いいモノ探し《ハンドメイド×旅》旅先の思い出としてのモノ

こんにちは、マサラチャイです。

暮らしにまつわるエッセイやコラムを書いている百貨店員です。

いいモノ探し。
日常生活で見つけたいいモノたちについて語っていきます。

<旅を思い出すための買い物が好きだった>

2019年3月。
父母弟と一緒に久々のドライブをした日、車中で小学生の頃に毎年夏に行った家族旅行を思い出していました。

夏は那須高原のペンション山日記に滞在することが恒例でした。
山登りが趣味のご夫婦が営んでいる、手づくりピザが絶品のペンション。
ハーブティーや、ペンションの庭で育てたブルーベリーも好きで、よくご馳走になっていました。
夜は、蛍を見学できるのも、いつも楽しみにしていました。
帰る時は、ほっそりスマートで垂れ目の眼鏡をかけた優しいおじさんと、小柄で太めの眉毛が可愛いいつも笑顔で明るく話しかけてくれるおばさん、エプロンと頭巾が似合うおふたりが、車が見えなくなるまで手を振っていてくれていたのを覚えています。

そういう旅行先の、出会った人達のこと、景色や食べ物の記憶をずっと残しておきたくて、旅先でモノを買うことが子供の頃から好きでした。
いわば自分へのお土産。
ちゃんと思い出すための。
那須高原では、テディベアミュージアムで、よくクマのぬいぐるみを買っていました。
だから、実家にはクマたちがたくさんいます。

<使うたびに思い出したいことがある>

さて、久々のドライブには行先が決まっていました。
行先は霧降高原、目的は美味しい牛ステーキを食べるため。お店も予約済。
ディナーの為に霧降高原まで行くなんて、贅沢だわー。牛肉なんて食べるの久しぶり!
美味しいごはんを頂けることはもちろん、一人暮らしをしてから、家族と過ごすこと自体が減ってしまったので小学生の頃の那須高原旅行みたいで、ワクワクしていました。

車でうとうとしていたら、あっという間にお店に着いていました。
予約時間より少し早めにお店に着いてしまったので、あたりを散歩することにしたら、かわいい味のあるうさぎの看板を目にしました。

おやおやなんだろう。
好奇心旺盛な母はすぐにドアを開けて中に入り、母大丈夫か!?と心の中で叫びつつ、わたしと弟も続けて中に入りました。

中に入ると、ブックカバーや巾着、ポーチ。
きれいな色無地、花柄やレースなど、色とりどりの布小物が整理されて、飾られていました。

よく見ると、ほっこりするようなハンドメイド感。
懐かしい気持ちにさせるモノたち。

そういえばわたし、こういうファブリックデザイン好きだったな。

大人になってから、どうしても、ミニマルなデザインの物を選びがちになっていたので、遊び心のあるデザインに魅入っていました。

カランカラン。
ドアを開けて店主の女性が「いらっしゃいませ。」と入ってきました。
全て手づくりで作っていることや、店主が服飾の学校に通っていたことを話してくれました。

手づくり雑貨を真剣に見ていたら、グルグルおなかが空いてきて、牛ステーキと外で待たせている父を思い出し、直感で「これください!」と言って持ち帰ったモノたちがこちら。
指が映っていて、ごめんなさい。

あったかいデザインのブックカバー。
中もコケティッシュで好きです。

母があとでプレゼントしてくれた、うさぎの形のプレイスマット。

旅先で出会ったモノは、わたしにとって思い出そのものなのです。
ハンドメイドという世界で唯一の価値という要素が加わると、より特別な、何ものにも替えがたい愛おしさを感じます。

自分へのお土産は、日常生活のふとした時に、旅先の景色を思い出させてくれると思います。

これからもそんなモノたちと出会えたらしあわせです。

マサラチャイ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?