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成長した日岡に大上のDNAを感じ、上林のサイコパスっぷりに怯えた『孤狼の血 LEVEL2』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:19/141
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】

アクション
ヤクザ
極道
裏社会
スプラッター

【あらすじ】

3年前に暴力組織の抗争に巻き込まれ、殺害されたマル暴の刑事・大上(役所広司)の後を継ぎ、広島の裏社会を治める刑事・日岡(松坂桃李)。

しかし、刑務所から出所した“ある男”の登場によって、その危うい秩序が崩れていく…。

ヤクザの抗争、警察組織の闇、マスコミによるリーク、身内に迫る魔の手、そして圧倒的“悪魔”=上林(鈴木亮平)の存在によって、日岡は絶体絶命の窮地に追い込まれる…!

【感想】

「孤狼祭 –コロフェス– 完成披露プレミア」にて鑑賞してきました。実際の公開日は1ヶ月後の8月20日(金)なので、一足お先にという感じです!

<上林の完全悪のキャラに脱帽>

前作がすごく好きで、続編をとても楽しみにしていたんですけど、今回はもう上林を演じた鈴木亮平さんの独壇場ですよ。彼のキャラの振れ幅の大きさにびっくりですもん。僕はドラマもよく観るんですが、直近だと、『レンアイ漫画家』(フジテレビ)でちょっとコミュ障な少女漫画家の役をやり、今は『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS)で救命救急に体を張る熱血漢を演じているので、あまりの変わりようにびっくりしますよ。無言の圧力、笑顔に隠された威圧感、さらに、邪魔者は徹底的にぶち殺していくスタンスは、もはやヤクザを通り越してサイコパスかってぐらい。

<日岡の成長にも注目>

そして、日岡演じる松坂桃李さんの変貌っぷりにも驚きますよ。前作まではヤクザ以上にヤクザな刑事の大上(役所広司)とコンビを組まされる新米刑事で、広島大学を出た頭でっかちのおぼっちゃんという感じが強かったんですが、今作ではその生真面目さはなくなり、しっかり大上のDNAを受け継いでいました。人ってここまで変われるのかってぐらい、ヤクザ感強くて。

松坂桃李さんって、もうただの"イケメン俳優"という枠を超えた活躍ぶりだと思うんですよ。戦隊ヒーローから始まり、体を売る青年やアイドルオタクまでこなすので。

<大上の印象の強さは覆せず>

刑事モノのはずなのに、その刑事がもはやヤクザなので、もはや単なるヤクザ映画ですよ、これ。ダークでバイオレンスで、人がバンバン死んでいくスプラッター感は見ごたえあるんですけど、個人的には前作の方が好きでした(笑)やっぱり大上のキャラクターは強いです。役所広司さんの演技あってこそだと思うんですが、ヤクザ以上のヤクザな刑事で、粗暴で、荒っぽくて、でも人情味にあふれてて、、、そのギャップに泣きましたから。

今回はそういうキャラクターのギャップみたいなのはなく、メインキャストの年齢も若くなっている分、重厚感というか、ドス感は弱かった印象ですね。とはいえ、ヤクザたちの迫力と怒涛のストーリー展開は、このコロナ禍で溜まった鬱憤を吹き飛ばす勢いはあるので、ぜひ映画館で観て欲しいです!

<その他>

戦隊ヒーローで思い出しましたが、本作にはデカレンジャーでレッドを演じたさいねい龍二さんも前作から引き続き出演しているので、まさにシンケンジャーとデカレンジャーがいるわけですが、その割に治安はすこぶる悪いっていう(笑)


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