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アオマスの詩集

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フワフワと頭に浮かんでいる言葉たちを一本の糸にするように紡いでいき、詩にしてみました。様々な感情に揺さぶられながら、それでも言葉にしてみたい愛や希望などを詩にできたらと考えていま… もっと読む
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記事一覧

何処へ行く?(ショートショート)

 この車、何処へ行く?  行き先は、不明。  しかしどうして行き先が不明なのかさえ、不明。…

蒼乃真澄
6日前
8

それだけで、青春でした。

   喉が渇いた。君は百十円で苺ミルクを買う。  新聞部がスクープ探して駆け抜けていく。 …

蒼乃真澄
2週間前
14

墓、桜、月、それから猫 『春の歌』

 四月十日は祖母の命日。だから毎年、その近くになると墓参りへ行く。  墓というのは鳥の囀…

蒼乃真澄
1か月前
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アマテラス、日向ぼっこ 『春の歌』

日向ぼっこする休憩中 宙ぶらりんな思考回路だが 桃色の風が吹くなら どうでもいい、どうでも…

蒼乃真澄
1か月前
13

同級生 『春の歌』

ガラガラとスライド式のドアを開ける。 綺麗に区画整理された机たち。 ピカピカにされた黒板。…

蒼乃真澄
1か月前
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愛、苦しい(詩)

どうだっていいよ  難易度なんて関係ない 僕と君 たった二人 いつだって二人きり それなの…

蒼乃真澄
2か月前
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隣同士(詩)

十円で買えるボール状のガムを 君はあえて舌で転がした 何て意味のないことをするんだ? それでも君は楽しそうだった 意味がないといえば組体操 あれは大人たちのエゴだろう? 僕は知っているんだよ 崩れたピラミッドの下敷きになったやつを 無許可で置かれた自転車をパンクさせて 政治家から奪った金を野良猫に渡す そこに愛など微塵もないけれど 僕らは常にのらりくらり 隣同士 東京で食べる豚キムチチャーハン 流れてくる中華系アプリの宣伝 ラッシー片手に踊るダンサーたち 極め付けは低空

流れる季節『転がる石』

そろそろ、冬が終わる。もうすぐ、春が来る。 そろそろ、夜が終わる。もうすぐ、朝が来る。 …

蒼乃真澄
2か月前
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未来『転がる石』

どこかの小川で一匹の魚が飛ぶ 魚は分身して 羽を生やす やがて散らばっていく彼らは 僕らの…

蒼乃真澄
3か月前
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転がる石

かつて貰った名刺の数々を シュレッダーで裂いていく もはや誰かもわからない 記憶喪失を疑う…

蒼乃真澄
3か月前
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世間知らず『転がる石』

ニュース見ないんだよねって スマホをいじる君が見てるのは 虚構ばかりの漫画か くだらないシ…

蒼乃真澄
3か月前
8

怒り。『転がる石』

「革命が起きました。令和革命です。おっと、あそこにいる青年、散弾銃を持っています。それを…

蒼乃真澄
3か月前
7

真っ白な手『転がる石』

君の真っ白な手を握るとき 僕は少しだけ躊躇ってしまう 君が抱えている傷を癒せない もどかし…

蒼乃真澄
3か月前
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奇遇『転がる石』

惑うばかりの僕が進む先に なぜか君がいて 奇遇だね、って僕が言えば 君はニコッと笑ってくれる 奇跡とか偶然とか 僕は好きじゃない 運命なんて言葉 胡散臭いって思う だけど僕らは出会ってしまう どんなに離れていても たとえ傷を負っていても 再び巡り合う 迷うばかりの僕が目指す先に なぜだか君はいて 奇遇だね、って君が言えば 僕は自然と笑顔になれる 多分必然なんだろうな 僕らが出会うことは その現実に感謝しよう 感謝しよう 惑うばかりの僕が進む先に なぜだか君がいて 奇