家族というものを再び考えさせられる『ひとよ』

2019年公開映画187本中54位。

人殺しの母親が15年ぶりに家に戻ってきた家族の映画。
シリアスと笑いのバランスが絶妙でした。

この家庭では、父親がクズ野郎で子供に暴力振るうもんだから、
田中裕子がひき殺して刑務所に入るものの、
殺人者の家族ということで、残された者たちはひどい嫌がらせを受け、
15年ぶりに再会しても、兄弟3人はそれぞれ思うところがあるっていうね。
とても複雑な家庭環境です。

確かに、殺人は罪。
でも、それによって救われた人もいる。
しかし、世間はそんなのおかまいなしに叩く。
事実はひとつしかないのに、
立場によって受け取り方がまったく異なるっていうのを
改めて痛感する映画だと思った。

次男の佐藤健が一番荒れてるんだけど、
なんとなーく、これは三兄弟の中で
一番母親が好きだったことの裏返しなのかなーと思った(笑)

好きな子をいじめるじゃないけど、
好きだったり、信頼していたり、
プラスの感情が大きい分、裏切られたときに、
マイナスへの振り切りが大きいっていうのは、よく聞く話だし。

この映画さ、とにかく出ている人全員の演技がうまいんだよ!
声を荒げて対立するシーンなんかは特に迫力あるし、
暗くシリアスな中に笑えるシーンも散りばめられているし、
重い内容ではあるけど、すごく面白かった。

個人的にツボだったのが、いつも強面役の音尾琢真が
今作ではニコニコ爽やかな役柄というギャップwww
あんな音尾琢真、初めて見たwww

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