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ゆるキャラとB級グルメは、もう要らない

地方経済を救うファクターは多々あれど、
やはり食に頼ると強い。
しかし、最近思うのです。

北から南まで、似た戦略が多すぎない?

って。
かく言う私も地方出身なので、
静まり返る商店街の寂しさや、盛り上がりに欠ける毎日は容易に想像できます。
でも…………。
仕事でお会いする地方観光局の方々が見せてくださる様々な観光誘致のリーフレットには

・ゆるキャラによる地元紹介
・B級グルメが集合するイベント

のことばかり。
ちょっと待って。
これ、いくらお金をかけているんですか?
これで、どれだけの効果があるんですか?

中には、
小さなエリアの中で5人(?)のゆるキャラがしのぎを削る攻防を繰り広げていたり、
「◯◯焼きそば」だとか「◯◯パンケーキ」とか、
誰もが人気のきっかけになった本家本元を知っているような二番煎じも群雄割拠。
これ、そろそろやめませんか?
だってローカルは今や、世界的に大注目を浴びる可能性の宝庫。
きっと、もっと素敵な戦略があるはずなんです。

他から聞こえてくる成功談は魅力的で、
ライバルだったはずの街がいきなり脚光を浴びているのを見ると
ついつい、後に続きたくなるものです。
しかし、最初に成功を掘り当てたモノだけがその後も光る。これは法則です。
くまモンやひこにゃんは、これ以上不要ですし、
土地の美味を表現したいなら現代に合う他のメソッドもあるはずです。
(コンテンツを提案させていただきたい!)

かつて在籍したマダム雑誌の編集部で、
地方特集で魅力を謳い上げる際に幾度となく書いた

小京都

という言葉も、今考えると意識低かったかな、と思います。
どんな街も、小さな京都である必要なんてありません。
そして、昨今人気のあるエリアは他の何にも追随しなかったことが功を奏していると感じます。
「鄙びた風情」で今も話題の黒川温泉。
「アート」が人を呼ぶ要素になることを証明した直島。
「本気のグローバルスキーリゾート感」で今や東京と地価が変わらないニセコ。
もちろん、これらのエリアにもゆるキャラやB級グルメはあるのかもしれませんが、
それが勝因になってないことは明らかです。

バイバイ、ゆるキャラ。

さよなら、B級グルメ。

ローカルの未来を担う人々がこう考えた時から、
令和へのストラテジーが芽吹くのではないでしょうか。

あぁ、自分の故郷と仕事したい……。

#料理 #令和元年にやりたいこと #地方再生


フードトレンドのエディター・ディレクター。 「美味しいもの」の裏や周りにくっついているストーリーや“事情”を読み解き、お伝えしたいと思っています。