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深い河(十一章 まことに彼は我々の病を負い〜十二章 転生)/遠藤周作




LINEオープンチャット「読書会すみれ」内で開催されているオンライン輪読会の課題本
「深い河」の十一章 まことに彼は我々の病を負い〜十二章 転生までを拝読しました📖´-
(2024,1,28 読了)



ここまでの感想はこちらから🐈‍⬛ ͗ ͗









あと三章で「深い河」ともおさらばと思うと寂しさが込み上げてきます。そんな想いを胸に輪読会仲間さんと一気に二章を輪読しました。

十一章 まことに彼は我々の病を負い



大津がインドにてどのような日々を過ごしているのかが描かれていました。
進学校でも修練院でも上司のひんしゅくをかい、やっとの思いで辿り着いたインドでガンジス河に向かう途中で行き倒れた人々を見つけ、背負ってガンジス河へ運ぶことを始めた大津。彼ならばきっとこうするであろうという確信を持って、まるでキリストの真似をするように。


短い章でしたが大津がここに辿り着き達観していく様を目の当たりにして、美津子のように不器用な人だと思う反面、一本筋が通っている大津の姿を眩しく感じました。
インドでの大津は見た目はボロボロで決して豊かな暮らしをしているわけではなけれど、キリストのように行動できていることで幸福感に包まれているのだろうとも感じれます。



十二章 転生


早暁の沐浴を見物するためにガンジス河へ向かった一行。
インドへ来て自分のなすべきことを見つけた大津と再会し、ガンジス河にも二回訪れた美津子はハッキリと何かをつかめた模様。

「でもあの河はだけは」
「ヒンズー教徒のためだけではなく、すべての人のための深い河という気がしました」


そして、そんな美津子に自分の中にあったものを語り、ガンジス河で戦友たちを自分なりのやり方で弔った木口。
一方、現地で九官鳥を買い、ワイルドライフ・サンクチュアリへと向かった沼田は、そこで買った九官鳥を放つことに。


木口も沼田もここにきてようやく心にあったモヤが晴れたのではないかと感じました。ガンジス河によって想いが浄化されたのではないかと。


続けて二章を読み終えてホッとした私がいます。だってね、みんなの抱えているものが、想いが、苦しくてせつなかったのです。それぞれに共感できるところがあり、自分の中にあるものをじわりじわりとつまみ出されていたのでここにきてやっと私も出し切った感。



次回は最後の章 十三章  彼は醜く威厳もなく
あぁ、最後を輪読するのが恐ろしい。
そして寂しい。




読書会すみれ



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