしますね。

<そんなわけで>

個人的には、映画と漫画どちらがいいかと聞かれたら、漫画と答えるでしょう。漫画の方が、シイノにもっと躍動感があってテンポのよさを感じましたから。まあ、漫画と同じことを実写でやるのは難しいと思いますけど。でも、いつもの役どころとは違う永野芽郁さんの演技は一見の価値アリかなと思います!


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