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恩送り(Pay forward)

「明日、空いてます?」

いつもの人から連絡が来た。


今週末もゆっくりしたいなぁとなんとなく思っていた矢先。

でも何週間か週末に外出していない。


来年三月には日本行きもあるし、お金セーブしないとなぁと考えている。

友達に教えてもらった換金サイトもログインはしたがまだお金を送っていない。

為替も豪ドルに対しては追い風の時期。

いつ悪くなるかもわからない。

まとまったお金を早く両替したいなぁと思っているのに。


でもなぁ、人と会えるからなぁ。

何度もその人からの誘いにのっている。

というのも行く度に新しい出会いがあるからだ。


彼女はとても精力的な人でたくさんの日本からメルボルンに来る人をサポートしている。

知れば知るほどすごいなぁと尊敬する。

僕もできる限り応援はしたい。


何かの因縁でメルボルンに長く住んでいる。


昔から旅が好きで子育てが終わったら色々行きたいなぁと漠然と考えていた。

結婚してすぐ子供が産まれ家族と仕事が第一優先となって、旅をするゆとりはなかった。

でもよくよく考えてみると自分の残りの時間を旅に使うべきかと少し疑問が出てきた。

確かに旅は楽しい。

知らないところ、知らない人。

何かを達成した気分にはなる。

若い頃はいいと思う。

でも今この年齢で行って何かそこまでの得るものがあるのか。

動いているから何かやってる気がするだけかも。

それは自己満足でしかなく、何も生み出さない気もしてきた。


人の役に立つのは好きだ。

自分が持っているものは多くはないが、それが誰かの役に立つのならうれしい。

感謝されたいわけではない。

というか感謝されるのは苦手だ。

それよりその感謝を次へ渡してほしい。


その人の人生がスムーズに流れていき、その先で誰かとの出会いがあって化学反応が起きて何かが起これば見ていて楽しい。

その間のタイムラグを減らす。

効率的なのが大好きな自分にとってはそれが楽しい。


因縁のこの地で自分の知識や人脈が役に立つならそれも面白いなと。


pay forward

最近参加したグループの創設者が引用していた言葉。

確かにその通りだな。


その言葉を誘ってくれた人も昨晩言っていて、自分の中で「おぉっ!」となった。


放浪癖がある僕はいつかはここを離れてどっかに行くのかなぁと漠然と思っていたけど、このままここにいるのも悪くはないかなと。


WHの子の話を聞いていて昔の自分が重なった。

僕も何も考えずに来た口。

というか彼らよりもっと何も考えてなかった。


あの時に僕を助けてくれた人たち。

自分がそれになれる。

それ以上のことが出来る。


昨日の子は僕の長男と同い年。

改めて月日が流れたなぁと。


行ったレストランではWHの女の子が働いていた。

ベトナムから来てすぐに仕事を探してそこで働き始めたらしい。


メルボルンは日本に比べ生活費が高い。

僕がWHで来た1995年とは比べ物にならない。

もちろん時給も低かったけれど。

家賃は確か彼女と2人で週120ドルだったような気がする。

結構広い1LDKの二階建てのアパートの一室だった。

街から5、6駅しか離れていないところ。

15分くらい。

バスも使っていた。

20分くらいだったかなぁ。

当時は車も少なかったからバスでも同じくらいで行き来できた。

時給は6ドルだった。

でも一日中店にいたのでお金を使うことがなく、まかないもあってお金は貯まった。


二軒目飲みに行ったパブでも日本人のWH君が働いていた。

なんとたくましい。


日本人のコミュニティーはまだまだ弱い。

他の国出身のコミュニティーはもう少し強い。

日本人は数も少ないので簡単な比較は出来ないんだけれど、繋がりを作るのは上手くない感じがする。

変に気を使ってしまう。


日本人の団体思考が強すぎるのが嫌で出てきた人も多いのでわかる気はするが、もう少し助けるところは助ける、助けを求める時は求めると、バランスよく行きたいところだ。


おもしろいことができればいいなと思った昨日でした。

出会いに感謝。





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