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「美醜の命」


我が内の

白き蛆(うじ)は蛹から蝿へ

醜くも美しく

飛び立ってゆく


蛆を嫌うのは

何故だろう

腐るものに付くからだろうか?

生ける命なのに


白き命は

祝福されない

忌み嫌われて

触れられもしない


哀れに思いながらも

すり込まれた感情に抗えず

虫を愛しながら

蛆を嫌う


ある日私の心に

妬みが生まれた

それは止めどなく

否定するほどに


まるで蛆のように

またたく間に湧きつづけた

受容せざるを得ないところで

それは止まった


やがて蛆は茶色の蛹となり

静かに眠った

黒き蝿となる

その時まで


目覚めた

黒き命は

四方八方へと

解放された


醜いかな

その姿

美しいかな

その命


たとえ人に嫌われようとも

蝿はお構いなし

ありのままは

美しいかな

母から地味で良いわねと言われました(苦笑)





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