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摂食障害の克服・完治とは【過食嘔吐・拒食・偏食・むちゃ食い】

私は摂食障害歴15年です。
大学の時に拒食、そのあと過食嘔吐へ移ってから
ほとんど毎日、1日2回以上食べて吐くことを続けてきました。
この病気は完治する事はない、症状が軽くなった今も
一度摂食障害になった人(とくに過食嘔吐)は治すことは極めて難しいと今も思っています。

症状が軽くなった今も、もしもお金と時間の制限が無ければ
ずっとしていたいと思います。
無限に食べて吐けることの幸福感たるや。
金銭的に時間的にどれだけ追い詰められても続けてきました。
就活のときも、内定のときも、研修のときも、お正月も、クリスマスも、誕生日も、結婚式の日も。いつも、ずっと。

今は歯の矯正治療の関係で過食嘔吐ができない環境にあり
止められています。
少し昔の私だったら、同じ状況でもどんなことをしてでも
過食嘔吐していた。
理性的に「しない」という選択ができる今、だいぶ回復したと思います。
でもこれがずっと続くことはありません。
過去にも何回かきっかけがあり、1カ月~2カ月連続でまったく過食嘔吐をしなくなったことがあります。
しかしそれも長くは続きません。
食との葛藤が一瞬でも消え去ると、一瞬「治った?」と錯覚します。
でも決してそんなに簡単に治るものではないのです。

私は今1カ月ほど過食嘔吐をせず生活をしていますが
もしもできるならしたいし、何も気にせず好きなだけ食べて吐いていいよ!
と言われれば喜んでします。
心は、そんな簡単に変われません。
自分の努力では変われません。
コツコツ頑張って自分でどうにかできることではないのです。

どんな有名なクリニックに行っても、書籍を何冊読んでも
薬を飲んでも、私は効果がみられませんでした。

結論、回復に向かった理由は「時間」です。
「時間」が少しずつ解決してくれている気がします。
もちろん、きっかけはいろんな事がありました。

  • 歯科矯正で食べる時間の制限があること

  • 価値観を意識的に変えた(体形へのこだわりを無くす努力をした)

  • 経済的に無駄だと思えるようになってきた

  • めんどくさくなった

  • 食べる罪悪感が減った

  • 完治を目指さなくなった

  • 過食嘔吐以外のことに目を向けるようになれた

  • 人との食事を楽しめるようになったこと

    これらはあくまできっかけに過ぎず、同じ事が大学時代の私に起こっても決して効果は無かっただろうと思います。どんなに眠くても、疲れてても、時間が無くても、お金がなくても食べて吐くことに命を懸けてきた人生なので。

本当に症状が少しずつ軽減してきたのはここ2~3年の話で
それまでは、毎日徹底して狂うように食べて吐いてました。
治そうとも考えてなくて、どれだけ続けられるか、お金と時間を確保できるか、ということだけ。

「完治」とは、いろいろな定義があると思いますが
私の中での「完治」は完全に症状そのものが出なくなり、思考が変わるということです。
我慢せずとも、理性を働かせたりしなくても
本能から過食、嘔吐したいなんて感じない心と体。
子供のころのように、食べることに罪悪感を感じたりしない心。
体形で心を惑わされないこと。

私の今の段階は、理性を働かせて我慢しなければならないという状況なら
やめられるという首の皮一枚といった状況。
少しでもゆさぶられたらアウト。
人前でたくさんは食べられないし、ある特定の人との食事ならOK
食べられるものは決まっている、偏食、食べる罪悪感あり
体形のコンプレックスあり、など。

でも、今までは本当につらかった。
辛くて辛くて、ずっと消えたかった。
クリスマスも、誕生日も、楽しい大学生活も、結婚式でさえ。
そんな「消えたい」という気持ちは、ここ1年くらいは出ていません。

私と同じように苦しんでいる方、痛いほど気持ちがわかります。
共感します。
でも治らないのは自分のせいではなくて
どれだけ頑張っても「克服」には近づけず空回りするのです。
もちろん努力で解決された方もいると思いますが
私は時間でしか1つずつ紐解くことができませんでした。

でもその過ごした「時間」のなかには
家族の理解・協力があったこと(これが一番です!)
クリニックへ通い薬物治療を続けたこと
いろんな書籍やブログを読み漁ったこと

自分でもよくわかりませんがいろんなことが複合的に重なり合い
今の状況になったのだと思います。

まとまりがなくて、すみません。

でも私が言えるのは、完治はできなくても
前進は必ずできる、ということです。





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