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クラウドファンディング遍歴と、そこから学んだ活用法

いきなりですが、クラウドファンディング好きですか?僕はどうやらメロメロみたいです。気づいたら、そろそろCFのプロに認定されてもいいくらいクラウドファンディング(以降CF)を活用してきました。好きすぎて、数えたら8個もCFを立ち上げて、ありがたいことにその全てを成功させてきました(うち4つのプロジェクトはKickstarterのProjects we loveにも選出されました)。あまつさえ、今9個目のCFを公開中だったりします。そんなに活用してるんだったら、そろそろ過去のCFを一度全部振り返ってみて、そこで学んできたことをまとめといた方が、今後CFを活用する時に便利なんじゃないかと思い立ち、クラウドファンディング遍歴とその使い方のヒントをまとめてみることにしました。基本自分のために整理してる側面が強いのですが、CFに興味がある人、CFを始めようと思っている人々にもヒントにしてもらえたらと思います。

まず一つ前提として、僕の場合本当に高額なCFや、実現しないと死活問題になるようなCFはやっていません。計算してみたら9個のCFで、これまで支援していただいた総額は11100000円くらいでした。なので数千万単位の大規模CFを必要とされる方には、またちょっとメソッドが変わってくる気がするので、参考にならないかもしれません。CFには必要な軍資金を集めるという目的は当然ありますが、僕の場合はそれ以上に話題化や、コミュニティ・ビルディングを目的として実行している側面の方が強かったりするので、敢えて超高額CFは避けるようにしています。

ではここからは、これまで実現してきたCFプロジェクトを、時系列順に振り返ってみることにします。

Sour 「映し鏡」 (ミュージックビデオ / 2010年)

Kickstarter 目標$5000 / 結果$5227
https://www.kickstarter.com/projects/masakawa/interactive-music-video-for-sour?lang=ja

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SOURというバンドのインタラクティブミュージックビデオの制作資金を集めるために行った、記念すべき第一回目のCFになります。Kickstarter自体始まったのが2009年くらいなので、かなりアーリー・アドプターだったかなと思います。当時はWieden + Kennedy New Yorkで働いていたのですが、残念ながら会社はこの予算のないミュージックビデオプロジェクトに金銭的にも人的にも一切サポートしてくれませんでした😭 困っていた時、友人のZach LiebermanがEyeWriterという素晴らしいプロジェクトのCFをやってるのを見て、「これだ!」と思ってチャレンジしてみたのでした。

ともかく日本のインディーズバンドのミュージックビデオプロジェクトに、ちゃんと世界中から支援が集まるのに感動しました。SOURのために作った一つ前のビデオ「日々の音色」で海外ファンが増えていたことも成功できた一因かもしれません。また当時は日本にCFサービスなんてなかったので、よく日本のファンも勇気をもって支援してくれたものだと、振り返って思います。個人的にはこの時、これが次世代の制作資金の集め方だ!と興奮したのを覚えています。

この時はまだCFがKickstarterしかなかったので、利用サービスはKickstarter一択で進めました。英語をメインにしつつ、まだ日本に入っていないCFという仕組みに興味を持ってくれる日本の人々用に日本語も併記したり、日本語のKickstarter使い方マニュアルも用意して臨みました。この時は全てが手探りだったので、ゴール金額はサーバー費用とかの補填に使う程度の控えめなものに設定しつつ、リワードについてはサイン入りフライヤーやオリジナルグッズ、ライブへのご招待といった、なるべくお金のかからないものでまかないました。

ここですでに気づきはじめたのは、リワードの準備やCFのオーガナイズ自体に結構な時間と労力がかかること。いかにここをストレスフリー・コストフリーにできるかで、そもそもCFするべきか、しないで自己資金でなんとか作り切る方が効率が良いかの分岐点があります。

完成した作品はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=lcIHpPSogaQ&list=RD_XOWMdw4A4s&index=4
(本来はサイトで体験するものでしたが、こちらは公開終了しているので記録動画になります)

Sour 「Life is Music」 (ミュージックビデオ / 2013)

Green Funding 目標¥500000 / 結果¥900500
https://greenfunding.jp/lab/projects/609-sour-life-is-music

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前回の「映し鏡」の経験を活かして、再度ミュージックビデオのCFに挑戦しました。映像の企画としては、実際に販売するCDの盤面に描いた絵をフェナキストスコープという手法でアニメーションさせて映像化するというアイデアでした。なので、そのビデオに使ったCDをそのまま販売したりリワードにしたりできるといいのではないかと思い、CF自体がちゃんと企画の一部になるような構造にプロジェクト全体を設計し直しました。実際にミュージックビデオのアニメーション撮影で使用した、ワンアンドオンリーなCDをリワードとしてプレゼント。そしてCF終了後は、一般の方々も残ったCDを特設サイトで購入できる仕組みにしました。

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実際に自分が支援したビデオに使われている美術が希少価値のあるリワードとして貰えるという構図が上手くいき、前回以上に支援をいただくことができました。やっぱりその時しか入手できない特別なリワードは大事だなと思い知った作品となりました。

そしてこの時は日本に戻ってきていたので、いくつかあるCFプラットフォームの中からGreen Fundingを選んで使用しました。アニメーションを作ってくれたcekaiの井口さんがGreen Fundingと知り合いだったので、手厚くサポートをしてもらえそうだからというのが理由だった気がします…(若干うろ覚え)。基本的には自分のチームでCFの設定やら全てはやっていくのですが、サポートチームがいるようなプラットフォームの場合は、その担当者の熱心さやバイブスもプラットフォームを選ぶ際の基準になるかもしれません。本件でも、さまざまなアドバイスをGreen FundingからいただきながらCFを完遂させることができました。

完成した作品はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=RE3Ydz9ld_A&list=RD_XOWMdw4A4s&index=3

Alma Music Box 「Music for a Dying Star」(音楽アルバム / 2015)

Motion Gallery 目標¥2000000 / 結果¥2775100
https://motion-gallery.net/projects/alma

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前年にチリのALMA望遠鏡&国立天文台とコラボして作成したALMA MUSIC BOXというアート・インスタレーションの音源を使って、様々なアーティストに新たな楽曲を作ってもらい、それをCD化するというプロジェクトのCFでした。

11組のアーティストが参加していたので、それぞれのファンの方々が支援をしてくれて、ファンベースって大事だなと思い知ったプロジェクトでした。プロダクト自体の魅力がもちろん一番重要ですが、いかに巻き込めるファンの数を掛け算していけるかがクラファンの成功の秘訣かもしれません。

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リワードとして、せっかくたくさんのアーティストが参加してくれているので「ライブを行う?」といったことも考えたのですが、これは逆にこのリワードを実現するためのお金と時間がかかりすぎてしまうため断念しました。こういう「あげられたら絶対嬉しいよね!」というリワード類をまずは考えるのですが、集めているお金以上にコストがかかってしまっては本末転倒になってしまうので、そのバランスは常に気をつけた方がいいと思います。

このとき使ったMotion galleryはどちらかというと映像コンテンツのCFに強い印象を持っていたのですが、all or nothingではなくall in 方式(ゴールを達成しなくても集まった金額をもらえる)を採用していたのと、CF手数料が国内では一番安かったので、ずっとトライしてみたいなと思っていたので選びました。実際使ってみて、とてもメリットのあるプラットフォームだと感じました。

完成した作品はこちら:https://whatever.co/ja/work/music-for-a-dying-star/

Diary of Ochibi (ショートフィルム / 2015)

Green Funding 目標¥700000 / ストレッチゴール¥1000000 / 結果¥1140000
https://greenfunding.jp/lab/projects/925-party-x
Indie Gogo 目標¥326869 / 結果¥419699
https://www.indiegogo.com/projects/animated-short-film-ochibi#/

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安野モヨコさんの漫画「おチビさん」のアニメーション映像化のための追加制作資金をCFで募集してみました。今回は初めて、日本はGreen Funding、海外はIndie Gogoと国を分けてCFを行ってみました。KickstarterではなくIndie Gogoを使用したのは、Green FundingとIndie Gogoで提携関係があったからだったと思います(素材の共通化ややりとりのスムーズさという観点から便利だった)。Indie Gogoを使った感じはKickstarterに比べて特にポジもネガもない感じ。個人的にはオリジネーターが好きなので、どちらでもいい場合はKickstarterを使うかなぁ、という感じです。この2つのプラットフォームは個人的感覚ではそんなにコミュニティの特徴も変わらないような気がしました。(対して、日本のプラットフォームは、それぞれにすごいコミュニティが偏っているように感じます。)

結果としては、両方ともゴールができ、それなりの額を支援していただけたので、クラウドファンディングの掛け持ちは、手間は増えますが悪い戦略じゃないかもしれません。日本のCFは、本当に日本のオーディエンスしかいないので、海外でも受けそうなコンテンツの場合は海外CFもやるべきということなのかなと。

リワードは劇中で使用したコマ撮りのプロップなどを設定し、活動報告をかなり細かく手厚く行いました。その度に支援者が増えていったので、マメに支援者へ報告を行って、プロジェクトがちゃんと「生きている」感じを伝えることが支援者増加には重要だと改めて感じたCFでした。

また、最初のゴールであった70万円を達成した際に、初めてストレッチゴールも設定してみました。100万円まで行けば、アニメーションのオープニングとエンディングも撮影できるというストレッチゴールで、こちらも見事にクリアすることができました。オープニングとエンディングという分かりやすい追加目標だったのが良かったのかなと思います。実現して本当によかったw

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完成した映像作品はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=h9v6PPMw654

Disco Dog (ハードウェア / 2016)

Kickstarter 目標$15000 / 結果$22757 Project we love
https://www.kickstarter.com/projects/prtyny/disco-dog-the-smartphone-controlled-led-dog-vest

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こちらは過去一番大変だったCFな気がします。おかげで、何をCFすべきで何をすべきでないか、すごい勉強になりました…。そして僕にとって、初のProject we loveにピックアップされたプロジェクトでもありました。これに選ばれると、Kickstarterのサイトトップでプロジェクトが掲出されたり、ソーシャルやメーリスで紹介されたりと、かなりCFの成功率がアップするのでまず選ばれることを目標とすると良いと思います。そして一度選ばれるとスタッフに目をつけてもらえるのかわかりませんが、その後ピックアップされる確率が増えたような気がしますw(なのでオルタナティブがない場合、僕は大体CFはKickstarterを継続して使っていくことが多いです。)

本プロジェクトは、Disco Dogという犬用LEDベストという、誰も欲しいなんて一切言ってないけど、なんかあったらあったで欲しくなるプロダクトを作るというプロジェクトでした🐕 こういうニッチだけど見たら欲しくなるようなプロダクトは、当たり前のように聞こえますが、コンセプトだけではなく「ちゃんと見せる」ことが重要だと思ったので、まず一個ワーキング・プロトタイプを作成しました。そしてそのプロト制作の知見をベースに一応の量産計画を立て、さらにそのプロトを使ってビデオを撮影してCFで活用しました。

結論からいうと、この映像が世界中でめちゃめちゃバズになり、Good Morning Americaというアメリカの人気番組に登場したり、逆輸入で日本のワールドビジネスサテライトとかにも紹介されたりしました。なので当然CFも楽々ゴールを達成したのですが、そこからが地獄でしたw

そもそもハードウェア系のプロダクトは、まじで大変だから本当にちゃんとした量産計画や工場などを抑えられていない場合はやらない方がいいです! 下手したら途中で頓挫してたくさんのサポーターをガッカリさせてしまうことになるから、そもそも冷静になってCFできる状態なのかどうかをまず判断した方がいいです。一時期(というか今もか?)ハードウェア系のプロダクトでコンセプトビデオとかでゴールを達成したけど結局プロダクトにできませんでした!というプロジェクトがあるのは、この辺の先読みと計画が完璧じゃないからなんだろうなぁ、と実感できました(計算していたとしても予期せぬことが起こって頓挫することさえある)。僕らの場合は、ある程度の内製とある程度の外注(基板やベスト本体の作成)で行けるという算段は立てていたのですが、以下のようなアクシデントや、やってみて初めて気付いたことなどによって、そんなプランなんてあってなきような荒波の中を漕ぎ続ける航海となりました。是非同じ過ち(?)を犯さないようにしてください...😇

・僕らで設計した基板の制作を外注していたブルックリンの工場が夜逃げして、急遽別の工場を探す羽目になって設計もやり直しになった。
・ハードウェアあるあるですが、上がってきたプロトタイプを見たら微妙な部分がありすぎて、想定以上にプロトタイプの修正を重ねることになり、予算をドンドンすり減らしてしまった。
・中国に発注したパーツが、大体40%は動かない/壊れている問題。またBlue Toothの仕様変更などもあり、対応しているパーツの在庫が限られていたりして、それを集めるのも大変。
・ただのハードウェアでも大変なのに、生き物に着せるものだから安全には相当配慮しないといけない。バッテリーの選定や安全な配線、さらには耐久テストなどを繰り返す必要があり想像以上に大変な作業。
・ハードウェアとアプリの開発に注力しすぎて、プロダクトを安全に配送するためのパッケージのことを失念していた。プロダクトなので、これはもっと早い段階でちゃんとデザインしておくべきだったと反省…。これによってコストがまた発生してしまい、うまくローコストで安全&デザイン的にも納得できるパッケージにたどり着くのが大変でした。
・あれ、シッピングも、自分たちで、やるのか?????(やりました)
などなど…

CFだけに限らないことですが、やっぱりなんでも「一回やってみないとわからないことが多い」なと実感しました。ハードウェアを作ったことがあるからこそ、製造の際にどういったことを注意すべきか、何がコストをあげてしまうか理解できて、それによって良いハードウェアのデザインやアイデアが出せるようになる。通常の仕事の裏で、そういったトライ&エラーを体験して、知見をいくつ吸収できるのかによって、クリエイティブ・スタジオの「作る力」は違ってくるんだなぁと思いました。

一点だけ(?)正しい判断をしたなと感じているのは、これを完全な「大量生産商品」として開発したのではなく、「限定個数のデジタルアート実験作品」としてCFをスタートした点だったかなと思います。これはCF開始当時に、その時KickstarterのCEOをやっていた友人のYanceyが助言してくれたことだったのですが、本当にこの言葉にしたがって良かった… 最終的には200個制作したのですが、これが仮に1000個とか無制限だったりしたら、多分制作不可能だった気がします。制作にかかるお金や時間もそうですが、その後の絶対にやってくるカスタマー対応のやりとりや、返品・修繕などが少人数では到底対応しきれないからです(当時は社員5名くらいでこれを作ってました)。デジタルアートだったらそういうクレームややりとりがないのかというと、そんなことはないのですが、実験品とすることで量産品に求めるクオリティに比べればもう少し購入者の期待値がコントロールできていたのではないかと思います。もちろんなるべく高いクオリティのプロダクトをお届けするよう頑張りはしたのですが、おかげで修繕やクレーム対応は両手の指で数えられる程度の数に収めることができました。しかし、通常業務をめちゃくちゃ圧迫してしまうくらいの時間とお金を使ってしまった... という嬉しいけど悔しいプロジェクトになってしまいました。

Temple (ファッション / 2018)

Kickstarter 目標$8000 / 結果$9925
https://www.kickstarter.com/projects/prtyny/temple-t-shirt?lang=ja

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サングラスやメガネの「テンプル」がぴったり入る胸ポッケのついたTシャツを作りました😎 Discodogの大変さから、ハードウェア系のCFは絶対辞めようw ということになり、振り返ると、ここからはずっとアナログなプロダクトのCFだけをやっていくことになります。Tシャツはプロダクトとしてもわかりやすく、このアイデアはとてもシンプルな工程で製造可能だったので挑戦してみました。

シンプルなアイデアの商品ですが、それでもやはりTシャツのベースをどこのブランドにするかや、カラーバリエーション、タグを作るか作らないかなど、細かな設計の積み重ねでコストやアウトプットが変動するような考えるべきデザインエレメントは結構ありました。特にいろいろなサングラスやメガネのテンプルを検証し、なるべく全てのテンプルが入りつつ、デザイン的にかわいい形状を見つけるのに結構な時間をかけました。一見シンプルそうなアイデアでも、なるべく細部までデザインや製造計画を詰めてからCFをスタートすることをお勧めします。

こちらの商品は限定数ではなくCFのあともちゃんと量産を続けていて、今でもNew Stand Tokyoといったお店で売れ続けているので、よろしかったら是非🙏

Puppet Guts(プロダクト / 2019)

Kickstarter 目標¥550000 / 結果¥578809 Project we love
https://www.kickstarter.com/projects/197719879/puppet-guts?lang=ja

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Puppet Gutsは、ハンドパペット人形の中に詰める内臓型の編みぐるみ。(上記のクッキーモンスターは付いてませんw)ニッチにも程があるアイデアだったので、正直過去一番不安だったCFでした。それでもなんだかんだでProject we loveに選ばれたりして、無事に成功することができました。こちらの商品も継続してNew Stand Tokyoで販売中です!

やはり世界をターゲットにすれば、こうした激ニッチなものでも面白いと思ってくれる人が必ず一定数いるんだという自信につながりました。逆にいうと、そういうすごいニッチな商品の場合、完全に日本オーディエンス向けのアイデアでない場合は、海外でCFした方が達成確率が上がるかもしれません。(根拠はないです💦)

WFH Jammies (ファッション / 2020)

Kickstarter 目標¥200000 / 結果¥939509 Project we love
https://www.kickstarter.com/projects/197719879/wfh-jammies?lang=ja

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コロナ禍となり、プロジェクトがいくつも消えていったタイミングで、こんな時期だからこそできるような自社開発プロジェクトにリソースを当てよう!と決めて社内公募をしたときに生まれたアイデアのCFです。オンライン会議で見える範囲だけがフォーマルなビジネスシャツで、それ以外が着心地のいいパジャマになっている「WFH Jammies」というプロダクト。

こちらは過去のCFを参考に、デザイン・製造プラン・コストをきっちり練って挑みました。プロダクトデザインパートナーにファッションブランドのLokithoさんを巻き込んだおかげで、クオリティ高いプロダクトを安定して製造できるような座組みにできました。さらにはCFの初速を高めるためにちゃんとしたプロダクトフォトとビデオを撮影。活動報告も事前にどういった内容をいつ投稿していくかのプランニングまで完了させておくことで、スムーズなアップデートを心がけました。この辺で遂に、デフォルトで使えるCFメソッドがチーム内で確立した気がします。そうした過去の知見を元にした計画性のあるCFのおかげで、発表と同時にプロジェクトは話題になり、Wall Street Journalなど世界中のテレビや雑誌などで取り上げられ目標値に対してかなり高い支援金をいただくことができました。やはりその瞬間の社会情勢によって「欲しい!」と思ってもらえるような需要のあるプロダクトは強いなと感じました。

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しかしお恥ずかしい話、Kickstarterの成功を踏まえて、次に先行発売的なスタンスで挑戦したMakuakeのCFには大失敗してしまいました…。しばらくKickstarterばかりだったので他のCFをリサーチしたく、得に「応援販売」という呼びかけが果たして他のCFに比べてどういう違いを生んでいるのかといったことを知りたかったので、欲を出してMakuakeにも挑戦してみたのですが惨敗でしたw 全然支援が集まらず、プラットフォームの違いによるコミュニティやオーディエンスの温度差がすごいあるのだなぁ、と実感することができました。 そういったCFプラットフォームごとのコミュニティの特徴や、どういったプロジェクトが支援されやすいのかといった傾向はしっかりリサーチしてからCFするプラットフォームを選ぶことをお勧めします。

こちらの商品も、「これもかよ!」と突っ込まれそうですが、やはりNew Stand Tokyoで販売中です!

積紙 (プロダクト / 2021)

Kickstarter 目標¥300000 / 現在¥613209 Project we love
https://www.kickstarter.com/projects/197719879/tsumishi/descripti

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そしてなんと、ただいま絶賛9つ目のCFプロジェクトを公開中です!その名も「積紙」プロジェクト。Kokuyoさんと廣栄紙工とWhateverで作った、紙を重ねてできたブロックを「噛み合わせて遊ぶ」新しい積木型おもちゃのCFになります。あまりにも製造工程が大変めんどくさい(笑)ため、限定100個しか作れず、今後の量産も未定なので、興味を持っていただけた方は是非この機会に支援・購入をおすすめします。

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プロジェクトの詳しい話はこちらのKickstarterのページを見ていただけたらと思います。こちらも嬉しいことに、Project we loveに選んでもらえて、早速ゴール金額も達成できたので、今ご支援いただければ確実に購入いただけます。ご支援の程、よろしくお願いいたします🙏 (CF期間中は、実物サンプルを千駄ヶ谷のThink of ThingsNew Stand Tokyoでご覧いただけます。)

おわりに。

さて、めちゃめちゃ長文になりましたが、以上が僕のこれまでのCF遍歴となります。もうちょっとうまくTipsだけをまとめようと思ったのですが、記憶を辿っていたらどうにも長い文章になってしまいました…。しかし個人的にはまとめて振り返って整理ができて、めっちゃスッキリ。

結局、CFを使うか否かは、あなたのアイデアとファイナンス事情次第です。しかしCFをやると決めたならば、お金のことだけではなく、キチンと応援してくれる人を巻き込み、その人たちが喜んでくれるような体験を設計することが一番の成功の秘訣かなと思います。これまでのCFプロジェクトに関わっていただけたチームのみんなと、またそれを支援してくれたサポーターの皆様に大大大感謝です。みんな、ありがとう!

そして上記の記録が、多少なりとも読んでくださった皆様の今後のCFライフのお役に立てれば光栄です🙏


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