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介護事業所の管理者の育成をどうするか?

今日は、介護事業所の管理者の育成について書いてみたいと思います。

まず前提として、弊社は中小企業なのですが、中小企業は使える資金的・人的リソースが限られているため、その中でどう事業運営していくかをよく考えなければいけません。

大企業であれば資金的・人的リソースが豊富にあるため、思い切った施策もとれると思います。

ただ、悲しいかな中小企業はそれができない。

であれば、中小企業には中小企業にあった戦略というのが必要になってくるわけです。


世の中のビジネス書に書いてあるような大胆な戦略は、大企業向けのものが多かったりします。
大企業だからこそできる戦略です。

その戦略をそっくりそのまま中小企業がマネしたらどうなるか?
中小企業には当てはまらず、失敗に終わることが多いと思います。

なので、ビジネス書に書いてあることは、どういった企業を対象にしたものなのか?を精査して、「それを自分の会社に当てはめるには、どうアレンジしたら良いのか?そもそも使えるのか?」といったことをしっかりと吟味した上で適用させる必要があるのだと思います。


前置きが長かったですが、介護事業所の管理者についての話に入ります。


中小企業の管理者として相応しい人材は、なかなか見つかるものではありません。
管理者の役職をつけたけれども、管理者として求められる仕事ができなかった場合、即、「人事異動で降格!そして他の社員を新たに管理者に任命する!」なんてとてもできるものではありません。

人がたくさんいる大企業ならできるのかもしれませんが、中小企業でそれをするのはリスクしかありません…。


ではどうするか?

相応しい人材が見つからないのならば、育成していこうということになると思いますが、育成もなかなか時間がかかります。

なぜ時間がかかるのか?

それは、「そもそも管理者としての教育を受けていないから」です。


中小企業の介護事業所の管理者がどういう経緯で管理者に任命されるかといえば、
現場スタッフとして働いていた社員が、経験が長くなり、現場の仕事が一通りできるようになる。
後輩にも教えたりできるようになる。
さらに経験が長くなり、やがて教えられる立場より教える立場の方が多くなる。
その段階で、経営者から声がかかる。
「管理者になってもらえない?」

こんな流れが多いのではないかと思っています。


ただ、事業所の管理者というのは、現場の仕事と求められることがかなり違ってきます。

「マネジメント」という別物の能力が求められます。

なので、いざ管理者についても、これまで現場でバリバリ仕事をしてきた人が、「仕事ができない」というレッテルを貼られることになる。

管理者の仕事は、現場の仕事の延長線上にあるものではないと思っています。

だから、現場でバリバリ仕事ができる人が、管理者としてもバリバリ仕事ができるとは限らない。

逆に、現場での仕事がバリバリではなかった人が、管理者としてはバリバリ仕事ができるケースもある。

それぐらい、別物の能力が求められるのだと思います。

だから経営者が、自分が管理者を任せたのにも関わらず、「管理者としての仕事ができていない!」とイライラするのは、ちょっと違うのではないかと思っています。

かく言う私も、これまで管理者をちゃんと任せられていたかというと、そうではありません。
「現場経験が長いから」とか「人手不足で他になり手がいないから」といった理由で任せてきたこともあります。
これまで数々の辛酸を舐める経験をしてきた今だからこそ言えることです。


限られた人材の中で、管理者として相応しい人材はなかなかいない。
そもそも雇用する段階の採用戦略が大事といっても、中小企業にそう簡単に管理者として相応しい人材が入ってくれるとは限らない。
しかも弊社みたいな田舎にそんな理想的な人材がきてくれるなんて、夢のまた夢。


また、高いコンサル料を払って外部コンサルに入ってもらい教育するとか、高い研修費用を払って外部講師を招いて研修するといったこともあるかもしれません。
しかし、外部コンサルや外部講師による教育が自社の経営理念にぴったりとフィットするかといえば、なかなか難しいと思います。
逆に、自社の経営理念と異なる方向性の教育をされても困ります。
あと、高額のコンサル料を支払える余裕なんて中小企業にはなかなかありません。
ある一部分のテーマにフォーカスした教育であれば、外部研修もありかもしれません。


では、中小企業の戦略としてはどうするのか?


結論ですが、やはり「自社の管理者は自社で育成するしかない」のです。


なので経営者は、「いかに管理者に相応しい人材を探してくるか?」ではなく、「いかに管理者に相応しい人材に育成するか?」に目を向けた方が良いと思っています。
「外」から「内」に視点を切り替えましょう。


ではその次に、「誰が育成するのか?どう育成するのか?」という問題が出てきます。


これについては、また後日書いてみたいと思います!

ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました!

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