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後にも先にもこんな子役いるのかってぐらいの衝撃!世界にオカルト・ブームを巻き起こした不朽のホラー映画『エクソシスト ディレクターズカット版』

【個人的な満足度】

「午前十時の映画祭13」で面白かった順位:9/13
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★★
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:The Exorcist: The Version You've Never Seen
  製作年:2000年
  製作国:アメリカ
   配給:ワーナー・ブラザース映画
 上映時間:131分
 ジャンル:ホラー
元ネタなど:小説『エクソシスト』(1971)

【あらすじ】

イラク。考古学者のメリン神父(マックス・フォン・シドー)は、古代遺跡の発掘現場から悪魔パズズの偶像を発見する。

同じ頃、撮影でワシントンを訪れていた女優クリス(エレン・バースティン)の娘リーガン(リンダ・ブレア)に恐ろしい異変が起きていた。自らを悪魔だと名乗り、卑猥な言動を繰り返す上に、リーガンのまわりには超常現象が発生。

最新医学をもってしても解明できない病状に、クリスはカラス神父(ジェイソン・ミラー)に助けを求めるがーー。

【感想】

午前十時の映画祭13」にて。2000年のアメリカ映画。1973年に公開されたオリジナル版に15分ほどのシーンを追加したのが本作です。なお、オリジナル版は1973年の世界興行収入第1位というほどの大ヒットで、日本でも公開された1974年の配給収入1位となりました。

<とにかく子役の演技が凄まじい>

不朽の名作と言われていますが、なんだかんだで人生初鑑賞です。いやー、今観ても恐怖を感じますね、これ。悪魔に憑りつかれる系の映画はこれが元祖っぽいので、今ある同ジャンルの映画は本作がなかったら作られなかったかもしれません。それぐらい後世に影響を与えたと思います。特に、先日観た『ヴァチカンのエクソシスト』(2023)なんか、ほとんどこれと似た構成でしたから。

で、やっぱりこの映画といえば、リーガンを演じたリンダ・ブレアの演技ですよ。そこに振り切っているのが最大の見どころです。悪魔に憑依されて大暴れするわ、ブリッジして階段を駆け下りるわ、卑猥な言動を連発するわで、よく当時12歳だか13歳だかの子供にここまでやらせたなと(笑)特にブリッジ歩きは、電気がついた明るい場所でのシーンにも関わらず、血を吐きながら蜘蛛のように素早く降りてくるから、メチャクチャ印象に残ります。今でこそいろんなホラー映画があるから、トラウマになるほどの恐怖かっていうとそうでもないんですけど、当時は相当なインパクトだったんじゃなかろうかと。

そのおかげで、リンダ・ブレアは第31回ゴールデングローブ賞の助演女優賞を受賞し、第46回アカデミー助演女優賞にノミネートされました。なお、受賞は逃してしまいましたが、そのときのアカデミー助演女優賞は『ペーパー・ムーン』(1973)のテータム・オニールです(確かに納得の受賞)。

<前半はちょっと退屈だけど、それをカバーできるスリリングさ>

ただこの映画、実際に悪魔が本領を発揮してくるのが、始まって40分以上経ってからなので、それまでは少し退屈かもしれません。物音がしたり、物が勝手に動いたり、ちょいちょい“匂わせ”みたいなシーンはあるんですが、「来るか来るか」と思わせといて全然来ないんですよね(笑)まあ、それを踏まえても40分経ってからの怒涛の展開が面白いので、総じて恐怖を楽しめる作品にはなっていると思います。

<どこまでが真実なのか>

それにしても、原作小説は1949年に起きた「メリーランド悪魔憑依事件」を元にしているらしいのですが、本当に悪魔祓いみたいなことってこんな感じなのか、憑依された人間が大暴れするのかは甚だ疑問ではあります(笑)劇中の医師が口をそろえて言っていたように、脳神経の異常としか個人的には思えなませんが、、、世の中には科学で解明できないことは多数ありますからね、、、そこは何とも。。。(笑)

<そんなわけで>

今観ても恐怖を感じるぐらいにはインパクトあるホラー映画でした。ラストも一件落着したのかそうでないのか、ものすごく曖昧なまま幕を閉じるのも、喉の奥に何か引っかかる感じがして気持ち悪いです(笑)続編も作られている上に、今年の12月にはシリーズ最新作である『エクソシスト 信じる者』が公開予定。あの有名なテーマ曲も健在ですし、本作で母親のクリスを演じたエレン・バースティンも続投というから今から楽しみです!


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