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「失われつつある3つの力 目標設定力を身につけるには?」(動画『教え方2.0』連動記事vol.5)


ライブ配信動画『教え方2.0』で語りきれなかった内容や文章にしてお伝えしたい内容を記事にしてお届けします。当記事はVol.5。動画もあわせてご覧いただくと理解が深まります。


・目標設定力を身につけるには?

目標設定の力が失われつつある今、どのようにそれを身につけていけるのか?動画「教え方2.0」の連動記事として、教え手の視点から考えてみよう。


まず、先述の記事で書いたとおり、目標設定を阻害する力が、
指示命令強制による指導である。

だとすれば、その逆を考えなければならない。


・教え手としての必要な導き

目標設定力を身につけるための導き

・指示命令強制の手法をやめる
・その延長である宿題、課題を「一方的に」「大量に」出すことをやめる
・同様に、こどもたちが黙ってノートをとる「一斉授業」をやめる

まず大きな視点ではこれら3点。

さらに
・普段から、自ら目標設定をする習慣作りをする

より具体的には
・1年、3年、5年スパン程度の目標設定をする習慣をつける
・教科や単元ごとに、「自ら」目標設定をする習慣をつける
・テストごとに「自ら」目標設定をする習慣をつける
・毎学習ごとに自らが目標設定をする習慣をつける

ここで強調するのは、「自らが」という点。


教育現場では、誤って、先生がフォーマットを押し付けてしまうことがよく起こる。これでは本末転倒なのである。


また、その目標に対して、評価を下したり、叱ったり、罰を与えてはならない。あくまでも、こどもたち自身が自らの頭を使い、感性を使い、目標設定をすることが大事だ。


・先生の側に求められる許容

先生、教え手側にこの時できるのは、コーチング的手法を用いることだけと言ってもよい。

目標設定をしづらい(当然、力がないのだからなかなかできないはずの)こどもたちに、質問や問いかけをすることで、こどもたちの思考を促す。


できないからといって、結局先生が、フォーマットを与えたり、答えを与えてはならない。

不完全なら不完全を許容する。それが大事だ。


そして、
目標を設定する力が磨かれるためには、さらに他の2つの力「現状把握力」「逆算からの計画力」も同時に伸ばしていく必要がある。3つの力は相互作用的であり、セットなのだ。

次回は、「現状把握力」に迫りたい。


(つづく)



記事を気に入っていただけると幸いです。NPOまなびデザンラボの活動の支援に活用させていただきます。不登校および発達障害支援、学習支援など、教育を通じたまちづくりを行っています。