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自由詩:命と命日

長男のあなたにもあの頃
お兄ちゃんがいたのかもね
いつもあなたの後をつけて
オムツの匂いを嗅いでたわ
迷い込んだ蝉に怯えた
あなたが泣いた時には
守ろうと間に立って
吠えたけれど飛び立つ蝉に
びくついて驚いた拍子に
あなたを踏んづけて
余計に泣かしちゃったり
今思えば自分は
お兄ちゃんなんだと
責任を負ってたのよ
あの時私は人間の命だけが
特別じゃないと教わった
気がしたものよ
早いもので五年経つねの
愛犬が天に召されてから…
家族でそしてあなたの
お兄ちゃんでいてくれて
本当にありがとうって
祈りましょうね

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