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アメリカ大学院合格までの道のり:GRE編

アメリカ大学院の出願には、英語テストのに加えてGREというテストを受ける必要があります。

今回はGREについて書きます。大学院留学を考えてない方はほぼ関係ないと思うので、見ないで大丈夫です

GREとは

The Graduate Record Examinationsの略。GREは世界中の大学院やビジネススクールに入学申請する人達が受験しています。米国ETSが主催している世界規模のテストです。
(プロメトリック(日本でGRE等を取り仕切っている団体)ホームページ より)

約3時間45分に及ぶ、コンピュータテストです。

画面を見ながらマウスやキーボードでポチポチ、カタカタ答えていきます。目が疲れます。

日本では、東京の御茶ノ水ソラシティ会場と大阪の中津試験会場でしか受けられません。(今現在は2会場は閉鎖しており、家で受験できるようです。)

英語テスト編でも少し話しましたが、配点は

Verbal(国語) 130〜170, Quantitative(数学) 130〜170, Writing(作文) 0〜6

です。


GREにはこのGeneral Testと、物理や化学などの専門分野に関するのSubject Testというものがありますが、一般的にGREと言えばGeneral Testのことを指します。

受験する大学や専攻によってはSubject Testも課されるようなので、お調べください!


GREは留学生だけでなく、その国の英語が母国語の学生も受験します。

「かなりの頻度で開催される大学院生用センター試験」みたいなイメージです(適した表現か分かりませんが...)。

英語を母国語とする人たちと同じテストを英語で受けるわけですから、留学生にとっては簡単ではありません。

Desired Score

早速、出願にはどの程度のスコアが要求されるのか

僕が受験し合格したコロラド大学ボルダー校の航空宇宙工学専攻修士課程を例に見てみましょう。

大学院の募集要項によると、

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と書いてあります。

5年以内に取ったスコアで、望ましい点数は少なくとも、
Verbalが157, Quantitativeが158, Analytical Writingが4.5
との事です。

Desired Scoreとあるので、この点数を満たしていなくても受けられはするだろうとは思ったのですが、

万が一のためにコロラド大学の担当者にメールで聞いてみました。やはりこの点数に達していなくても、他の部分でカバーできれば大丈夫だという返事が帰ってきました。

:大学や専攻によって、GREの出願基準があったり、無かったり、スコアの提出さえしなくて良いところもあります。自分が気になっている大学はしっかり調べるといいと思います。

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僕はアメリカ大学院進学について調べ始めた頃、TOEFLとGREを受けないといけない事を知りました。

その時、何かのホームページで、「GREはTOEFLよりもレベルが高いから、TOEFLである程度スコアを取れるようになってからGREを受けると良い」と書いてあるのを目にしました。

僕はTOEFLの点数が足切りラインに到達するのが出願に間に合う割とギリギリだったので、このサイト↑を読んで、「TOEFLで点数を取れるようになってから受けよう」と思っていたGREもギリギリになってしまいました。

確かに、GREは英語を母国語としている人が受ける用に作られているため、英語のレベル(VervalとAnaritical Writing)はTOEFL(ReadingとWritingに相当)に比べて高いです。

ですが、Quantitativeは違います。僕みたいに理系で、高校・大学と数学をある程度やってきた人なら、意外と簡単です。個人的にはVerbalとAnalytical Writingに比べれば圧倒的に簡単です。

僕のスコアをみてみましょう

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Verbal138、Quantitative168、Writing3.0です。

Percentileとは、自分が下から数えて何%の位置にいるかという事です。GREの場合はこのPercentileで基準を判断する場合もあるみたいです。

Verbal 138点はへなちょこです。全て選択問題ですし、スコア設定の関係上、何も正解していなくても130点ですので、実質40点満点中8点しか取れてません。

Analytical Writingは0.5点刻みの6.0点満点なのですが、3.0点でも下から数えて15%の場所なので、へなちょこです。

Quantitativeだけはコロラド大学のDesired Scoreを超えませんでした。それでも合格することができました。


GREのスコア戦略

戦略は自分がどういった専攻を受けるかでかなり違ってくると思います。

工学系の大学院に合格した僕の場合について書きます。

僕はGREを受ける直前になって、大学の指導教員の先生の紹介で、アメリカの博士課程に留学中の方のアドバイスを頂く事ができました。

話を伺ったところ、Quantitativeだけに集中すれば良いとアドバイスをもらいました。

母国語が英語の学生や人文学系専攻の人はVerbalとAnalytical Writingでも高めの点を取らないといけないが、工学系の留学生であれば、Quantitativeだけ高ければ大丈夫だとの事です。

その先輩が、「Quantitativeだけ勉強すれば良いかと思います」とおっしゃてました。

このアドバイスをもらったのが、2019年10月7日、つまり上記のスコアを出した8日前です。正直ホッとしました。

(てか、もっと早く知りたかった!!)

このことを聞く前からGREの単語カードなどを買って勉強していたのですが、難しすぎて、全然覚えること・進めることができていませんでした。

また、英語テスト編を見れば分かりますが、この段階ではTOEFLの足切りも超えていなかったので、とにかく焦っていました。


なので、このアドバイスをもらってからはQuantitativeだけを集中して勉強しました。

勉強すればQuantitativeだけなら165-170(満点)も取れるとアドバイスをもらったので、満点を目指しました。

そして約1週間後にQuantitativeは168点を取る事ができました。

実際にはこのアドバイスを頂く1〜3週間くらい前からVerbal, Quantitative, Analytical Writingでどんな問題が出るのか、どのような形式などか、などは勉強していました。

アドバイスをくださった方は。『GREを受ける1週間前から勉強した』とおっしゃっていたのを聞いて、「まじか!」とビックリ(and ホッ)としてたのを覚えています。

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後々、出願前にコロラド大学の気になる先生に連絡を取ったのですが、その時は、「公平な判断基準だから、GREでいいスコアを取れるように全力を尽くすと良い」とアドバイスをもらいました。

なので、QuantitativeはもちろんVerabalとAnalytical Writingでもいい点を取るに越したことはありませんし、GPAなど他に強みがない人はGREで差をつけるということも良いと思います。

Quantitativeの難易度について

以上のように、1週間の勉強でもQuantitativeだけならなんとかなるみたいです。

レベル的にはセンター数学よりは簡単で、図形問題とかグラフ読み取り問題とかも出てきて、どちらかというと中学レベルの数学に近いかもしれません。

高校・大学と理系で数学をちゃんと勉強してきた人なら、英語の言い回しや問題形式に慣れれば、Quantitativeだけなら短期間でも高得点が狙えると思います。

僕の場合はテスト前に受けた模試(ETSサイトからコンピュータ上の模試がタダで受けられ、採点もあります)でも164点くらいがMaxだった気がするので、本番で最高得点が出てラッキーでした。

GREのVerbalとQuantitativeはテスト直後にその場でパソコンスクリーンに何点取ったか映し出されるのですが、168点(/170満点)とわかった時点で、

もう受けなくていいや(というか受けたところでQuantitativeでこれ以上の点数を取れるかわからない)と思ったので、この1回きりでGRE受験をやめました。

GREには「1年に5回までで、テストとテストの間は3週間あける」みたいな受験制限があるのですが、実はこの初回の3週間後にもう一回受ける予定で、受験料も払っていました。

ただ、予想外にいい点が取れ他ので、キャンセル料は受験料205ドルの半額、約1万円を払わなければならなかったのですが、キャンセルしました。

TOEFLの時の失敗があったので、早めに予約したのですが、それが裏目に出てしまいました....(英語テスト編参照)

GREはTOEFLに比べて受ける人が少ないので、会場が埋まるのも、遅かったような気がします。

あー 1万円 ごめんなさい


GRE教材

僕は、GREの教材は4種類使いました。

新テスト対応版 大学院留学GREテスト 学習法と解法テクニック

僕は日本人なので、日本語でGREについて解説してくれてる本が欲しいと思って、この著者のアゴス・ジャパンっていう会社にも、TOEFLの模試を受けに行ったこともあって、この本を選びました。

最初にこの本をやって、まずGREとはどういうものなのか、というところから学びました。GREの教材はTOEFLに比べて圧倒的に少ないです。


The Official Guide to the GRE General Test 

GREをを作っているETSが出している公式ガイドブックです。TOEFLの場合と違い、日本語解説付き版がないと思います。

僕はこの本のQuantitativeの部分だけやりました。


500 Essential Words: GRE Vocabulary Flash Cards

GREの勉強を始めるときに、なんかのサイトにこの単語カードは必須!みたいに書いてあったので、書いましたが、Quantitativeで満点を取るだけだったら、必要ないです。

僕の場合は勉強途中でQuantitativeだけ頑張れば良いという事がわかったので、キッパリやめました

なので、A〜Zまで並んでる単語カードのうち、Cの途中までしか終わってません.....


POWERPREP® Online - Practice Test 1, Test 2

GREを受けるためにはアカウントを(TOEFLとは別に)作らないといけないのですが、そうすると、作ったアカウントのShopから、無料の模試を0円で購入し、受ける事ができます。

2つあったので2つとも受けました。

Quantitativeはパソコン上で電卓を使ったりするので、その操作に慣れるためにも受ける前に絶対やったほうが良いと思います。VerabalとQuantitativeは何点取ったのかが分かります。


ちなみに、僕にアドバイスをくださった方は、TOEFLの教材でもお話しした、Magoosh Online GRE を利用していたそうです。僕自身は使ったことはありませんが、結構良いみたいです。



以上が、僕のGREに関する経験です。

こういう人間でもアメリカの大学院に合格する事ができたという事が伝われば、それだけで幸いです。

:今現在の世界の状況もあり、テストやテキストなど様々な事が僕が受けた時から変更されている可能性があります。受験の際は十分に注意して、お調べください。お願いします!

以上でGRE編はおしまいです。読んでくださりありがとうございました。バイバーイ!

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P.S. Qの入っている英単語って普通、qの後には必ずuがくるみたいです。高校の英語の先生に教えてもらって感動しました。Quantitative, unique, earthquake, quality...

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