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アメリカ大学院合格までの道のり : 英語テスト編

私たち日本人がアメリカの大学院に出願するためには、英語のテストのスコアが必要です。

今回の英語テスト編では、

どんな英語のテストがあるのか
どういった特徴があるのか

をアメリカ大学院出願を念頭に紹介します。

そして、

アメリカ大学院出願に
必要な英語の試験
英語のスコア
実際に僕がどの位のスコアで、
大学院に合格したのか

をお伝えします。

英語の勉強法などは、英語教材編に書きました。

実際に取ったスコアも書こうと思うので、すごい・ふつう・ざこいなどと思いながら、是非ご覧くださいませ!


そもそもどんな英語のテストが存在するのか

まず、英語のテストと言って思い浮かぶのはTOEIC, 英検, TOEFLといったところでしょうか。

加えて、IELTSも海外留学では必要になる場合があります。

ちょと種類は違うのですが、大学院留学に必要なGREというテストもあります。


TOEIC

Test Of English for International Communication (TOEIC) とは、

日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテスト。

聞く・読む力を測る TOEIC® Listening & Reading Test と、
話す・書く力を測る TOEIC® Speaking & Writing Tests により、
4技能(聞く・読む・話す・書く)全ての英語コミュニケーション能力がわかります。

(ETS TOEIC® Program とは より)

Educational Testing Service (ETS) というアメリカにある非営利テスト開発機関が問題を作っています。

普通みんながTOEICと言うときは、ListeningReadingの試験から構成されるTOEIC® Listening & Reading Test (TOEIC L & R Test)の事を指していて、

日本国内で大学院入試就職の時に参考にされる事が多いと思います。

以下ではTOEIC L & R Testの事をいつも通り、単にTOEICと呼びます。

TOEICはListening 495点, Reading 495点の合計990点満点

全マークシート方式試験時間は約2時間です。

ちなみに、最低点は(たぶん)何も答えなくても各5点ずつの10点です。


実は、アメリカの大学院に出願する時TOEICのスコアは関係ありません!(僕の知る限りでは。大学学部も同じです)

なので、アメリカ大学院進学を目標にしていた学部時代の僕は、ほとんどTOEICを受けることは考えていませんでした。

しかし、アメリカ大学院に落ちたときの保険として日本の大学院を受ける際にTOEICの点数が必要だったため、1回だけTOEICを受けました。

その時のスコアがこんな感じです。

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受験者のなかでListeningは83%と上位のにいるのに対し、Readingは55%とほぼ平均くらいの成績でした...

当時は留学に向けてTOEFLの勉強はしていたものの、TOEICの対策はあまりしておらず、1年以上前に1週間程度勉強し、テスト直前の2日間に模試を家で2回くらい解いただけで受験をしました。

英語教材編でお話ししますが、日頃から移動中などによく英語を聞いているのでListeningは良かったですが、Readingは時間が全然足りませんでした。

マークシートを適当に3, 4, 3, 4, 3, ...って塗ったのを覚えています...。

テストの形式などの詳しい情報は調べればすぐ出ると思います。

アメリカ大学院留学にはあまり関係ないので、この辺にしておきます。

TOEICは締め切りが割と早かったと思うので、申し込みは早めにしておきたい所です。

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英検

実用語技能定 (英検) とは、

年3回実施される国内最大規模の英語検定試験です。....
資格は高校や大学での入試活用や、海外留学時の優遇、教員採用試験時の優遇など、社会のさまざまな場面で広く認められています。

(公益財団法人 日本英語検定協会 英検とは より)

英検はスコアではなく、級に合格するかどうか、といった試験ですね。

自分も中3の夏に3級を取りました。

僕のアメリカ大学院留学とは関係なかったので、説明は省略します。

ただ、英検留学というものもあるみたいなので、気になる方はお調べください。


TOEFL

Test Of English as a Foreign Language (TOEFL) とは

150か国以上1万1千以上の大学や機関で世界的に認められており、学習、仕事、留学のための世界最高レベルの英語テストです。世界全域で3千500万人を超える人々が、英語能力の習熟度を判断する目的でTOEFLを選択しています。
(ETS TOEFLが選ばれている理由 より)

TOEFLにはTOEFL iBT, TOEFL ITP, TOEFL PBTの3種類があります。

一般的にTOEFLという時はTOEFL Internet-Based Testing (iBT) の事を指し、パソコンを用いて Reading, Listening, Speaking, Writing の4技能を測るテストです。

Paper-Based Test (PBT) はインターネット環境のない地域などで実施されるそうですが、ほとんど関係することはないと思うので、省略します。というか、僕もよくわかりません…。

Institutional Testing Programs (ITP) は団体受験用のテストで、個人受験はできません。大学でのクラス分けや、大学院入試の時などに使われています。

以下ではITPiBTについて説明します。


TOEFL ITP

TOEFL ITPのスコアもアメリカ大学院留学には使えないので、簡単に説明して終わります。

TOEIC同様にReadingとListeningのみ全マークシート方式で、

試験時間は約2時間。最低310最高677点です。

筑波大学の入学時の英語クラス分けと、3年次の(謎の)英語力テストでも使われています。

あと、東大の院試などでも使われているみたいです。

大学1年生(写真上)と3年生(写真下)で受けた時のスコアがこんな感じです。

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1年生の時550点で大学のクラス分けは一番上のクラスでしたが、その中ではもっとすごい人達がたくさん居たように思います。

3年生になって点数が下がったのはショックでした。

文法の勉強は大学入試以来ほとんどやっていなかったので、その部分の点数が大きく下がってました...。


TOEFL iBT

今回のメインです。

アメリカの大学や大学院に出願する際

基本的にはTOEFLIELTSのスコアが必要です。

TOEFLはReading, Listening, Speaking, Writingの各セクションが0〜30点で

全体で120点満点。試験時間は約3時間です。


成績・GPA編と同様に、アメリカの大学院の航空宇宙工学系の専攻ではどれくらいのスコアが要求されるのかを表にしました。

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以上の様に、アメリカの大学院に出願するためにはだいたい80点以上が必要です。

逆に、80点取れれば、一気に出願できる学校が増えると思います。

僕のスコアはこんな感じです。

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計4回受験しました。

1回の受験料が約2万5000円なので、TOEFL iBTの受験だけで10万円も使っていたのですね...

1回目
実際にTOEFL iBTの教材を使って勉強し始めてから、3ヶ月くらい経ったときに初めて受けました。

勉強しないといけない、受けないといけないのはわかっていたのですが、

なかなか対策ができず、先延ばしにしているうちに7月の終わりになっていました。先延ばしは良くない。

2回目
1回目の受験から約2ヶ月後、前回よりはちゃんと出題パターンごとの対策もでき、点数も上がりました。

ただ、多くのアメリカ大学院出願に必要な80点のラインを超えなかったため、もっと点数を上げる必要がありました。

この頃、(僕みたいな凡人には)簡単に100点なんて取れるものではないのだと悟り、MITなど90点以上が必要な大学の出願は現実的に無理だとわかりました。

受験してから気付いたのですが、1回目を受けた時(2029年7月31日)までは3時間30分強のテスト時間が、3時間強まで短縮され、テストの問題数も減り、出てこなくなった問題パターンもありました。

こういう事もあるので、こまめにETSのTOEFLホームページなどはチェックしておく必要があると思います。

3回目
自分が目標としたCU Boulderの点数を超えるのにはあと2回くらい受験する必要があるだろうと考えていたのですが、この時に奇跡的に超えました。

Readingの内容が、花とミツバチの話とか、獲物を捕まえる時の鳥の話とか自分の興味があって読みやすい内容だったので、そのおかげです。

多かれ少なかれ問題との相性はあると思います。ラッキー。

4回目
前回よりも1点だけ増やせました。

多くの日本人の方も当てはまると思うのですが、3回目までSpeakingが特に低かったので、Speakingの新しい勉強を始めたところ、

その成果もあってか、Speakingで今までで一番良い点が取れました。そのSpeaking教材については英語教材編でお話します。


正直、僕の場合は、大学院出願において、TOEFL iBTのminimumスコアを超えるのに一番苦労をしたと思います。

12月ごろの出願締め切りに、ある程度余裕を持って英語のスコアを取らないといけないため、割とギリギリでした。

しかも、CU Boulderは83点以上じゃないと出願できなかったため、点数も結構ギリギリで、ヒヤヒヤしてました。


TOEFL iBTにはMy Best Scoreというものがありますが、仮に全セクションで今までのベストスコアだったら合計で何点になるかというもので、今のところはあまり受験などでは使えないはずです。

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TOEFLを受ける際のアドバイス

TOEFL iBTでは

パソコンのパソコンのモニターを見続けReading、ヘッドフォンでListening、

ヘッドフォンのマイクに向かってSpeaking、パソコンでタイプしてWriting

をします。3時間強です。疲れます。

9:00に始まって、1:00前には終わります。お昼休憩10分だけあります。短い。

なるべく、ベストなコンディションで受けたいですね。

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受験会場について

受験会場は全国各地にあります。ただ会場によって設備・環境のレベルがかなり異なります。

僕は3つの会場で受けたことがあるので、それぞれについて書きます。

(そこで受けないにしても、こう言ったばらつきがあるのかと、知っておくのは良いと思います。)


テレネットジャパン千葉テストセンター

たぶん普通レベル。
従業員の方も手際が良い。
席は少し窮屈。
学校の教室弱くらいの部屋に壁に向かって、ノートパソコンが並べられている。


柏駅南口テストセンター

あうちレベル。
従業員2人しか居なかった。手が足りてなさそう。
従業員は普通スーツとかを着ているのですが、なんかパッとしない。

教室が狭く、前の人の画面とかも見えちゃう。
デスクトップパソコンが2席ずつ並べられてる。
席は窮屈。

TOEFL iBTテストではスピーキングテスト不正防止のため、テストを受ける直前に別の部屋で自分の声を録音します。
録音が終わった人から随時テストを受けていくため、全員が別々のスピードで問題を解き進めていきます。

ただ、ここのテストセンターは録音部屋とテスト部屋が別れておらず、Readingを受けている人がいる前で、声の録音が行われ、気が散ります。

良かったのは耳栓を貸してくれるところです。

困った時じゃない限り、もうここで受けることはないでしょう。


御茶ノ水ソラシティテストセンター

神レベル。
何から何までちゃんとしてる。
耳栓持ってけば、たぶん使える。
隣の席との仕切りがちゃんとしており、スペースも広いので、メモが取りやすい。

御茶ノ水ソラシティはTOEFLとかを日本で仕切っている団体があるため、おそらく日本最高レベルの環境・従業員の丁寧さだと思います。

もし家から行ける範囲だったら、少し遠くてもこの会場をお勧めします。

僕が次受けるなら、この会場しかないと考えています。

(現在は例の病気の影響で、会場での受験はできず、代わりに自宅受験ができるそうです。)

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TOEFLの受験予約について

TOEFLはインターネットで自分のアカウントを作って受験日や受験会場を選びます。

普段は毎週土日にのみ行われてて、7日前までに申し込みする必要があります。(参考に : TOEFL受験申し込み・受験の流れ)

ただ、時期によっては1, 2ヶ月先も予約でいっぱいで、関東圏どこも受けられないじゃん!スコア足りてないのに絶望!!

っていう時もありました。

そういう時は、キャンセルが出て、会場に空きが出るのを待つしかありません。

思った以上に空きは出るもんです。僕はスマホのホーム画面にTOEFL受験予約のページをリンクを貼って、暇な時は空き見る

ということをしていました。空きが出た時も他の受験者が予約する前にクレジットカードなどで払わないといけません。

TOEFL予約に関する失敗談

僕の失敗談です。恥ずかしいです。

「予約は前のTOEFLのスコアが出てからで良いか〜」と思って予約をしていなかったら、スコアが足りてないのに 1, 2ヶ月先まで関東圏で空いている会場が無く、

え、わざわざ東北とかまで受けに行くの、絶望。と思っていた時がありました。

毎日テスト会場の空き状況(キャンセルが出てないか)を確認していたら、なんと関東圏内で空きが見つかりました。

Shinjukuと見えたので、余裕で家から行ける範囲。他の人に取られてはまずいから早くクレカで払わないと!

と思って予約をし、確定させました。

そしたら、なんということでしょう、Shinjyukuでは無く、Shizuokaだったのです。

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Shiしかあってないじゃん。相当焦ってたんだな自分。

TOEFLの日付変更・会場変更には6000円くらいかかってしまいます。最悪。

そこで、自分の家(千葉県)から静岡まで、新幹線で行って9:00までに静岡に着けるのか とか、「さわやか」でも食べて帰ってくるか〜とか色々考えてました。

数日後、いつも通り、テスト会場の空き状況(キャンセルが出てないか)を確認していたら、Ikebukuroに空きが見つかりました。

もうしょうがないです、時間はお金に変えられません。6000円を払い、会場をIkebukuroに変えました。今回はちゃんと池袋であることを確認しました。


台風19号がやってきました。

今までにないくらいのすごい台風らしく、

池袋でのTOEFLのテストも中止になりました。受験料も返金になりました。

メールでお願いしたら、静岡から池袋に変更した変更料6000円も返金してもらえました。

僕は不謹慎ながらも、一人、台風19号に感謝するのでした。


後日、またキャンセルが出た他の会場を予約して、無事にテストを受けることができました。結果オーライですね。それが3回目の話です。


TOEFLは、TOEICや英検に比べると実施回数が多く、予約も1週間前までできてありがたいです。

ですが、以上のような失敗もあるので、受験を考えている方はお気をつけください。できるなら予約は早めに、空きがなくても、こまめに空き情報をチェックしていればキャンセルが出るみたいです!


IELTS

International English Language Testing Systemとは、

世界最大級の受験者数を誇る英語運用能力評価試験です。留学・海外移住を実現させるため、年間300万人の受験者がIELTSを受験しています。
(BRITISH COUNCIL IELTSとは より)

IELTSもTOEFL同様に4技能を測るテストで、TOEFLと同じようにアメリカの大学・大学院の受験に用いることができます。

なんとなく勝手に、TOEFLのイギリスver.という風にイメージしてます。

点数の刻みはばがTOEFL iBTよりも大雑把で、パソコンを使わないらしいです。

実際に受けたことがないので詳しいことはわかりませんが、同じ基準を満たす場合でも、もしかしたらTOEFL iBTよりIELTSの方が楽なんじゃないか説

もあるみたいです。もしどちらの勉強もしたことがないのであれば、どっちにするかをインターネットで調べたり、本屋さんで両方の参考書を見て決めるのも良いと思います。

スコア換算早見表

Common European Framework of Reference for Languages (CFER)という、語学のコミュニケーション能力別レベルを示す国際基準企画によると、それぞれのテストスコアは下の表のようにランク別に分類されるそうです。

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ただ、これが正確に対応しているか、皆さんの感覚にあっているかはわかりませんので、参考程度にご覧ください。


GRE

Graduate Record Examination (GRE) はアメリカで大学院に出願するために必要なテストで、アメリカ人の方も大学院をいくために受験します。

Verbal(国語) 130-170, Quantitative(数学(算数) ) 130-170, Writing(作文) 0-6.0

で採点されます。GREについてはまた別に、GRE編を作りました。

Graduate Management Admission Test (GMAT) はビジネススクールで学ために必要なテストだそうです。


今回はそれぞれの英語のテストと、スコアについての話だけになってしまいましたが、次は英語の教材について書こうと思います。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。バーイ!

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P.S. さわやかのハンバーグ食べてみたいです!



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