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【マネジメントのコツ??】やる気スイッチどこにある?若者のモチベーション探求記!



はじめに


先日、ある大学の就職活動ガイダンスに参加する機会がありました。
キャンパスは新しい挑戦に満ち溢れるべき場所ですが、
私がそこで見たのは、予想外の光景でした。

キャリアへの第一歩を踏み出すはずの多くの学生たちが、
就職活動に向けたプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、
不安や疑問、時には明らかな無気力さを抱えているのです。

これらの学生たち全員が、全て同じ感情というわけではありませんが、
この無気力の傾向は、現在、社会全体に多いように感じています。

このブログでは、そんな意欲を見失いがちな若者たちの特徴を浮き彫りにし、
その背景にあるさまざまな要因を探ります。

さらに、彼らのやる気を引き出し、意識を高めるための方法を、
私たち企業、そして社会全体が
どのようにサポートできるのかを模索したいと思います。

日々の忙しさに追われながらも、私たちの周りには見過ごされがちな
「覇気のない若者たち」が確実に存在しています。
今回のブログが、そんな若者たちへの理解を深め、
彼らが抱える問題に向き合う一助となれば幸いです。

1: 意欲が低い若者の特徴


私たちの周りには、覇気を失い、意欲のない、そして夢を見ることを
諦めかけている若者が増えています。

彼らはしばしば、その日その日を淡々と過ごし、
長期的な目標や情熱を持たずに時の流れに身を任せる傾向にあります。
しかし、このような特徴は一体どこから来るのでしょうか?

1-1 自己肯定感の低さ(自信の欠如)

意欲の低い若者たちは、自分に対する自信の欠如を感じています。
彼らはしばしば自分の能力に疑問を持ち、
成功する可能性を低く見積もりがちです。

ガイダンス会場で見かけたある学生は、自己紹介の際に
「私には特に取り柄もないし、何が自分の「強み」か分からない」と
消極的な発言をしていました。

このような自己評価は、進路選択の段階で彼らの選択肢を狭め、
チャレンジする勇気を奪っています。

1-2 転職は当たり前と思う世代

現代社会は、かつての終身雇用の時代と大きく異なっています。
企業にとって人材を採用し、教育することは相当な投資を必要とします。

しかし、その投資が実を結ぶ前に、
他社への転職によって人材が流出するリスクも否定できません。

市場では、派手なコマーシャルを通じて転職の魅力を煽る広告が溢れており、
これが若者たちのキャリア観にも影響を及ぼしていることは明らかです。


私の肌感覚では、数年後に転職を視野に入れているような若者は
全体の約半数に上ると感じます。
この「いつでも次がある」という意識は、
現在の仕事に全力を尽くす動機付けを弱めてしまっているのです。

結果として、「嫌になったらやめればいい」という楽観的、
あるいは短絡的な思考が根付き、
社会に出て働くことや自己との向き合い方に対する本気度が
以前に比べて低くなっていると感じられるのです。

このような状況は、若者たちが目の前の課題に全力を尽くさず、
簡単に逃げ道を探す傾向につながっています。
彼らは、挫折や困難から逃れる方法として転職を考えがちで、
そういった心理が結果的に
やる気の欠如を生む原因となっているのかもしれません。

今後は、この「いつでも逃げられる」というセーフティーネットが、
若者たちの意欲をどう変え、
社会全体にどのような影響を与えているのかを、
深く考察する必要があると考えます。

1-3 親世代の影響と若者の自立不足


過去の経済状況は、親世代の価値観に大きな役割を果たしており、
それが現代の若者にも間接的に影響を及ぼしています。
バブル期を経験した世代は、
「24時間働けますか」というコマーシャルの
スローガンが象徴するように、
仕事を中心に生活を組み立てる傾向がありました。

その結果、多くの親は子供を苦労から守ろうとし、
ホワイト企業を好むなどの安定志向を子供に受け継がせています。

子供の頃から習い事に通わせ、教育機関の選択も親が決定し、
すべてを与える環境は、子供たちが自らの足で歩いていく力を養うよりも、
親に依存する姿勢を強化しました。

自立したスキルが身につく場よりも、親が示す安全な道を歩むことを選んだ結果、
若者たちは
自分自身で決断を下すことのできる自立心に欠けるようになったと思います。

このような環境の中で育った若者は、やりたいことを見つけたり、
決断をする際にも親の確認を必要とします。

内定を得た際も「この会社はどうか」「どの内定を受けたらいいか」と、
常に親の意見を求めます。

彼らは何をしたいのか、何がしたいのかを見つけるのに苦労しているようです。
さらに、職場での問題に直面した時、すぐに親が
「辞めたいなら辞めてもいいんじゃない」等、
逃げ道を導いてくれる親は多く、困難に立ち向かう力を育む機会が少ないのです。

親が先導するこの逃げ道は、最終的に若者たちが自らの道を切り拓く勇気を削ぎ、
社会に対する適応能力の低下を招いているのかもしれません。


2: 低意欲の背景にある要因

2-1. 社会経済的な不安

日本経済の不安定さは、
若者たちにとって安定した未来への道筋を見出しにくくしています。

人口減少と高齢化の進行により、
日本は世界有数の「超高齢社会」へと進んでいます。
これによる労働力人口の減少は、生産性の低下をもたらし、
多くの若者たちは、将来自分たちが高齢者を支える側になるのか、
そして働いても年金が得られるかどうかという将来への不安を抱えています。

さらに、新型コロナウイルスの流行は日本経済に大きな打撃を与え、
このような状況は若者たちのキャリアに対する不安定感を増幅させています。
この結果、長期的な計画を立てることに対する意欲の減退が見られるのです。


2-2.SNSの影響

SNSが日常生活に不可欠なツールとして組み込まれ、
一瞬で情報を得られる時代となりました。
人々は簡単に他者の生活と自己を比較し、
しばしばSNS上の華やかな世界に魅了されます。現実の日常よりも、
その異次元の輝きに一時的な満足を見出す傾向が強まっているのです。



このような現象は、
現実世界での目標に対するモチベーションを削ぎ、
努力する意欲を損なう可能性があります。

さらに、要らない情報は即座にスワイプし除外することができるため、
若者たちの世界観はしばしば狭く制限されたものとなってしまいます。

これは、彼らが抱える悩みや不安、
目標への取り組み方にも影響を与えているのではないでしょうか。


3: やる気を持たせる「意識向上のためのアプローチ」

人材不足の中、私たちは、若者が自らの意欲を向上させ
より充実したキャリアと人生を築くためのサポートが必要です。
そのためには、実質的な支援策を講じることが不可欠です。
ここでは、若者の内発的なモチベーションを引き出すための
具体的な方法に焦点を当てます。


3-1.良い環境に身をおかせる

若者の意欲不足の背後には、
目指すべき夢の欠如や、身近にロールモデルがいないことが挙げられます。

日本の諺に「三つ子の魂、百まで」というものがありますが、
これは幼少期からの環境が人生を通じて影響を及ぼすという考えを示しています。

この理念は、若者が社会に出る際にも重要な意味を持ちます。
特に学校教育を終えた20代の間は、
彼らが自らの将来を見つめ、夢を育む「良い環境」を提供することが不可欠です。

この「良い環境」を構築するためには、
1on1ミーティングの実施や、
充実したメンタリングプログラムの提供が求められます。

これによって、若者は自分自身に合ったキャリアパスや
人生の目標を探究することができます。
また、メンターが経験や知識を共有することで、
若者は社会や職業世界の多様性を理解し、
自分にとっての成功の姿を描くことが可能になります。


このようにして、若者一人ひとりが夢や目標を持つことができれば、
彼らの中に内発的なモチベーションが生まれます。

その結果、彼らは自らの未来を
積極的に切り開くための行動を起こしやすくなるでしょう。
このセクションでは、教育機関と企業がどのようにして若者の夢や志向を育成し、意識向上を促すことができるかを探ります。

3-2.学習サポートの充実

意欲的な若者を育てるには、彼らが自分の学びに対して
積極的に関わることができる環境を整えることが欠かせません。

このためには、学習サポートの充実が必要不可欠です。
若者一人ひとりが自分のペースで、
かつ自分の意志で学びを深めることができるよう、
様々な支援を提供する必要があります。

自己発見とキャリア開発に特化したワークショップや
プログラムを展開することは、この方針を具現化するための有効な手段です。

そうしたプログラムを通じて、若者は自分自身の興味や強み、
価値観を深く掘り下げ、
それらを生かしたキャリアパスを描くことができるようになります。

3-3.メンタルヘルスのサポート


元々自己肯定感が低く、
学生時代、挫折経験をなかなか経験したことのない若者は、
社会にでて、初めて挫折を経験することは少なくありません。

直面するプレッシャーや不安に対処する上で
親・身近な友人にはなかなか本音が言えない中
企業内、また第三者機関の「メンタルヘルスサポート」を行うこと
は非常に重要です。


4:まとめ

この記事では、私が訪問した大学で出会った若者たちの生の声をもとに、
現代の若者たちの意欲が低迷している背景と、
その向上のために私たちができる対策について考察を深めました。


社会にとっての人材不足は切実な問題ですが、
それは同時に若者一人ひとりの未来を切り拓く大きな機会でもあります。
若者たちが自分の無限の可能性を認識し、
その才能をフルに発揮できる環境を整えることが私たちの使命です。


読んでくださった皆様には、この問題に一線を画すための一助となるよう、
日々の生活の中で若者たちの意識向上を支え、
励ますためにどのように貢献できるかをご一考いただきたいと思います。


経済的な変動、社会情勢の不確実性、
そして世代間のギャップは若者たちの意欲を減退させる要因かもしれませんが、
それらを乗り越えるほどの力は彼らの中に確かにあるはずです。
私たちはただ、その種を蒔き、育て、
花開かせるための土壌を整えることが求められているのです。


私たちの共感と支援が、若者たちが自らの道を切り開くための羅針盤となります。彼らが自信を持って一歩を踏み出せるよう、
そしてその一歩が社会全体の豊かな未来へと繋がるよう、
私たち一人ひとりができることを見つめ直しましょう。
未来は、若者たちの手によって、
また私たち全員の手によって、明るく描かれます。


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