二つの家 vol.1
これから書くことは、ちょっと勇気がいる。
ファンタジーすぎるかもしれないし、
なにを伝えられるのか、分からないからだ。
でも、noteは書く練習場だと思ってるし、
書き表わすことができるのか、チャレンジとして書いてみたい。
さて、いつごろだったかな。
それほど前でもなく、ここ二、三年の話しだ。
早朝、部屋の中で、バサンという音がして覚めた。
音がして目が覚めたというより、音がする前に、すでに意識があったような感じがしている。
変な目覚めというのは、そんなものだろうか。
外では、すでに車の音や鳥の声がしていたから、そんなに早朝ではないと分かった。
時計を見ると、5:15am だ。
もう一回寝ようと思ったけど、
そう言えば、さっき、バサンという音がしたな、と意識が勝手に起き上がってきた。
バラが落ちたんだろう。
見なくても分かった。
買ったバラの色が美しかったから、ドライフラワーにして、部屋の扉に、吊るしておいたんだ。
輪ゴムでざっくり茎を結いて。
不思議なものだ。
寝ぼけていても、その物音が何なのか、割と正確に分かるもんだ。
というより、音が鳴る前から、「その状態になる」ことを分かっていたような気さえするのだ。
………………
そのバラが落ちたと分かったとき、
頭が勝手に、その意味について考えを巡らせた。
これは、考えすぎかな。
ずっとそこにあったものが、そのタイミングで落ちたりするのは、自分の経験上、なにか意味があると思っているんだ。
たとえ輪ゴムが劣化して、切れただけだとしても。
その意味は、いつもだいたい、良くも悪くもなく、ただ「なにかの時間がきたよ」というサインのように感じていた。
虫の知らせ、というやつかな。
なんだろう。まあ、いいや。
時期に分かるしだろうし、起きてからでもバラを拾おうと思って、私は、また強引に寝ようとした。
しかし、どうにも寝られない。
なんだか、気持ちが妙に落ち着かない。
バラが落ちたのことが気になるんじゃなくて、ただ、落ち着かない感覚があるのに気づいた。
この感じ、食べすぎた時みたいに、夕べから腹の中に溜まっていたようだ。
いや、夕べからじゃないな、ずっとずっと前からだ。