近藤 卓

Onefunc CEO. https://onefunc.com 最近副業始めました…

近藤 卓

Onefunc CEO. https://onefunc.com 最近副業始めましたhttps://thinkupstudio.com

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意志力を定量化する意志運動理論

要旨Volitional Motion Theory (意志運動理論)を公開しました https://psyarxiv.com/sf9pw 日本語版は以下のリンク https://file.thinkupstudio.com/paper/will.pdf どういった理論か?意志力を定義しました。AIスケジュール管理アプリで意思決定理論に応用して利用しています。 実際に触ってみた方が理解しやすいと思います。 アプリはDLしたくない!という方向けに 説明PDFhttp

    • 何か説明するときの現代人の癖

      何かサービス、理論、考え方を提案するときの組み上げ方として、 A が (好きor嫌い 良いor悪い )だから B という(新しい理論、自分の主張)を提案する という論理が多いように思える。ネットやビジネス系、政治記事、哲学っぽい人のインタビュー記事に多い。これは別にデータをとったわけじゃない主観なので、なんとも言えないけど、納得してくれる人も多いと思う。恐らく、他者と比較する=客観的にみるというような思考になっている?ように見える。 これ。「他者」に依存しているように

      • 働き方に関する一つの提案

        コロナで在宅勤務になった人、それ以外の方でも普段と生活スタイルが変わった人が多いと思います。そういう方におすすめです。 https://onefunc.com/ 普段のタスクをAIで解析して、どれくらいの主観的な忙しさ(意志力的なもの)を測るアプリです。 macOS版とウェブ版(PWA、動作確認はChrome)があります。 5段階で結果を表示しています。色が違います。赤色だと忙しいみたいな感じです。 作った目的は、僕がモチベーションに頼るのが嫌で、客観的に「ここまで

        • 合理的無関心とコロナ

          *カバー画像は映画ハゲタカからです。 ちょっと前に日銀のサイトに論文が2つ掲載されています。 企業のインフレ予想の形成メカニズムに関する考察 ―短観データによる実証分析― 合理的無関心や粘着情報の企業のインフレ予想形成に対する含意 ―小型マクロモデルを用いた分析― 個人的に面白いのは、この論文2つとも「合理的無関心」というワードを使っていたことです。 合理的無関心とは 合理的無関心とは、少し前の選挙でも話題になりました。 どういうことかというと、「選挙しても僕にリ

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          ビジネスにおいて「本質」は問いにならない

          カント的なのですが。(この一言で、この投稿の意図が伝わる人がいると思います) 良く「本質」と言う言葉を用いて、ビジネスのコアな箇所を捉える表現することが多いと思います。僕もちょっと前までは、使いやすい言葉なので使ってました。 ただ、よくよく考えると、ビジネスの本質はユーザの認識にある。そして、その認識は行動でしか表現できない。つまり「現れ」のみを僕らビジネス側は観察できる。つまり、本質自体を観察できない。 本質自体を問うのは、神様がいるかどうかを問題にするようなもので無

          ビジネスにおいて「本質」は問いにならない

          すでに起きることがわかる問題を避けるべきか?

          実行前から問題が起きることがほぼ確実なことが現実には存在します。 例えば、最近のビジネス系な話題ではICOでの問題。詐欺的な問題は起きえます。なぜなら、他の国で既に問題が起きている。同じ手口の詐欺的な行為は模倣できます。ならば日本でも起きるはず。 では、日本では海外の事例を踏まえてICOに過剰に規制をかけた状態で始めるのか? 問題は事前に避けるべき? 基本は、問題を避けなくていい。殆どの人は、問題が予め分かっているなら避けた方がいいと思う人が多いと思います。 ただ、

          すでに起きることがわかる問題を避けるべきか?

          即興演奏は自由じゃない。 データと自由の距離感について

          自分自身を自由にしているか?よく「フリージャズは自由だ」という意見を聞きます。 冷静に考えてみればわかりますが、自分の脳から自由になっていません。なぜなら手癖があるからです。ドラムとベースとピアノでテンポが合っていない即興演奏もありますが、それも同じです。自分から自由になっていない。 この視点は、現代音楽家のジョンケージの視点です。前に読んだ本にこう言った内容で、インタビューに答えていたと記憶しています。(僕は本を全て売っちゃいました!) 確かこの本です。Wikiped

          即興演奏は自由じゃない。 データと自由の距離感について

          バイトテロよりも、危険なビジネス的なテロ

          バイトテロが話題でしたが、他人事ではありません。 この投稿で書きたいことは、「弊社でもバイトテロが起きるかもしれない!」とかそういった類の話ではなく、すでに別レイヤーでテロが起きているかもしれないという内容を書きます。 経営者テロ日本は中小企業が多いですし、株は創業者が持っていることが多いと思います。基本は自由なビジネスです。何やっても良い。 ただ、ジワジワとバイトテロのような意思決定をしてませんか? バイトテロは他者が批判できる箇所へ動画が共有された事がきっかけです

          バイトテロよりも、危険なビジネス的なテロ

          経済学におけるエントロピーの再定義

          経済学にもエントロピーの定義ってあるのかな?と調べたところ、結構壮大な定義が出てきたので、それとは別な定義の方向性を書きます。 現状の経済学におけるエントロピーグーグルで検索するとよく出てくるのが、以下の大雑把な定義です。 ジョージェスク=レーゲンは、熱力学の第二法則(エントロピー増大の法則)にのっとって経済プロセスを分析した。 ここまでは僕は同意なんですが、以下の箇所が壮大すぎて逆に使いにくい印象です。 彼は、「経済のプロセスは価値のある天然資源(低エントロピー)を

          経済学におけるエントロピーの再定義

          AIサービスには経済学者が必要

          三人称世界(社会)では「合理的な判断」を妥当な意思決定と判断されます。 例えば、最近で話題になったのは武田薬品の数兆円レベルの買収。 あれは、同じような企業買収したケースを経験しているCEOで、事前に合理的と判断できそうな証拠を集めているから株主など関係者に買収の合理性を説明できたと思います。 もしCEOが合理的な根拠を述べずに「何となく」とか「好きな会社だから」という理由で買収しようとしている場合、却下されます。当たり前な話です。 客観的に妥当な意思決定をする場合、合

          AIサービスには経済学者が必要

          社会的均衡崩し 禍福は糾える縄の如し

          社会的均衡関係で僕の興味にマッチした文章があったので共有します。 マルチエージェント説得における社会的均衡関係の影響 門脇 克典 小林 一樹 北村 泰彦 擬人化エージェントによる説得において,エージェントとユーザの社会的関係が重要であると指摘されている.本研究では,バランス理論の観点からマルチエージェント説得における社会的均衡関係の影響を調べるために,二体のエージェントとユーザの三者関係についてエージェントの説得効果を評価した.その結果,エージェントの説得効果は不均衡関係

          社会的均衡崩し 禍福は糾える縄の如し

          社会的均衡と、妄想とデザイン

          なかなか面白い文章を発見したので、共有します。 特集「社会規範と世論の形成」に寄せて 序 佐 々 木 彈 全体的に僕の作っているAIスケジュール管理アプリのアルゴリズムの基礎でもある古典的な行動経済学みたいなノリで、興味もある分野なので面白かったのですが、ここではひとつ引用します。 地主いわく「我々としては本来あなたのような優れた経営者 に農地を貸出すことは大歓迎のはずだ.しかしながら我々は金融業者たちが如何に保守的 かよく知っている.彼らは何故か,黒人に冷たい

          社会的均衡と、妄想とデザイン

          機械の前に人間の意思決定を考える必要がある

          あるアルゴリズムから偏見をなくすのは実現不可能だとプログラマが判断したなら、そのアルゴリズムは公共の使用に供するべきではなく、廃止すべきです。 記事の内容は、差別をするアルゴリズムは「廃止すべき」という内容。 正直なところ、海外だけでなく日本でもこういう論調の人が多いです。特に政治も好きなビジネス系の方に多い。 ただ、それ自体が極端すぎるバイアスがあると僕は思っています。 もちろん、人をゴリラと認識する画像認識の処理は、その人を不快にさせる場合がある。別な例では、ある特定の

          機械の前に人間の意思決定を考える必要がある

          「普通の人」は、存在しない

          上の記事の大まかな理屈はかなり同意できる。 頭がいいと言う表現は、ちょっと釣りっぽいけどもw ただ、別な視点も書いておくと、「普通な人」は現実のプロダクトにおいては存在しなくて、ターゲットになるユーザはそもそも普通ではない。 プロダクトとユーザは相互に関係性があるので「普通」は存在しない。 マスと普通は異なる。 「マス」と「普通」は同じ層を指す事になる可能性が高いけど、視点が少し違う。 例えば、noteにとってマスと普通は異なる。 ただ、最初に書いたように言いたい

          「普通の人」は、存在しない

          iOSの三つのチャンクの変化

          オブジェクトベースってのUIが流行ってるっぽいけど、ビジネス的にはトキトバかな。と思う。あんまり先入観を持って作るべきじゃないというか、例えば、スタートアップの初期の段階で、かなり単機能な場合は、どうでも良い。 構造のデザインよりもビジュアルのデザインと、何というか、、経営的なデザインの方が重要というか、ある意味勢いしかない。 ベストよりベターで積み重なる。 UI系に関しては、それよりもiOSはiPhoneX以降のスライド操作の変化系がヤバい。半モーダルの画面遷移。関

          iOSの三つのチャンクの変化

          「いらすとや」が起こしたイノベーション

          前提。イノベーションとはイノベーションは技術的な話だけではなく「どう社会を変えたか」 そしてイノベーションにもレイヤーが存在し、「個人」「村」「社会」的な、関わる人の範囲も存在すると思います。 「いらすとや」の起こしたイノベーションとは明らかに「ビジネスパーソンの伝える水準を上げました」 もっと言うと「伝えるという行為に価値を求めないビジネスパーソンの、伝え方の水準」を上げました。 「いらすとや」イノベーションの条件1, いちいち許諾を得る必要がない 2, 文脈が日

          「いらすとや」が起こしたイノベーション