"ミュージカル"感はない『ダンスウィズミー』

2019年公開映画122本中76位。

正直、絶妙に微妙な映画でした。
いや、期待値が高かったのかな。
「邦画ってミュージカルないよなー」と思っていた矢先に出た作品で、
あの矢口史靖監督だから、けっこう期待できるなって思ってたんだけど、
ちょっとコレジャナイ感。

『グレイテスト・ショーマン』やディズニー作品
を期待して行ってはダメです(笑)

主人公の三吉彩花が、催眠術により、
音楽を聴くと歌って踊らずにはいられなくなったっていう話で、
設定はこの上なく面白いし、
何よりも三吉彩花ってすごくスタイルがいい上に、
流れるようなダンスを披露するから、
「綺麗な人が踊るとこんなにも煌びやかなのか!」
って、メッチャ見入ってしまうのは事実。

が、しかーし!
「なんかハリウッドと違う。。。」
という違和感はずーっとあったんだよね。
一体、それは何なのだろうと考えていたのだけど、
おそらく、作品内における「歌や踊りの扱われ方」かなと思った。

『グレイテスト・ショーマン』や数々のディズニー作品なんかは、
登場人物が歌を歌と思っていない気がするんだよね。
観客が「歌」と認識するだけであって、
彼らからしたら、普通に話すことと何ら変わりない。
それが当たり前の世界に生きている。

それに対し、この作品は、
歌や踊りを普通に話すこととは別物としているから、
そこでぷっつり切れている感じ。

要は、歌や踊りを空気のように扱うか、
道具のように扱うかみたいなことだと思うんだけど、
その差は意外と大きい。
特に、僕の場合は普段から洋画に慣れ親しんでいるので、
この作品はミュージカルというよりは、
ただのコメディの印象が強かったな。

あとは、踊りがちょっと小さい感じがした。
洋画だと、人数が多いと、とにかくスペースを広くとるし、
狭い場所だったら人数を絞って、テクニカルな動きにするけれど、
今回、会社で踊るシーンは人数が多い割に狭くて、
ちょっとインパクトに欠けたかなっていう。
まあ、一般的な日本の会社の室内レイアウト的に仕方ないとは思うけど。

でも、レストランのシーンはよかった。
ダンスがキレッキレで、しかも破天荒な形だったから、
一番の見どころだと思う。

あんまり、ミュージカルっていうのを意識しすぎないで見るのがいいかも。
とにかく、三吉彩花が美しくてカッコいいのは間違いないです。

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