指示待ち人間は優秀!
【ラジオ体操254日目】
こんにちは。
誰かから指示されることが苦手なので、指示されることがない環境に身を移したけれど、どうやら指示することも苦手だということに気づいた一匹狼コマリストです。
今日は『指示待ち人間って悪いことなの?』というテーマで書いていきたいと思います。
皆さんは、他人から指示されることが好きですか?嫌いですか?
「指示待ち人間」という、自発的に考えて動かない人を揶揄するような言葉がありますが、あの言葉がいつからあるものか知っていますか?
実は、1981年に流行した言葉らしいです。
インターネットが普及したので、「最近は指示待ち人間が増えた」なんて言葉を目にしたり、耳にする機会が多くなったのは最近のことのような気がしていましたが、こんなにも前からある言葉なんですね。
1981年時点で社会人になった人を指して、この言葉が使われていたということは、この時点で18歳以上の方を対象としているので、1963年以降に生まれた人が対象ということです。
この人達はもうすぐ還暦を迎えます。この当時から本当に”増えている”のであれば、現代の社会人の大半は指示待ち人間ということになるけど、どうなんでしょうw
今日は指示待ち人間よりも、正しい指示が出来ない人に問題があることに気づいた方が良いんじゃないかというお話です。
指示しないと部下が動かないと悩んでいる上司の皆さん。ちゃんと指示ができているか考えながら読んでみて下さい。
指示待ち人間って悪なの?
大前提として、指示されないと動かない(と思われている)人が本当に悪いのかについて考えておきたいと思います。
指示したことを100%こなす部下
指示したことを自分なりに考えて、時にはやらないこともある部下
皆さんが上司だったとしたら、どちらの部下が扱いやすいですか?
指示されたことを忠実にこなして会社に貢献する社員
自分ですべて考えて、どんどん成果を出す社員
どちらの社員の離職率が高いと思いますか?
どちらかと言えば、ほとんどの会社が指示を100%こなし、会社に対して忠実な社員を求めているはずです。
それなのに、なぜ”指示待ち人間が多い”ことを嘆くような上司(経営者ではなく中間管理職)が多いのか。
これは、個人的な考えですが上司側に問題があるからだと思っています。
自分だったら○○する
自分が若い頃は○○だった
こんなことを考えながら、部下を見ている。過去の自分と比較したり、今の自分と比較して出来ていないと思い込んでいる状態です。
ハッキリ言います。
”知らんがな”
そもそも、上司が若かりし頃と現代では使用しているツールも、会社が置かれている状況も違います。
上司と部下では育ってきた環境が違います。
”今の自分だったらこうするのに”って、その会社で揉まれて成長した結果、そう考えることができるようになったんでしょ?
そもそも、その「こうする」っていう内容を部下に”小学生でもわかる言葉で”指示できていますか?
これが、部下が思っている上司に対する感情です。
誰でも最初は分からないことばかりです。だからこそ、指示を100%忠実にこなすことができる部下は超優秀なんです。
そもそも、テストの点数で高校や大学に進学して、そこから卒業して就職してるんです。
答えのある環境において成果を出してきたのが若手社員なんです。
熱くなってしまいましたが、自分自身が正しい指示を出せていないことを棚に上げて、指示待ち人間が増えているなどと責任転嫁している上司が日本のどこかにはいるかもしれないので、あえて苦言を呈してみました。
少なくとも、長くこの会社で働いてほしいと思う感情があるのであれば、指示待ち人間は悪ではない。
これが、現時点でのコマリストの答えです。
正しい指示とは
さて、少しクールダウンして「正しい指示」について考えてみます。
そもそも指示という言葉は、漢字が示す通り「指で示す」ように明確な行動を示すことを指しています。
ということは、指示を聞いた相手が寸分違わず指示通りに行動することができるのが正しい指示ということになりますよね。
これを踏まえて、2つの指示を見てみましょう。
①今日はこの10製品だから。よろしく。
②今日は10製品の生産が必要です。生産の順番と品目はこちらに記載してある通りです。すべての製品が明日の朝出荷なので、今日の17時までには確実に終了して下さい。それぞれ目安となる時間も記載しているので、この時間も参考にしながら、遅れそうであればすぐに報告して下さい。よろしくお願いします。
どうですか?
自分が指示される側だとして、どちらの方が指示通りに仕事が出来そうですか?
はい。間違いなく②ですよね。
でもね、けっこう①みたいな指示が多いんです。で、何かしらのトラブルが起きて17時というリミットを過ぎてしまった時に、「なんで報告しなかったんだ」とか「明日出荷だぞ!どうするんだ!!」みたいな罵声が飛ぶ。
どう考えても、指示した人間のミスなのに、部下が叱られてしまう。
そして、部下たちは上司に対する不満を抱えていって・・・。。
こんなことが日常的に起きているのが、現場です。
”んなこと言っても、そこまで細かい指示を出すための時間が取れないんだからしょうがない”
そう思う人もいるかもしれません。
これは、部下も同じです。
”んなこと言っても、明確な指示がないから仕方ない”
こうやって、部下からの信頼を失っていくんです。
コマリストが考える正しい指示とは、
仕事の全体を俯瞰して、必要となる情報を網羅し、指示を受けた相手が間違いなく行動することができるレベルまで落とし込んだものを誰でもわかる言葉で伝えること。
100の仕事があるとしたら、上司はその100を全て把握して10単位に分割し、10人の部下にひとつづつ的確に渡していく。
これが、上司の仕事です。
部下よりも頭を使って、部下が動きやすいように工夫して、それでも何かがあった時は責任を取る。
それだけの経験と知識があって、出来ると判断されたから上司になっているんです。部下よりも高い給料を受け取っているんです。
最後に、過去のnoteにも書きましたが、私自身が意識していて、難しいけれどその通りだなと思う言葉を残しておきます。
1時間後に地球が滅亡するとしたらどうすると聞かれたアインシュタインの言葉です。
「私は地球を救うために1時間の時間を与えられたとしたら、59 分を問題の定義に使い、1分を解決策の策定に使うだろう」
問題の解決には、問題の定義が最も重要であるということの教えです。
仕事とは問題解決の連続です。正しく問題を定義し、部下が行動できるようにするために、「正しい指示を出すための時間」を取ることを意識してみて下さい。
じゃ、またね!
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