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仏教に学ぶ生き方、考え方「震え」

 人は「見かけによらない」とよく申します。

 それは確かにあると思います。

 以前バンドの「選考会」を観覧したことがあります。

 七組ほどのバンドやシンガーソングライターが、一つの出場枠を競ってパフォーマンスを繰り広げるというものです。

 その中に「アコギ一本」で歌い上げる方がおられました。

 もう二十年ほど活動を続けているだけあって、余裕の表情でMCも難なくこなして三曲ほど歌い上げました。

 それは一見すると、何十年もステージに立ってきた中の一つのパフォーマンスのように見えました。

 でも最前列で観覧していた私は、ギターのコードを押さえる指が「ブルブル」と震えていたのが見えてしまいました。

 その震えは、三曲目にはとても大きくなり、止まるどころが「抑制ができない」くらいでした。

 それほど一つのステージに真剣に向かい合い、「緊張と対峙して評価を得よう」とされていたのです。

 外からは見えない、計り知れない想いと人生の何たるかを感じました。

 その人は結局選考に漏れ、またこれからもチャレンジし続ける生活を送られるのだと思います。

 でもそういうふうに緊張と向き合い表現し続ける人から「とてつもない力」をいただけたこと、本当にありがたいなと思っております。


☆今日の一句☆

 ギタリスト
     評価に負けず
          前を向き


 

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