mata

20年前の旅日記を読み返して懐かしくなりnoteを始めました。 マガジンにまとめてあ…

mata

20年前の旅日記を読み返して懐かしくなりnoteを始めました。 マガジンにまとめてあります。 ①【アジア横断&中東縦断の旅 2004】(24話完結) ②【青年海外協力隊ベトナム日記 2006〜08】(35話完結) ③【美術展2024】

マガジン

  • 【美術展2024】

    2024年に訪れた美術展について、個人的視点で感じたこと考えたことをなるべく簡潔に記します。 あくまで一鑑賞者の見方なので嗜好に偏りがある部分、アーティストやキュレーターの意図とは違った解釈になっている部分、知識不足や言葉足らずの部分などもあるかと思いますが、それらも含めて参考になれば幸いです。

  • 【青年海外協力隊ベトナム日記 2006〜08】(35話完結)

    2006〜08年の2年間。青年海外協力隊に参加してベトナムの田舎町に住み、師範大学で美術教員をしていた頃の昔話。 久々に読み返した日記をもとに当時の日々を振り返ります。 自身が体験しその時感じたこと考えたことなどをなるべく当時の感情のまま記しています。そのため今見ると見方・考え方が主観的で独善的な部分もあることをご理解ください。またベトナムは日々発展著しいため当時と今とでは時代背景が大きく異なることも含みつつお読みください。

  • 【アジア横断&中東縦断の旅 2004】(24話完結)

    今から20年前。2004年1月から1年2ヵ月かけて北京からエジプトまで陸路でアジア横断&中東縦断した旅の話。 1990年代後半にアジアへの旅に心奪われた私は、何回かの短い旅を繰り返すうちにいつしか「深夜特急」のような長旅に憧れを抱くようになっていった。 沢木耕太郎氏が「深夜特急」の旅に出たのが26歳(1974年)。 氏から1歳遅れとなったが27歳(2004年)の時に「私の深夜特急」への旅立ちが実現した。

最近の記事

  • 固定された記事

20年後の【アジア横断&中東縦断の旅 2004】

1990年代後半にアジアへの旅に心奪われた私は、何回かの短い旅を繰り返すうちにいつしか「深夜特急」のような長旅に憧れを抱くようになっていった。 沢木耕太郎氏が「深夜特急」の旅に出たのが26歳(1974年)。 氏から1歳遅れとなったが27歳(2004年)の時に「私の深夜特急」への旅立ちが実現した。 あの旅から20年が経った。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 私が旅に興味を持ち始めた1990年代後半。 時代はアナログからデジタルへの移行期だった。 その頃

    • 【美術展2024#21】ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?@国立西洋美術館

      会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日) 国立西洋美術館の歴史上、初めて現代美術が扱われる。 事件だと思った。 今後の日本の現代美術のひとつの分岐点になるのではないか。 後世で振り返った時に西洋美術館の歴史のみならず日本の展覧会史に残るものになるのではないか。 開会前からそんな予感を感じ、期待しながら足を運んだ。 さて、私はここで何を目撃するのか。 中林 忠良 最初のブースには中林忠良の見慣れた銅版画が並ぶ。 なぜここで中林?と思ったが中林氏は西洋美術

      • 【美術展2024#20】モダン・タイムス・イン・パリ1925-機械時代のアートとデザイン@ポーラ美術館

        会期:2023年12月16日(土)〜2024年5月19日(日) 航空機のストイックなデザインが好きだ。 空を飛ぶための航空力学的構造と機能美が一つになったこれ以上削ることができないような緊張感のある形状。 まさにアートとサイエンスの融合。 それはプロペラの形状にも当てはまる。 今回の展示は約100年前の今よりもデザインがおおらかだった時代。 アートもデザインも進むべき道を模索し、様々な実験的表現を試みながらテクノロジーと共に進化してきた。 そんな時代から始まる。 会場を

        • 【美術展2024#19】UKIYO-E 江戸の美人画@MOA美術館

          会期:2024年3月1日(金)〜4月16日(火) 熱海への温泉旅行に併せて訪れた美術館。 当時の美人画から現代人の(というか私の)思う美人をイメージするのはなかなかハードルが高いのだが、江戸に限らず古今東西の美人の定義に当てはまる女性を写真で見比べてみたい。 国や時代によって、価値観や美意識によって、その違いを浮き彫りにし、どれもそれぞれの美しさがあるよねとすればなかなか面白い展示になるのでは。 ぜひヨシダナギさんの写真で見てみたい。 人は描かれていないのだが掛けられた

        • 固定された記事

        20年後の【アジア横断&中東縦断の旅 2004】

        • 【美術展2024#21】ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?@国立西洋美術館

        • 【美術展2024#20】モダン・タイムス・イン・パリ1925-機械時代のアートとデザイン@ポーラ美術館

        • 【美術展2024#19】UKIYO-E 江戸の美人画@MOA美術館

        マガジン

        • 【美術展2024】
          21本
        • 【青年海外協力隊ベトナム日記 2006〜08】(35話完結)
          36本
        • 【アジア横断&中東縦断の旅 2004】(24話完結)
          25本

        記事

          【美術展2024#18】第27回岡本太郎現代芸術賞展(TARO賞)@川崎市岡本太郎美術館

          会期:2024年2月17日(土)〜4月14日(日) 岡本太郎のDNAを現代に甦らせたような熱い作品群。 特に大賞の作品は狂気すら感じるほどの圧を感じた。 個人的には、「遅い」ことに美学を見出し「遅イズム」を提唱する「遅博2024 ー人類の進歩と遅延ー」という作品内の「遅四グランプリ」という一番遅いミニ四駆を決めるレースと、そのレース用に遅チューンを施したミニ四駆群にシビれた。 全体的に自分の世界観に徹底的にのめり込んでいる作品が多かった。 まあ元々そういうコンセプトの賞

          【美術展2024#18】第27回岡本太郎現代芸術賞展(TARO賞)@川崎市岡本太郎美術館

          【美術展2024#17】特別展 中尊寺金色堂@東京国立博物館本館特別5室

          会期:2024年1月23日(火)~4月14日(日) 今年建立900年を迎えるとのこと。 悠久の歴史にワクワクしながらいざ入場。 会場に入ってすぐの大画面に映し出される8KCGの映像に圧倒される。 まるで金色堂内部に迷い込んだような臨場感に包まれる。 トーハクの展覧会は毎回のようにこの手の映像があるがどれも非常に良くできている。 先日モネ展の話で、私は額縁の装飾的な世界観が苦手と書いた。 だが、神社仏閣の装飾に関してはむしろ大好きだ。 どちらもゴテゴテのギラギラだが何が

          【美術展2024#17】特別展 中尊寺金色堂@東京国立博物館本館特別5室

          【美術展2024#16】中平 卓馬 火ー氾濫@東京国立近代美術館

          会期:2024年2月6日(火)〜4月7日(日) まだ自分が生まれる少し前の時代。 1960年代~70年代前半の日本の空気感に対し、なんだかこう暴力的というか刹那的というか、社会が高度成長に向かう過程での未成熟さが浮き彫りになっているような印象を持っていたが、今回の展示はまさにそんなイメージが際立って描かれていたように感じた。 中平氏は公権力や資本主義に批判的なスタンスをとっていたとのことなのでそれも要因なのかもしれない。 しかしそんな尖った思想の人の展示をよく国立の美術

          【美術展2024#16】中平 卓馬 火ー氾濫@東京国立近代美術館

          【美術展2024#15】印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵@東京都美術館

          会期:東京展:東京都美術館     2024年1月27日(土)~4月7日(日) 巡回:郡山展:郡山市立美術館     2024年4月20日(土)~6月23日(日)    八王子展:東京富士美術館     2024年7月6日(土)~9月29日(日)    大阪展:あべのハルカス美術館     2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日) アメリカ・ウスター美術館所蔵の作品群を軸にした印象派展。 印象派がフランスからアメリカへ伝播しながらローカライズされていく流れが

          【美術展2024#15】印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵@東京都美術館

          【美術展2024#14】岡田健太郎 重なる景体@平塚市美術館

          会期:2023年12月5日(火)~2024年4月7日(日) ホルモン焼きのハチノスみたいな作品群。 彩度はそれほど高くないのだが色の組み合わせと素材感でネオンカラーのようにとても鮮やかに見える。 アナログな作品なのにデジタル感も兼ね備えた雰囲気なのが面白い。 今回の展示のために400m分の鉄の棒をパチパチ切って溶接したとのこと。 大変だなあ。 子供を連れて行ったのだが「○○に見える」とか「これは△△かな」とかいろいろ想像力を膨らませながら楽しめた様子。 最近わりと重め

          【美術展2024#14】岡田健太郎 重なる景体@平塚市美術館

          【美術展2024#13】私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために@森美術館

          会期:2023年10月18日(水)~2024年3月31日(日) 森美術館開館20周年記念の展覧会。 現代美術を用いて環境や人類といった地球規模の問題を問う。 少々これ見よがしで風呂敷広げすぎな感もしたが20周年記念だし企業メッセージとしてはこれくらいストレートにぶち上げた方がいいのかもしれない。 さて、都心の超一等地のタワマンビルの最上階で行われるエコロジーがテーマの美術展。 我々は何を問われているのか。 ニナ・カネル 会場に足を踏み入れてすぐに出会う作品。 北海道か

          【美術展2024#13】私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために@森美術館

          【美術展2024#12】オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期@麻布台ヒルズギャラリー

          会期:2023年11月24日(金)〜2024年3月31日(日) 新たに開館した麻布台ヒルズギャラリーのこけら落とし。 企画が森美術館館長の片岡氏ということもあり、同時期に近場の森美術館で開催されている展覧会「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」と合わせて、一企業としての、そして日本を代表する私立美術館としての未来へ向けてのエコロジーやサステナブルに対する強い矜持やメッセージを感じた。 企画展とはこういうものだよな。 「終わりなき研究」の機械を操作して描か

          【美術展2024#12】オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期@麻布台ヒルズギャラリー

          【美術展2024#11】VOCA展2024@上野の森美術館

          会期:2024年3月14日(木)〜3月30日(日) 平面系若手作家の登竜門のひとつ。 テーマに沿った展覧会ではないため雑多な雰囲気がお祭り感覚で楽しい。 VOCA賞 大東 忍 描画材料は木炭とのこと。 木炭ならではの温かみのある素朴な色味とは裏腹に暗闇の風景が不気味さを感じる。 草木の一本一本まで丁寧に描かれる既視感のある風景の中に、目を凝らすと踊る人が一人小さく描かれている。 この人が描かれることで動きや音を感じ、この場所であることの必然性や大きな面積を占める草木

          【美術展2024#11】VOCA展2024@上野の森美術館

          【美術展2024#10】椅子とめぐる20世紀のデザイン展@日本橋高島屋

          会期:東京@日本橋高島屋     2024年2月29日(木)〜3月18日(月) 巡回:大阪@大阪高島屋     2024年3月27日(水)〜4月14日(日)       名古屋@ジェイアール名古屋タカシマヤ     2024年4月18日(木)〜5月5日(日・祝) 椅子好きには有名な「織田コレクション」からの展覧会。 図録によるとC&Bイタリア(B&Bイタリアの前身)製となっていた。現在はCassinaがライセンス所有。 80年代の雰囲気を色濃く残すWinkチェア。 日本

          【美術展2024#10】椅子とめぐる20世紀のデザイン展@日本橋高島屋

          【美術展2024#09】本阿弥光悦の大宇宙@東京国立博物館

          会期:2024年1月16日(火)~3月10日(日) 入ってすぐに国宝「舟橋蒔絵硯箱」が鎮座。 いきなりの出オチ感。 もちろん物自体は何回見ても素晴らしいのだが。 以前から海苔で巻かれた玉子の寿司みたいだなあなんて思っていたが、今回の公式グッズにそんなゆるキャラが描かれていた。 展覧会タイトルにつられてなんだか赤瀬川原平の「宇宙の缶詰」のようにも思えてきた。 会場内写真撮影禁止だった中、唯一撮影可能だった8K映像にしばし見惚れる。 トーハクの高画質映像はいつも素晴らしい

          【美術展2024#09】本阿弥光悦の大宇宙@東京国立博物館

          【美術展2024#08】もじイメージGraphic展@21_21 DESIGN SIGHT

          会期:2023年11月23日(木)〜2024年3月10日(日) 文字に特化したグラフィックデザインの展示。 相変わらず21_21の企画は尖っている。 顔文字や「いらすとや」も確かに記号=文字だ。 ならばナイキやアップルなどのブランドロゴすら、もはや文字と言って良いだろう。 ひらがな、カタカナ、漢字、alphabetが縦横複雑に入り混じる日本の文字文化は本当に面白い。 使い分けることで微妙なニュアンスも表現できるし、デザインの自由度も高い。 元を辿れば文字もアジアを旅し

          【美術展2024#08】もじイメージGraphic展@21_21 DESIGN SIGHT

          【美術展2024#07】豊嶋康子 発生法─天地左右の裏表@東京都現代美術館

          会期:2023年12月9日(土)〜2024年3月10日(日) 自らの全てをさらけ出しながら、小学生が考えるダジャレのような(だが誰も実行しないような)発想を執拗に繰り返して、やり切ってしまった異様な空気感が会場を埋め尽くす。 ルールや制度を問うとのことだが、なんだか壮大な自画像のようにも見えた。 執拗に口座開設を繰り返す。 今の時代はもうこんなことできないだろうな。 だけどこの人ならやっぱりやってしまうのだろう。 パネルを木版画のように彫る。 他の作品に比べて人為的な

          【美術展2024#07】豊嶋康子 発生法─天地左右の裏表@東京都現代美術館