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あいさつの重要性

高校生年代の発達障がい児の生徒と関わる中でこの挨拶ができるかどうかは大きな問題だと思います。実際に関わってきた生徒でも千差万別です。

コグトレを作った宮口幸治さんの著書で【どうしても頑張れない人たち】書かれていた内容として、『誰もが認知機能が強化できるとは限りませんので、その場合は対人マナーを高めれば良いのです。対人マナーとは挨拶、謝罪やお礼の仕方、上手い断り方、適切な相手との距離、視線の向き、声の大きさといったものです。これらは練習するとすぐにできるようになります』と書かれていました。この中の挨拶は対人スキルの初歩でありますし、日常的に使うことです。挨拶ができる人と挨拶もできない人とでは大きく印象が違います。ここにノンバーバルなコミュニケーションもできればより印象を持ってもらえると思うのです。

ましてや高校生はすぐに社会に出ていく年代です。学習も重要ですが挨拶といったスキルの方がさらに大切です。学習に困難さがあっても好感を持ってもらいやすい人材になれば助けを求めることも容易にできるようになります。

そのためには自発的にできることを期待して説明するよりも声に出して挨拶の練習を重ねていくことが大切です。また、ノンバーバルな部分については絵や写真などで印象の良し悪しを比較できる教材を準備して客観的な印象を聞いてみるのもいいかもしれません。本人に目的が理解されるのであれば、実際の自分の表情や声を動画に撮って見てみるのも効果的ではないでしょうか?これは発達障害の有無に関わらず苦手な人も多いはずです。実際に私も自分の姿を動画で見せられるのは気恥ずかしいです。最近自分の話している声を聞き返すようにしています。最初は嫌だなと思っていましたが、何回も聞いていると慣れるもので最近ではなんとも思わなくなりました。回数をこなすということは慣れにつながり効果的だと思いました。ですから挨拶にしても声に出して練習を重ねることは慣れにつながり習得に近づくと考えます。実際に通級の中で自然発生的な挨拶(入室時の挨拶など)は待っていてもなかなかできるようになりません。具体的にその場で助言して練習するというサイクルを繰り返さないと容易ではないと考えています。特に高校生年代になってくると積み重ねられていなかったり、自己肯定感の低さや特性から柔軟に対応することは容易ではありません。ですから、わざわざ練習の機会を作り体を動かして練習を重ねることが大切だと感じています。

私もこの方法がベストだという手段は見つかっていません。今後の実践の中で見つけた方法をみなさんにも共有していきたいと思っています。

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