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久しぶりの一時帰国で感じたモヤり

計らずともちょっぴり長い一時帰国となってしまいましたが、なんとかフィリピンに戻ってきました。日本のうだるような日々の暑さではなく、フィリピンのこの気候がとても恋しかったです。

そして、マニラに帰ってきて、日本で感じたちょっぴりモヤモヤな思いもあって、少しばかり記録をしてみます。

「駐妻ってお気楽でしょ~~」のモヤり

一時帰国中は地元に戻っていたこともあり、自分が普段接するひととは異なる人との交流がありました。また、せっかくの機会というのもあって、自分から積極的に、異なる属性のかたと会っていたというのもあります。

普段はなんだかんだ自分と似ているような属性(駐妻、フィリピン在住、会社員など)や、同じような考え方のひとと接することが多いですし、異なるひとであっても、自分のことをよく知っているひとと会う機会がほとんどです。

だからこそ、お相手にとっては、
駐妻という身分の私は未知のエイリアン的な存在!

そんななかで、「駐妻ってお気楽でしょ~~」というようなことを言われることがよくよくあって、モヤモヤ発動。ダイレクトにここまでの言葉になることは少ないにしても、「お気楽でしょ~~」というようなオーラを感じてモヤモヤ。というか、一瞬イライラ。(笑)

「いいよね~私も行きたい~」みたいなことをよく言われました。もちろん、出会ったかたたちの発言には悪意はないことは重々承知しております。はたからみれば「お気楽」に見える側面があることは自覚しています。(そう見せている自分も自覚しています。)

ですが。

なんだろなー・・、

海外生活って、駐妻生活って、そりゃあ理解されないよね。そして、自分に縁がなかったら、想像すらつかんよね。

華やかなように見えても、ごくごく日常を暮らしているわけなので、別に毎日海外旅行しているというわけではなく。(してる風に楽しもうとはしている。その努力もする。)

別に行きたかった国でもタイミングでもなく、期間も未定だったりで目的や目標を立てにくいのですよ。(このあたりが自分の目的や目標の定められた駐在/ワーホリ/留学とは異なる。あ、でも強いて言えば『家族のサポート』が任務?)

とはいえ、何かやろうとしてもがくけど未知数の国で失敗だらけ。挑戦はするけど、結果がともなわないことは多々あります。本当に1度や2度の失敗でへこたれていられないのです。

・・それでもめげずに、あるいは諦め上手や待ち上手になりながら、なんとか暮らしているというのが実情だったりします。

でもきっと、お相手側には、そんなことには想像力が及ばないのだろうというのもわかります。

加えて、私の地元は地方ということもあり、全体的に時代遅れ感があることもあって、「専業主婦=勝ち組」要素はまだまだあるし、女性で結婚して出産してフルタイムで働き続けるひとは少なくて珍しい。海外なんて新婚旅行くらい(そしてハワイが定番)でしか行かないものだから、「海外=旅行」のイメージが先行し頭お花畑状態になるのだろうな、というのもわかる。

この環境の差で、理解してもらうなんて無茶だろうとは思います。

そりゃね、時々海外旅行するなら楽しい。日本のしきたりやルール、何事もきっちりした取り決めや暗黙のマナーなどは煩わしく感じたりもします。海外における文化や肌感覚の違いは、心と体に余裕のあるときは楽しめる。

ですが、私は正直、何をするにしても、この日本の大多数のレールに乗っかっているほうが、ラクチンだし安全だし効率良いと思ってしまいます。ましてやコロナでの厳しい入国制限や、身体の不調、手術といった経験をした身としては、国の有事や病気など命に係わる事象のことは自国が安全にも思えます。

また、永住ではないので、海外在住期間は旅行ほどの短期ではないにしても限定期間。良い経験ができたとしても、いつかは帰国するということも念頭に置きながらしか動けないというのもネックだったりします。

そんなこともあって、海外旅行の勢いで「お気楽~」なんて思われちゃうのは、私にとってかなり心外なのです…。それなりにある苦労をいたわってくれとまでは言わないけど、毎日旅行しているわけじゃないのよ?とは思います。

「フィリピンって大丈夫なの?」のモヤり

また、もうひとつ、上記とはまったく真逆で、

「え、それってあなたもついて行かないといけないの?私だったら嫌だな。それに、フィリピンって大丈夫なの?」・・・と言われることも。

これも、本当によく言われる。
東南アジアって物騒なイメージだったり、発展途上国で危険なイメージだったりするのでしょう。

これらは、私のことを心配してくれたり、私や私の体調を含め、私を気遣ってくれての発言でもあります。そのため、こんなふうに聞くと私はなんとも失笑してしまう・・

たしかに海外生活の苦労や大変さはあるし、駐妻ならではの何かと振り回されることもあるかもしれないし、手放しに大丈夫なんて言えないのだけれど、でも、

「そんなに悪いところじゃないよ、フィリピン!!!」とは伝えたい。

しかしながら、一時的に日本に住んで、日本で耳にするフィリピンのイメージは決して良いものではない、というか悪い、、、と改めて実感。

日本のテレビや新聞などでは、事件もあって、フィリピンは悪の温床的な報道が連日されている。街頭や書籍でも、フィリピンといえば、貧困やスラム街の問題がトピックスになっている。フィリピンパブというお水のお店イメージ、スーパーではフィリピン産のバナナの値上がり・・・良いイメージが全然紐づかないっ!

フィリピンは危険で、貧困で、風俗店が溢れて、あこぎな商売が横行したイメージなのか・・?

だけど、マニラだけ見れば、断然都会だし、綺麗。フレンドリーで前向きな国民性、何事も楽天的な人生観による幸せそうなひとびとも多い。社会では子供も育てやすそうだし、女性も社会で活躍しているし。

もちろん気を付けないといけないところはあるかもしれないし、住んでいるひいき目もあるけど、なかなかいい国だと思うんだよな!

だから、「フィリピンなんて・・」と、行ったこともないひとに言われてしまうのは悲しい。「そんな国などに戻らなくて良い」と言われているようで、つらいなと思っていました。

加えて、東南アジアは物価は「安い」という認識。いやいや、そんなことなくて、そこそこ安全で安心な生活を目指したら日本よりはるかに割高なのです。(さすがにシンガポールは物価が高いという認識があるようでしたが、、、)

そのたびに、フィリピンのポジティブキャンペーンをしてはみるけれど、楽しそうと捉えられるのも複雑な心境で、なんとも言えない感情を抱えていました。


私が思い出したこと

そんな刺激に触れながら思い出したのが、こういう、
「海外帯同なんてお気楽そう~~楽しそう~~私もやってみたい~(実現しなそうなひとほど言う)」
だとか、
「え、それってあなたもついて行かないといけないの?私だったら嫌だな。それに、フィリピンって大丈夫なの?」

・・・みたいな、世間さまの感覚を忘れていたな、と。

普段は似たようなひとと共有している感情が多すぎて、説明をはしょっていたし、言葉少なくとも伝わる感覚があったけど、そうじゃないのが一般的。というか、私が渡比する前にも、多くのひとに言われたことばかりじゃないか!と思い出しました。

私自身も、自分が経験しなかったら、「海外生活で駐妻なんて楽しそうでいいな」とか、「フィリピンなんて危なくないの?」などと宣っていたのだと思います。

こういう感覚を思い出しておかないと、今後の日本人との関係性のなかでは無駄に傷ついたりイライラしたりして消費してしまいそうだな、と思い、備忘録してみました。

みんな経験していないことはわからないし、私も経験していないことはわからないし。経験していても個人によって感覚も違うということ、忘れずにいようと思います。

ではでは、フィリピンライフをまた満喫します🍃

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