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バズーカだけじゃなく

バズーカ砲という兵器があり、
これは第2次世界大戦中アメリカとドイツでほぼ同時に実用化されました。特徴は普通の弾丸とちがって当たった瞬間に中から高熱ガスが飛び出し、それが相手の装甲を貫くのです。また発射時の反動がないこと(ロケットみたいなもんで)で無反動砲とも言われます。あれは後ろに立ってるとまずいんですね。炎というか爆風をもろにかぶります。
大きい破壊力だけど無反動ということで手持ちOK。小さくても戦車をやっつける歩兵用の必殺兵器となりました。

米国のバズーカ 複数人で操作

でも米独設計思想がちょっとちがってて、アメリカのバズーカは砲身自体は何回も使える&発火装置は電力。あれは基本2人で扱うのでしょう。弾丸入れる人と打つ人。ドイツのバズーカ(=パンツァーファウスト)はロケット丸出しで、後ろに使い捨ての筒がくっついてて発火はぜんまいだかなんか摩擦ものだったと思います。こっちは完全に一人用。ドイツというのはすごい国だと思いましたね。殊に戦車周りのこの手の武器はほとんどドイツ人が作ってます。

パンツァーファウスト バズーカに比べると緊張感ないですけど、必殺です。
アメリカ戦車のドテっ腹に大穴。貫通してます。パンツァーファウストの弾丸は高熱のガスが鋼鉄を貫通するので、中の乗務員も悲惨なことになります。

第二次世界大戦はそれまでの戦争と比べ物にならないくらい多くの人が死にましたが、それまでの戦争と比べ物にならないくらい技術革新を促しました。写真とかみても戦争前のイメージというのはいきなり昔っぽいですよね。ほんの4~5年の戦争の間に、世界は大量の屍を作りながら、一世紀分くらいの進化を獲得した。そしてその中心にいたのが、日本人なら日本と思いたいでしょうが全く違っていて、やっぱりドイツだったと思います。

第二次世界大戦から75年、ちょっと触れたくないみたいなところから時が経ち冷静に考えてみると、戦争が作った現代と、現代の戦争を作ったドイツ。それを使って戦後社会を支配したアメリカ、という敵味方を超えた構図が見えてくると思います。(続く)

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