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2024年3月の読書・鑑賞ログ

2024年3月に読んだ本や観た作品で、印象的だったものを記録します。


最後の医者は桜を見上げて君を想う(二宮敦人)

ベルトコンベアーで流されている人生から、自分の人生を取り戻したくなった。

僕は、生きるのも死ぬのも決められない本山先生に近いかもしれない。

作者はよくこんな物語を作れるなーって、感心した。

もしあなたが手術をするとしたら、次の3人の医者のうち、誰を選びますか?

①ジャンプの主人公みたいに力強く、最後まで奇跡を信じる医者
②クールな判断ができて、合理的な方法を選ぶ医者
③患者と一緒に決断を迷い悩み、寄り添ってくれる医者

この物語では、「性格」と「生きることへの考え方」が異なる3人の医者の物語です。

3人とも同じ病院に勤めていて、意見が合わないことはしょっちゅうです。

そんなある日、とある患者の重大な手術を行うことになります。

手術の方針について揉めに揉め、3人には亀裂が入ってしまいますが、はたして、手術はどうなってしまうのでしょうか。

この本を読むと、自分が「生きること・死ぬことをどう考えているのか」のヒントにつながるかもしれません。

物語もめちゃくちゃ面白くて、どんどん続きが読みたくなってしまいます。

気になった方はぜひ読んでみてください。

生きづらい人のための貯金戦略(なにおれ)

たとえば、300円の宝くじを運まかせで買うにしても、

「当たったら、〇〇円かえってくる」
などの具体的な金額が分かっているから、購入します。

それが、1等の賞金が100円だったり、かえってくる金額が分からないときは、買うのをやめますよね。

ところが、「自己投資」の場合はどうでしょう?

「その講座やセミナーを受講して、リターンがどれだけあるのか」を把握していないのに、購入していませんか?

事前にリターンが計算できないということは、ギャンブルです。

僕たちは、ついつい「趣味や娯楽」に「自己投資」という大義名分をかかげてしまいます。

・どれが自分にとって学びか
・どれが自分にとって娯楽か

それぞれの線引きを、しっかりと自覚しようと思いました。

本書は物理的に「支出を最適化」することで、「自分にとって大切なことを自覚できている状態」を目指すヒントになる本です。

Kindleアンリミテッド会員の方は無料ですので、気になった方はぜひ読んでみてください。

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている(ふろむだ)

僕たちは、自分で決めて自分で選んだ「つもり」になっています。

本書を読むと、どれだけ「脳の錯覚」で物事を選んでしまっているのか、その実態におどろきを隠せません。

たとえばあなたは、同じ高校だったA君と、久しぶりに会ったとします。

A君は現在、トレーナーとして働いているとのこと、初耳です。
そして後日、あなたは友達にこんなお願いをされました。

「ダイエットしたいから、誰か良いトレーナーを紹介して」

するとあなたは、先日のA君の顔が頭に思い浮かぶのではないでしょうか。

もしくは、A君を友達に紹介する気になっているかもしれません。

A君のトレーナーとしての「優秀さを知らなくても」です。

実は、脳は最近記憶した情報を「より有効な情報だ」と錯覚するからです。

他のトレーナーと比較することなく、候補の中からA君は選ばれてしまいます。

このような、日常における「脳の錯覚」事例が満載!

反対に、この仕組みを知っていると、仕事も人間関係も考え方が根本から変わりそうです。

ぜひ「身近にえこひいきする上司がいる方」や「人生が運ゲーだと感じる方」は読んでみてください。おすすめです!←これも、僕が錯覚しているだけかもしれん(笑)

おつかれ、今日の私。(ジェーン・スー)

「大人になってからの私が、風邪ひとつ引かないのは、あなたがちゃんと食べさせてくれたからだろう。ありがとうお母さん」と、著者は言います。

今まで、このような視点から親に感謝を考えたことがなかった僕は、目からウロコです。

たしかに。

もし、退屈だったりしても、「退屈をそのまま贅沢に退屈だと感じられる体を作ってくれていたんだな」と、両親の顔を思い出しました。

他にも自分を癒す考え方の工夫が、たっぷりと散りばめられたエッセイです。

屋根裏の散歩者(江戸川乱歩)

1925年に発表された、江戸川乱歩の短編探偵小説です。

犯人目線で描かれている作品で、謎解きはありません。

定職につかずに暮らしている主人公は、下宿先の押し入れから天井板を外し、屋根裏に入れることに気づきます。

そこから、隣人の生活を「のぞき見」する生活が始まり、いつしか犯罪に手を染めます。

僕も「見てはいけないものを見てしまうこと」にドキドキ感、特殊な性癖を感じるのを理解できます。

怖がりなので、その後、エスカレートしていないだけ。

「もしかしたら自分も、いつでも犯人になる素質があるなあ」と実感しました(笑)

話の展開が早く、冒頭から吸い込まれるように作品の世界に引き込まれる。

そんな不思議な短編小説です。

「ドラマ:ガリレオ」や、「漫画:名探偵コナン」が好きな方に、ぜひおすすめしたいです。

(映画)紙の月

2014年公開の、恋愛サスペンス映画です。

原作は角田光代さん。

舞台はバブル崩壊直後の1994年。

銀行で働く主人公(主演:宮沢りえ)は丁寧な仕事ぶりで、上司からの評価も高いです。

そんな主人公がある日、外回り先の大学生の男性と出会い....といった物語。

主人公はある意味、積極的です。

恋愛に対して消極的な自分は、この世界に踏み込む勇気はありません。

行動の良し悪しは置いておいて、主人公は「自分を生きているなあ」と感じました。

(映画)ドラえもん のび太のパラレル最遊記

1988年公開の映画版のアニメ、ドラえもんです。

原作漫画は藤子不二雄Ⓕ さん。

のび太は学校で西遊記の演劇をしているときに、「孫悟空は実在していたかどうか」で、ジャイアン&スネ夫と意見が別れます。

「孫悟空は実在した」を信じるのび太は、確かめるためにタイムマシーンに乗って、
西暦636年へ。

するとそこで、のび太は意外な人物に出くわし... といった物語です。

僕はこの映画を、当時リアルタイムで見たので、今回で2回目。

当時は、「割とこわい映画」だった印象があります。

大人になった今見ても、その記憶を思い出しているのか、「ドラえもんにしては暗めな作品」に感じました。

みなさんはどうでしょうか?

ビックリマンシール世代や、コロコロコミックを愛読していた方に、すごく懐かしく、おすすめです。

Amazon Prime で無料で見られますので、気になった方は見てみてください。


(アニメ)僕の心のヤバイやつ

2023年4月から第1期(12話まで)が、2024年4月から現在進行形で、第2期が放送されています。

原作は 桜井のりお さんによる、ラブコメ漫画です。

現代の中学校生活を舞台に。

陰キャで内向的な性格の主人公(きょうたろう)が、クラスいちの美少女(やまだあんな)に恋をしていく物語です。

個人的に、9話くらいから、面白くなってきました。

内向的な主人公は
・「僕は女子グループに見下されている」
・「僕が好意を持たれることなんて、あるはずがない」
と、どうしても考えてしまいます。

そこに僕は共感を感じつつも、「気づいて~」とジレンマも(笑)

ありがちな、クラスの人気者が主人公の青春物語とはまた違う、「陰キャの妄想が全部叶っちゃいました」みたいな面白さがあります。

人によって好みが別れるアニメかもしれません。



以上、最後までご覧いただき、ありがとうございます。

「同じ作品を見たよ」などあれば、ぜひ感想を教えて下さい。


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