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第16回 先人の焙煎日誌にみる過去データとその再現性。

こんにちは。
広島でインテリアを中心とした デザインのお仕事をさせて頂いている
PRISM DESIGNの小林です。

今までの 度重なる焙煎の失敗と試行錯誤で 
大量の珈琲豆を炭にしてきましたが
マスターの焙煎ノートを 手に入れた僕たちは 
やっと 少し焙煎度合いを
コントロールできるようになりました。

そもそも手さぐりで
焙煎を開始した僕たちにとっては
航海における地図を手に入れたようなもの。

まずは時間をかけて読み込んでいきました。

おそらく 他の人間が見ることなど
想定されていない そのノートには 
これでもかと いろいろな焙煎時の情報が
記されていました。

しかし これがなかなかの暗号…

ブレンドの豆に関して分かったのは
配合のベースになっているのは
コロンビア、ブラジル、
そこに毎回一定量 違う豆を加えて
焙煎のバランスと配合を
最後まで 試行錯誤されていたようです。

焙煎の時間は豆によって 異なるものの
おおよそ10分。

天候、時期、焙煎量によって
その都度 調整されています。

一度に焙煎する量も
豆の種類で 3−4回程度に分けて約7-10キロ程度。
少なくとも1週間に1回、多いときには3回ほど
焙煎をしていたようです。

北村さんも自分の研究用の記録が
まさか 僕たちの手に渡ることなど
想像もしていなかったと思います。

ただ、その記録が残っていたことが
闇雲に焙煎を進めていた僕たちには
目指すべき目標となりました。

いつの時代もそうですが、
僕たちの創作活動は
先人たちの知恵や努力の土台のもと
新しい創作を積み重ねていきます。

僕は過去に<クリエイター>とは
ゼロからイチを生み出すような
センスの塊のような人だと思っていました。

しかし 本当にクリエイティブな方ほど
しっかりと過去の事例や現代の同業者の動きなどを
適切にインプットして冷静な創作活動をしています。

センスと言われるようなものには
再現性がないからです。

この焙煎日記に代表される検証可能なデータは
うまく行ったとき うまくいかなかったとき
それぞれの理由を導き出すときに根拠になります。

なんとなくうまくいった
初焙煎時の僕たちのような こういったケースは
ただ運が良かっただけなので再現性がありません。
(↑再現性がないために ここまで苦労することになったわけですが…)

やはり プロフェッショナルと言われる人たちは
高い確率で 再現性のある仕事を
どんな状況でも出せる人たちのことなのだろうなと
この日誌を見て 身につまされました。

これから より一層気を引き締めて行こうと思います。


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