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AIHRアカデミー「People Analytics Certificate Program」で学べること

前回の投稿では、HRプロフェッショナルとして必要なスキルをオンラインで学べるオランダの学習機関"Academy to Innovate HR(略称AIHR)アカデミー"の概要や、certificationを取得した「People Analytics specialist」のシラバス等をご紹介しました。

今回は、「People Analytics specialist」のcertification取得を通じて学習したことを自分なりに整理するためにも、どんなことを学んだのか、どんなことを学べるのか、という観点でもう少し詳しくご紹介します。

この分野を勉強されている方にとって最も興味/関心の高いかもしれない「分析手法」の詳細等は、それ専門に詳しく解説されているサイトがたくさんありますので割愛し、ここではいくつかに分類された学習モジュールごとにキーワード等を中心にややラフにご紹介していきます。

字面だけ読んでも内容の理解には至らないかと思いますが、ピープルアナリティクスを学ぶ上で、どんな領域の知識が必要なのか、どんな観点で学習をしていけばよいのか、といった点ではヒントになるかもしれませんので、気軽にお読み頂ければと思います。


HR Analytics Leader – Module 1 – Introduction to HR Analytics

・ビジネス成果に繋げる
・意思決定のためのシステマチックな特定と定量化
・ビッグデータではない。
・小さなビジネス課題から始める
・HR分析スキルとは?ビジネス、マーケ、HR、データ分析、IT

HR Analytics Leader – Module 2 – Setting up HR Analytics

・分析サイクル
・アジャイルで進める、80/20の法則、スモールスタート
・チェンジマネジメントのプロセス
・HRアナリティクスの成熟モデル
・いい質問を。経営に関係するビジネス課題から

HR Analytics Leader – Module 3 – Building the Business Case

・独立変数、従属変数、コントール変数、mediator、moderator
・HRバリューチェーン(効率→効果→インパクト)
・11のケーススタディから学ぶ

HR Analytics Leader – Module 4 – HR Data

・HRデータの実装に向けた5つのプロセス
 1.データマネジメント
  →データ処理、正確性、統一性、定義
 2.データレポーティング→自動化とダッシュボード
 3.パイロット分析→スモールスタートでできるところから
 4.ケーパビリティ向上→ゴールとKPI、パートナーの協力
 5.コンプライアンスとプライバシー
・人事システムは分析ツールではない。分析とレポート機能のツールを使う。
・データウェアハウスの活用、データクリーニングの必要性

HR Analytics Leader – Module 5 – HR Metrics

データドリブンの意思決定のための組織のパフォーマンスのカテゴリ
 1.組織の入出
 2.HRオペレーション
 3.プロセスの最適化の測定
・ASCENDENCY MODEL
・メトリクスの準備には時間がかかるので自動化させるべき
・HRバリューチェーン
・メトリクスとKPIの違い(KPIはスコアと目標あり)
・14のメトリクス(先行/遅行)
・単純さに気を付ける

HR Analytics Leader – Module 6 – Data Analysis

・ガートナーの分析成熟モデル
・相関分析。相関係数、偏相関、ピアソンR、相関≠因果
・回帰分析。R²は当てはまり度を表す。ただし現実は複雑
・仮説からかデータからか? バランスが大事。バイアスがあることを認識する。
・LAMPフレームワーク(Logic,Analytics,Mesurement,Process)


HR Analytics Leader – Module 7 – Reporting Insights

・予測分析、回帰分析はその一つ
・HRレポートのルール(正しい人物に、直接、最初の5分、事例、実用的に)
・視覚化する際の5つの確認事項
・アドバイス(ビジネスリーダーに話す、事前準備、事実/数値で、正しいトレーニング、HRBPとアドバイザーへの教育)
・視覚化の役割(データ、見た目、ナラティブ)
・可視化と相対化が重要

HR Analytics Leader – Course assignment

・MVを作る→キーケイパビリティの特定→コンピテンシーマトリクス→ロードマップ→PAプロジェクトの計画

Statistics in HR – Module 1 – Introduction to Statistics

・統計のバイアスに注意。作られた悪意ある統計もある。グラフの軸に注意。
・平均、中央値、最頻値、歪度
・四分位範囲、標準偏差、z-score、分散均一性
・グラフの種類の特徴を知る。棒グラフ、ヒストグラム、円グラフ、散布図、箱ひげ図、外れ値

Statistics in HR – Module 2 – Methodology

・サンプリングの方法(ランダム、系統、層化、集落)
・バイアスの種類(確証、アンカリング、参加者、認知)
・確率、精度、難度、特異度、P値
・帰無仮説、対立仮説、p値、両側検定、片側検定
・カテゴリ変数
 Nominal(性別)、Dichotomous(Y/N) Ordinal(1,2,)
・連続変数→間隔、比率、離散変数
・独立変数、従属変数、制御、moderator、mediator

Statistics in HR – Module 3 – Basic Statistical Tests

・相関係数、ピアソンR、スピアマンRHO(順位相関係数)
・T検定
・ANOVA(分散分析)→3つ以上の平均値の有意差
・SPSS、Rの使い方

Statistics in HR – Module 4 – Advanced Statistical Tests

・線形回帰 y=ax+b
・重回帰分析、調整済決定係数
・ロジスティクス回帰、オッズ→目的変数が質的
・共分散構造分析、潜在変数"

HR Data Analyst – Module 1 – Strategic Workforce Planning

・Strategic Work Force Planning
・デザインプロセス、特定、重要役割の確保、決定、skillgapの是正
・組織戦略と繋げる、優先順位、長期視点で
・組織目標、戦略の理解、ビジネスモデルキャンバス、SWOTの活用
・パフォーマンスとポテンシャルの測定→9BOX-GRID、HR3Pマトリクス

HR Data Analyst – Module 2 – Strategic Workforce Planning Part II

・HR3Pモデルの演習、シートのテーブル化、散布図とrandom関数の活用
・ピボットテーブルの活用
・後継者プランのマトリクス
・データウェアハウスの活用、ダッシュボードの例
・シナリオプランニング分析→7steps、swot

HR Data Analyst – Module 3 – Linking Human Resource to ROI

・ROIの算出、利益を定量化する ・ゴールデンルール ・回収期間
・欠勤コストの計算、Actibity Based Costing
 直接(時給、福利厚生、ボーナス、HRコスト等)、
 間接(欠勤の影響、リソース、リプレースメント、生産性低下、CSコスト等)
・Gijs Houtzagers Formula→ACE

HR Data Analyst – Module 4 – Data Analysis in Excel

・Excelでの分析
・データの選択、個人、グループ、組織
・コンテクスト、結果の複雑性→何を測定するか、妥当性の構築
 1.問題から始める
  ・具体的で明確な、20/80ルール、関連性、実用的
 2.車輪の再発明をしないでください
  ・既存の文献を活用する
 3.関連データを選択、分析、妥当性、信頼性のレベルの確認
・ステップバイステップで(移行、統合、クリーニング等)
・Excelでできる相関分析、線形回帰、anova、t検定等

HR Data Analyst – Module 5 – Dashboarding in Excel

・ピボットテーブルの使い方
・ピボットテーブルのダッシュボート機能、スライサーの活用
・日付データの活用

HR Data Analyst – Module 6 – Connecting HR Data using Power BI & Tableau

・データ構造
・日付の計算、欠勤データでの演習
・PowerBIの使用方法、テータセットの方法

HR Data Analyst – Module 7 – Visualizing and Publishing HR Data Using Power BI & Tableau

・PowerBIを使った視覚化の演習
・コースのまとめ

いかがでしたでしょうか?
眺めるだけで結構お腹いっぱいの内容ですが、ご興味ある方は、ぜひトライしてみてください。(実際には、ハンドアウトがたくさんありますのでかなりわかりやすいです)


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