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不安のトリセツ。

私が一番苦労した案件。

それは不安の取り扱い方だ。

不安をどうしたらいいか悩む人が多い。
私もそのひとりだ。

書店へいけばいろいろな本が並んでいる。

不安をなくす方法。
不安がなくなる方法。
不安癖をなおす。
といったもの。

他にも、
ポジティブになる方法や、
ネガティブでもいいじゃないか。
といったものもある。

私も何冊か手に取った本もあるが、
正直、思った成果が出たことはない。

そんな私が不安というヤツと向き合って、
話し合った結果をお話したいと思う。

結果から話すと、
私の一部を不安に差し出すことで、
合意が取れたのだ。

それではいってみましょう。

*

不安との闘い。

不安をなくしたい。
不安をけしたい。

そう考えたこともある。

私は不安とは悪いヤツで、
使えないヤツだと考えていた。
人生のガンだと思っていた。

なので、不安というヤツを私の中からすべて吐き切ろうとした。

十字架をあて、ヤツを浄化させようと躍起になっていたのだ。

その十字架は多忙というもの。

忙しければ不安を感じなくて済む。
不安が入る余地もない。
暇だから不安がやってくるのだ。

この考えは正解だった。

多忙になると、ヤツは姿を消した。

やった!
俺はヤツに勝ったんだ!

こうして不安が私を襲うことはなくなった。

少なくとも走り続けている限りは…。

私は心身を壊して入院することになった。

すると、
アイツはまたひょっこり顔を出してきたのだ。

"よっ、元気してる?"

私はヤツに背を向けた。
(ダメだ、アイツには敵わない…。)
すこし枕を濡らした。


私は走り続けることが出来なかったのだ。

どうやら私には不安を消すほどの力も体力も持ち合わせていないようだ。


しかし、なぜだろう。

入院生活は平穏だった。

ヤツは近くにいるのに
ちっとも私を襲ってこない。

どうして…?


あぁ、そうか。
そうだったんだ。

私なりの不安のトリセツを見つけた。

*

不安のトリセツ。

不安というヤツは、
抵抗すればするほど態度がデカくなる。

言ってしまえば、
アイツは究極のかまってチャン。

私のことが好きで好きでたまらないのだ。

だから、
そばにいるだけでいいらしい。

アイツを跳ねのけたり、
のけ者にしようとしたから
私は襲われたのだ。

私はアイツに提案をした。

わかった。
私の一部をキミにわたすよ。

こうして、
私の3割ほどをアイツの住処にしてあげたのだ。

それから、
私は不安と戦うことはなくなった。

不安をなくそうとか消そうとか
考えなくなった。

いまは共生共存の時代。

不安とだって共存できるはずさ。

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