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醜さの刻印  -詩-

そこに染みがあるよ。

え? どこにもないが。

そこだよそこ。

どこだって?

おまえのこころだよ。

こころ?

そうさ。おまえには自分では決して消せない醜さの刻印みたいな染みがあるのさ。

なんだと?

疑うなら鏡に映して見てみるがいい。

いや、どこにもないが。

だろうな。おまえが自分自身の醜さを認めない限りは見えはしないのさ。

自分は醜くなんかない。だから染みなんてない。

そうか。そういうならそうなのかもしれないな。

なにがいいたい?

べつに意地悪がいいたいわけじゃない。

それならなんなんだ?

おまえ、作り笑顔が気持ち悪いぞ。

そんなものしやしない。

あとな、周りを巻き込むな。みなにとっておまえはいい迷惑だ。

そんなはずはない。

そうかな。知らないのは自分だけなんじゃないか。

自分だけ?

そう。気がつかないのは自分だけ。

なんのために、自分はがんばってきたんだ?

なにかがんばったのか。気のせいじゃないのか。

なぜ、なぜだ?

気のせいだろうが、がんばったのならひとこといってやるよ。
「ごくろうさん」
気が済んだかい。



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