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決めつけない人①

昨年末だったかな…
コンテストに参加しませんか?と
インスタグラムのダイレクトメールが届いた。
よくある釣りメールかと思った。

当時、公私共にいろいろとハードな状況下にあった私は、殊更、警戒心もMAX。
それでも、綴られた文面に何か引っかかりがあった。
何が?と問われても説明出来ない何かが。

流れを変えるのもいいかな?と、
深く考えずにエントリーした。 
参加することに意義がある! 的な
勝手な理由で自分自身を納得させて。

そうそう、何のコンテスト?って
次世代を担う作家を発掘するコンテスト。

一次審査は、参加者それぞれに5冊。
無作為にあてがわれた本を読み、感想文を書く。
というもの。

面白い。

自分の興味、嗜好に関わらず、有無を言わせず、あてがわれた様々なジャンルの本。
一冊でもよし、五冊全て読むもよし。
締切がちょうど、父を看取った直後に重なり、ゆっくり本を読む余裕すらなかった。
それでも、何とか一冊読み、感想を書いた。
感想文なんて書くのは久しぶりだった。

小説家を目指す多くの皆さんが参加された、新しい試みのコンテスト第一回目。
もちろん特に何もなく終わった。
あまり時間を空けず、第二回目も開催が決まったようだった。

冷静に考えて、小説を書くことなど全く想像もつかず、自分の中に選択肢としてすら存在していなかったし、良い経験になったなぁ…くらいにしか捉えていなかった。
ところが、また是非!との連絡を頂いた。
一回目の参加者宛の宣伝だよね…
と、スルーした。
一旦は。

今回は、新たにルールが加えられ、
与えられた五冊は、順番に読まなければならない。

一冊だけ読んで感想を出す場合でも、
自分が興味のある、感想を書きやすそうな本を
優先的に選んで感想を提出することは出来なかった。
なかなか厳しい。 

発信があまり上手くない自分は、
文章を綴る練習になるかなぁ…と思い
また参加することにした。
強制的に書かざるを得ない状況にしないと、
なかなか自発的に文章の勉強をしようと思っても、
出来ない自分が分かっていたから。

そして、勝手に自分へ宿題を課した。
五冊、締切までに読破して感想を書くという。
それが、これ。

197ページ
90ページ
164ページ
357ページ
221ページ

この五冊を一週間で読み感想文を提出する。
読むだけでも、まあまあ大変だったけれど、
感想文も苦戦した。
何とか、読破して感じたことを誠心誠意、
言葉に乗せて差し出した。

様々なことが重なって、心身共になかなか
厳しい時期だったけれど、ギリギリ締切日に
間に合わせた。
私の中では、自分に課したことをクリア出来て、
もう大満足だった。
発信に役立つような成果が得られたか?
は、謎だけれど。

300人程が参加した第二回目。
二次審査へ進めるのは、わずか12名。 

感想文を提出して、既に私の中で、
清々しく完結していたので、結果発表の日をすっかり忘れていた。
その日は、帰宅が遅くなり、最高に疲労困憊して、
倒れ込むようにベッドに。
寝る前にメールだけ確認しようと、
スマホを手にして、何となく
インスタグラムのストーリーズを流し見していた。
参加された方々が、結果表をUPした画像を流していたのを見て、
あ、今日発表だったなぁ…と。
それでも、発表動画を見る気力もなく寝ようとした時、視界を通り過ぎていった画像に、
一瞬、自分の名前を見たような気がした。

念のため、確認だけするか〜…
と、見てみた。
まさかの、二次審査に通過していた。
しかも、5位で。
参加者に同姓同名が居たかな?と、
まだ信じられない私は、
リストを引っ張り出して見に行った。
間違いなく自分だ。
疲れ過ぎてるだけかも。
まだ信じられないまま、もう、
精魂尽き果てて眠りに着いた。(②に続く)
https://note.com/may_syo_kaori/n/n539849473d3a?sub_rt=share_b












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