最近の記事

Nepal - ネパール へ #6

Day 6. Pokhara - ポカラ 昨日は、チベット難民居住区からPansang Sherpaの待つClub ES Deurali Resortへと戻り、昼食をとって部屋に帰ると、いつの間にか眠ってしまっていた。 夕方近くに目が覚めると、ものすごい風雨が北のアンナプルナの方向から、枯れ葉を巻き上げながら、窓に打ち付けるように降っていた。 しばらく、それが止むのを待ってから食堂に移動して、今回の旅、最後の夕食をいただく。 久しぶりの旅の終点を感じて、少し寂しくなる。

    • Nepal - ネパール へ #5

      Day 5. Pokhara - ポカラ2023年に上梓された、沢木耕太郎さんによる最新著書「天路の旅人」(新潮社)は、第二次世界大戦中、日本軍の中国大陸西進の混乱の最中、密使として、ひとりラマ僧となりチベットから広く西蔵、印度へと侵入したロブサン・サンボーこと西川一三さんの人生を、その後の緻密な取材と、晩年の本人との対話から紡ぎ出した、壮絶にして壮大な冒険譚であり、人生讃歌だ。 私が初めて、ロブサン・サンボーの存在を知ったのは確か小学生高学年の時だったと記憶しているが、それ

      • Nepal - ネパール へ #4

        Day 4. Pokhara - ポカラ朝早く、文字通り叩き起こされた。 「見えてる」という。 いや絶対に、はいて寝たと思うけど... 見えていたのは、山、だった。 朝靄の中に、ゆらゆらと、しかし確かに、アンナプルナは現れた。 お気づきだろうか、写真がほぼ何をも伝えないという、このジレンマを。 肉眼で見るそれは、ここに貼り付けられたピンぼけの水彩画もどきとは全く違う、霞の中にあってなお、その威容は、少なくとも見上げ、息をのむ、そういう類の景色だった。 すぐさま部屋を出て、

        • Nepal - ネパール へ #3

          Day 3. Pokhara - ポカラ朝8時。 寝ぼけ眼で、おいしいシャシィ手作りの朝ごはんを食べていたら、ふと視線を感じ、見ると柱の影にナレシュが。こちらを向いて、そうしたのかどうかわからないくらい微妙で遠慮がちな微笑みをくれながら、右手をひょいとあげた。後方には、さらに身を隠すかたちで、ロシナンテ号が控えている。 どうしたことか、もはや、安心感しか感じない。 今日も頼むぞ、サンチョとロシナンテ。 ということで、約束の8時に遅れることしばし、ホテルを営むファミリーとの別れ

        Nepal - ネパール へ #6

          Nepal - ネパール へ #2

          Day 2. Bandipur - バンディプール私たちが向かうバンディプールは、かつて交易の経由地としての栄華を誇るも、様々な理由から山岳地帯に取り残され、いまも往時の雰囲気を残す、美しい古都だという。 約束の早朝、7時。 ホテルの車寄せには私たちを麗しの古都へと運ぶはずの車が、待っているはずだ。 もう一度見回すが、確かに一台だけ、車がいるには、いる。 Jeep... その、例の、ブランドとしてのそれを勝手に想像していた私に全ての責任はございますのですが、しかし、そこに佇

          Nepal - ネパール へ #2

          Nepal - ネパール へ #1

          はじまり2024年4月2日。夜9時前にThai Airwaysから、翌朝8:00にChangi International Airport - チャンギ国際空港を出発してBangkok Suvarnabhumi International Airport - スワンナプーム国際空港へと向かうTG402便が、15分ほどディレイするというメールがあった。 シンガポールから、ネパールへの6日間。 日本で高校を卒業したという息子と、シンガポールで合流、行き帰りの往復便と主要な立ち寄り

          Nepal - ネパール へ #1