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Nepal - ネパール へ #1

はじまり

2024年4月2日。夜9時前にThai Airwaysから、翌朝8:00にChangi International Airport - チャンギ国際空港を出発してBangkok Suvarnabhumi International Airport - スワンナプーム国際空港へと向かうTG402便が、15分ほどディレイするというメールがあった。
シンガポールから、ネパールへの6日間。
日本で高校を卒業したという息子と、シンガポールで合流、行き帰りの往復便と主要な立ち寄り先のホテルだけを適当に予約して、久しぶりの旅が、はじまろうとしていた。


Day 1. Kathmandu - カトマンドゥ

ご託宣通り15分遅れでチャンギ国際空港を飛び立ったTG402便は、定刻から30分ほど遅れてスワンナプーム国際空港へ着陸。もともと設けられていた、Kathmandu Tribhuvan International Airport - トリブバン国際空港へと向かうトラジットは45分。接続便を利用する客が多く、案の定、1時間ほどのディレイでバンコクを飛び立ったTG319便は、昼過ぎにカトマンドゥへと到着した。
事前にオンラインで申請していたVisa On Arrival*1の代金を払い、入国審査を通過し、空港内で多少の両替*2を済ませ、事前決済でタクシーをつかまえ、乗り込み、街へ。

*1 VOAは、事前に必要情報をオンラインで登録しておけば、空港の窓口で代金を支払うだけで手続きが完了するので比較的スムーズ。価格は滞在期間により変動、支払いには釣銭が出ないようにアメリカドル(USD)を準備しておくと更にスムーズ。

*2 入国審査を出てすぐに電飾きらめく可愛らしい両替商が一軒。更に進むと両脇に数軒の両替商が並ぶので、市中で当座必要になるNepali Rupee(NPR)への両替はしておく。カトマンドゥ中心地では多くの場所でUSDの直接使用も可能では、ある。

ここから先、明日以降、Bandipur - バンディプールを経てPokhara - ポカラまで、25分の空路での移動も選択可能ではあるけれど、今回は陸路で移動することにしようと考えていたので、初日は、カトマンドゥ随一の繁華街 Thamel - タメルにあるFiarfield by Marriott Kathmanduに投宿した。

荷物だけ部屋に置き、迷路のようなタメルの街の中へ。

様式美 1
様式美 2
この時代に、紙の地図だけを商品に実店舗が営める尊さ
程よくフォトジェニックではある三輪車

古今東西、散歩していれば腹が減る。お世辞にも清潔とは言えない食堂(今となっては店名も迷路の中でのその位置も全く見当がつかない)に飛び込み、Buff - バフ(水牛の肉)のMomoとビールを流し込む。

Momoです
ワンちゃん、いそいそと入場、Uターンからの…
スムーズな着座、熱い視線が私のMomoに

ふたりで、Momoふた皿とビール、スプライト、しめて720NPR。再びタメルの街中へ。目的も、行く当てもない散策は続く。

人生は美しい
小は大を兼ねる
横尾忠則さんにご紹介したくなるような三叉路
よい
並べても、よし

右に左に歩いていると、Museum of Nepali Art(MoNA)を中心にカフェや商業アトリエを囲む形で整備された区間に出会し、入場料500NPRを支払い、二棟に分かれた展示を見て回るが、宗教色をベースにしながらも、作家の個性を垣間見ることができて、ユニークで楽しい。

作者の頭の中を覗いている気持ちになる大作
吸い込まれる
素晴らしい発色に足が止まる
描きかけの刹那
汝…
中米フォルクローレにも通じる鮮やかな色彩
鋭利で清冽な美しさ
とっても意欲的
言語不要
展示棟の窓から区画を望む
手彫りで石に打ちつけた梵字がかっこよくないわけがない
全体として、緩やかだけれど確かな意思を感じるキュレーション

MoNAを後にして、そぞろ歩き。
明日以降の陸路での移動をバスにするか、ドライバーをチャーターするか迷いながら、何軒かの旅行代理店に立ち寄っては雑談。
少なくともわかったのは、2ヶ月前の季節はずれの大雨で幹線道路の一部区間の道路状況が悪化していること、同時に路幅拡張工事が続いていて、通常よりもはるかに時間がかかる、ということだった。
最後に入った小さな旅行代理店、 "NEC Travel and Tours" の店主から、明日から2日間、大型のJeepを持つドライバーがちょうど空いていて用意できるし、明後日のポカラまで随行させることができるよ、という熱心なオファーに、道路状況も気になっていたので、19,000NPRで話しをまとめる。
8,000NPRの手付け金を支払い、店を出る。
事前にほぼ何も決めない旅は、こうして明日の早朝7時にホテルを発ち、カトマンドゥからバンディプールへと向かうことが決まった。
しかし、翌日、出発してほどなく、この時点での自分の想像力がいかに貧相だったかを思い知ることになる。

残額、11,000NRPは道中でドライバーへ直接支払う

一度ホテルへと戻り、8階にあるBar "Ocho" で、店名にならい、工夫に乏しい小休止。
ビールを飲んでいると、ほかの従業員とは少し違う雰囲気を持つ男性に話しかけられ、会話をしていると、日本人とのこと。ローカルドーナツなどご相伴に預かり、最近の現地の様子もさまざまなお教えいただく。
ロンドンでコンサル業に従事されていた彼が手掛ける、カトマンドゥの気鋭のJapanese fun dinning "KAKU KAKU SHIKA JIKA"は、こちらのMarriottの建物内の1階に鎮座する。

Ochoでの雑談を終え、御礼を伝えて、夕食はホテルから歩いてすぐのレストラン "Dechenling Garden Restaurant" へ向かう。

警備員のいる小さな門をくぐり抜け敷地の中に入ると、細いアプローチの先に、とてもよく手入れの行き届いた美しいガーデンレストランが現れる。既に、数組の客が、にぎやかに夕食をとっていた。
メニューには、ネパール料理、チベット料理、ブータン料理が並び、飲み物も豊富な選択肢が。

今陽子&ピンキーとキラーズ的ローカルビールの代表格、GORKHA
オリエンタルプラッター、羊の肺が特に美味
Shabhalayは、BuffとChikenの2種類を注文

あれこれ迷った挙句、結局、チキンスープ、オリエンタルプラッターと、プラッターには含まれていなかったチキンのShabhalay(揚げパイ)を注文する。
どの料理もとても美味しく、若いウエイターたちの愛嬌あるサービスも誠実で、心地よい。

ともあれ、こんなふうにして、初日は暮れた。

>> つづく

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