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日韓問題で訪日業界に打撃!得しているのはどの国? 週刊インバウンドニュースマガジン(9月2週号)

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1.世界経済フォーラム(WEF)が、2019年版の旅行・観光競争力ランキングを発表。日本の順位は?

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The Travel & Tourism Competitiveness Report 2019
http://www3.weforum.org/docs/WEF_TTCR_2019.pdf

世界経済フォーラム(WEF)が隔年で発表している旅行・競争力ランキングが2年ぶりに発表されました。

日本は昨年と同じく全体で4位、アジア太平洋地域では1位という結果となっています。

ちなみに日本の上位には、1位スペイン、2位フランス、3位ドイツと欧州の国々がランクイン。アジア太平洋地域では、7位のオーストラリアが日本に続いて上位につけています。

10位以上の国々の顔ぶれは前回2017年度からほぼ変わっておらず、2年間で世界の観光トレンドに極端な変化は起きていないようです。

一方で、海外旅行のハードルが下がったことから、世界的な市場規模は拡大を続けており、観光が成長分野であるのは日本だけに限った話ではないことがわかります。その反動として、日本でも話題になっているオーバーツーリズムにも触れられています。

日本は観光資源の豊富さや交通インフラの充実、安全さを評価されているものの、1位のスペインに比べると旅行者サービスや価格、自然資源の面で遅れをとっており、今後の改善が期待されます。

関連:
日本は4位を維持、観光競争力、訪日客数や文化資源を評価(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49387710U9A900C1EAF000/

日本の「旅行・観光競争力」は世界4位、アジア首位。世界経済フォーラムが最新レポートを発表。【ランキング】
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d6f14ece4b0cdfe05775581

2.韓国人旅行者は、日本旅行をやめてどこに向かう?

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日韓からの訪台客増加、摩擦で振り替えか( NNA ASIA アジア経済ニュース)
https://www.nna.jp/news/show/1947450

先ほどのニュースと関連して、世界のインバウンド事情についてのニュースをお届けします。

台湾の観光局によると、今年1〜7月期に台湾を訪れた韓国人旅行者は昨年対比10.1%増を記録しており、その理由の一つとして日韓の摩擦が挙げられています。

日本を訪れようとしていた韓国人旅行者、韓国を訪れようとしていた日本人旅行者の双方が、第二の選択肢として台湾を選んだ、という分析です。

日韓の政治的不和が、観光という観点に立つとどちらにも利をもたらさず、第三国である台湾に利益をもたらしているという皮肉な結果となりました。

ちなみに、台湾では2030年までに訪台旅行者をおよそ2倍の2000万人にまで拡大させることを目標としています。

参考:
30年に訪台客2000万人へ、交通部長

https://www.nna.jp/news/show/1944788

将来的に台湾は、日本の大きなライバルとなる可能性を秘めていると言えるでしょう。


日本のインバウンドマーケット(自治体・事業者)では、日本とターゲット国の関係や、近隣の自治体や事業者などばかり注目してしまいがちです。

ただし、本当のマーケットは全世界であり、真の強豪は日本以外の観光国です。(そういった国々は、同時に訪日ターゲット国でもあることがほとんどです)。

隣国に比べて、観光資源・サービス・インフラ・プロモーションの観点で足りない部分は無いか。各国のインバウンド対策の研究も大切です。

3.訪日観光プラットフォーム「MATCHA」、星野リゾート特集ページをリニューアル

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画像出典:MATCHA 星野リゾート特集

株式会社MATCHAが、星野リゾート特集をリニューアルしました。

これまで星のや、界といった星野リゾートのブランドを紹介してきましたが、今回はさらに直感的に宿泊施設を探せるようデザインを変更しています。

MATCHAの特集・ブランドページは、訪日メディアMATCHA内に設置される、クライアント様向けのミニサイトです。

MATCHAでは個別の観光資源・施設・サービス・スポットを紹介するだけでなく、ブランドページという形で、自治体や企業ブランド全体を総合的にプロモーションしています。

「Webサイトはあるけど多言語での情報発信までできていない」
「多言語サイトはあるけど、コーポレートの発信がメインになっている」

そのような自治体・事業者様向けには、インバウンド向けの公式サイトの代わりにとなる、特集・ブランドページをオススメします。

4.2018年9月の検索トレンド調査と2019年の予測をアウンコンサルティングが発表!

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2018年9月の検索トレンド調査と2019年の予測 (アウンコンサルティング)
http://www.auncon.co.jp/corporate/2019/0827.html

Webマーケティングを専門とするアウンコンサルティング株式会社が、2019年9月における世界の日本観光地関連検索ワードのランキングを調査・発表しました。

Google、Yahooなどの検索サービスで、どのような日本の観光地が調べられているかを調査したもので、ここから各国で関心を集めている観光地のトレンドや傾向を分析することができます。

発表によると、リピーターの多い台湾では軽井沢がトップ、香港でも同じく軽井沢が2位につけており、その人気のほどが伺えます。

富士山、東京ディズニーランドなどの人気スポットが各国で上位にランクインしている中で、注目は上高地と白川郷です。複数の国で20位以内にランクインしており、隠れた人気スポットだと言えるでしょう。

ちなみに、わたしたちMATCHAは検索を経由した読者獲得にも強みを持っており、例えば台湾・香港向けサイト(繁体字版)では、軽井沢の検索順位が2位、上高地が5位、白川郷も5位となっており、確実に検索ユーザーを獲得しています(※)。

こういった地域で訪日集客を検討している事業者様は、ぜひ弊社にご相談ください

※Google、Yahooなどで検索した場合、検索結果に表示される順位です。時期や端末、ユーザーによって順位は多少変化します。

5.Expedia Group、2019 年 9 月より日本で始まる国際的スポーツ大会に関する開催地の上半期宿泊動向を発表

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Expedia Group、2019 年 9 月より日本で始まる国際的スポーツ大会に関する開催地の上半期宿泊動向を発表 (PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000048573.html

オンライン旅行プラットフォームを展開するExpedia Groupが、今月開催されるラグビーワールドカップに関わる宿泊地動向を発表しました。

開催12都市の宿泊需要は今年上半期から好調で、やはりラグビー強豪国が需要を押し上げているとのことです。平均宿泊金額も日本人と比べておよそ1.5倍と、大会の観客が地域経済に与える影響は大きそうです。

現時点で宿泊客を大幅に拡大させることは難しいかもしれませんが、Expedia Groupでは大会期間の需要を最大化させるため、以下のようなアイディアを紹介しています。

1.マーケットが破綻するほど高い料金設定をしない
2.国内からの旅行者も忘れずに
3.最低宿泊数とキャンセルポリシーの見直し

数十年に一度の機会を最大限に活かすため、ぜひ参考にしてみてください。

まとめ

今週は、世界という観点で旅行者の動きを考えさせられるニュースがいくつもありました。

世界の人々にとって、日本は数あるアジアの旅先候補のひとつなのですが、日本にいるとそのことを忘れてしまいがちです。

しかし、私達日本人も旅先を選ぶ際「東南アジアのリゾートに行きたい」「海外の雄大な大自然を肌で感じたい」と、ある程度広がりのある欲求から計画を立て始めるのではないでしょうか?

日本を訪れる人々も同様です。ショッピング、絶景、スノーアクティビティなど、人それぞれが持つ欲求を満たせる旅先の中から、その他の要素を比較して日本を選んでいるのです。

インバウンドに関わっている以上、旅人のみなさんが日本を含む各国をどのように見ているのかは、確実に抑えておくべきポイントでしょう。

そのために必要なのか海外目線と旅行者目線。お困りの際は、海外目線での情報発信に強みを持つ、私達MATCHAにもご相談ください。

今週もお読みいただき誠にありがとうございました。

お問い合わせはこちら!

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