深い河(十章 大津の場合)/遠藤周作
「深い河/遠藤周作」のオンライン輪読会でついに待ちに待った「十章 大津の場合」を読了📖´-
(2024,1,21 読了)
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前回の章で「ナマステー」となんとも呑気な調子で美津子の前に現れた大津。
アウトカーストに間違われるほどボロボロな様子で行き倒れになった者たちの亡骸をガンジス河へ運んでいるのだと。
そんな大津に「一生を台無しにした」と美津子は言いますが、大津は以前のような弱々しさや迷いは見受けられず自分の中に確固たるものになった玉ねぎ(神)について力強く語ります。
大津がついに覚醒しました!
そんな大津の姿に読者の私はパーッと光が広がるようなイメージが湧きました。
美津子も別世界へ行った大津から突き放されたというよりも、この人から求めていた何かを掴めるかもと希望を抱いたのではないかと、私は感じました。
眩しい、眩しいよ、大津!!!!
一方、磯辺は妻の存在がどれほどおおきいものだったかを実感し、それに今頃になって気づいた自分に失望しているご様子。そしてガンジス河に叫ぶシーン。
切ないよ磯辺。
切ないけれど、ようやく磯辺の想いも浄化されたような気がします。
もう傍に妻はいないけれど、その大切さに気づき磯辺の中に妻は転生したはずです。
磯辺のなかで妻は生き続けるのです。そこにも磯辺は気づけたはず。
十章でようやくそれぞれに希望が見えてきました。
残り三章。オンライン輪読会もあと二回くらいでしょうか。
終わりを考えると寂しい。
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