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さよならシティボーイ/すなば





積読本📚の中から、すなばさんのエッセイ集
「さよならシティボーイ」を拝読しました📖´-(2023,8,29 読了)







本書は寝る前本として少しずつ読み進めていた一冊です。
会社員として働く傍ら文筆家として活動されているすなばさんのブログやSNSで公開されていたものをまとめた一冊。
出版社から発刊されたものではないリトルプレス本(ZINE)。



すなばさんはとても丁寧な暮らしをされている方なようで、それは文章にもしっかり現れているなと思いました。
丁寧な暮らしをしている方は、周りのことも丁寧に観察されていて描き方も丁寧。

「小さなしあわせ」を大事にする人は、静かな心を持っているのだと思います。
静かな心とは、よく片付いた部屋のようなものです。水を入れた瓶の中に一滴の水が落ちた時、静かな部屋であればその音がよく響くでしょう。

「幸せを問いかけてくれた人へ」より



まさにすなばさんの文章がそんな雰囲気。
静かに語られる言葉たちはザワザワしていた私の心を落ち着かせすっと染み込んできます。
お陰で心が少しスッキリとした状態で気持ちよく眠りにつけるのです。



私はこのように静かに語りかけてくれる人の文章を拝読するのが好きです。
私に一番足りないものでもあるから。
私の心は常にとっ散らかっていて、そのまま放ったらかしていると大切なものを見落としたり、大切な声を聴き逃してしまいます。
だから静かに語りかけてくれる方の文章に触れ、自分の心の中も少し片付けて静かな心にしないといけないのです。
静かに語りかけてくれる方は共感力にも長けていて、私の心の声を代弁してくれるので心が片付いていくんですよね。




本書の中で意外な形で共感したのが「ベランダにオラウータンがいた」の中で夢にオラウータンが出てきたというお話でした。
実はこちらを拝読する直前に私も夢にオラウータンが出てきたのです。
私の場合はわんズと共にオラウータンが家族の一員になっていたのですが。
その時、なんでオラウータン!?と自分の夢に驚いたのですが、まさか私以外にもオラウータンが夢に出てくる人がいるとは。



これは運命の出逢いかしら


なんてアホな妄想もしたくなるものです。
アホな妄想ついでに夢占いでオラウータンについて調べてみました。

夢の中でオランウータンを飼育する夢を見た人は、飼育を通じて思慮深さを身につけられるかもしれません。

実生活でもオランウータンの思慮深さを発揮して、仕事や恋愛で活躍できそうです。

短慮によってミスをするようなことがなくなるため、周囲の信頼を得ることができます。

また相手をよく見極めてから付き合うことができるため、おかしな人と付き合うこともないでしょう。

この時期に付き合い始めた恋人は、あなたを大切にしてくれる理想的な人かもしれません。

https://spiyume.com/?p=239




なんだか吉夢のようです。
思慮深さが身に付くのは有難い。




話が感想から逸れてしまいましたが、すなばさんの文章は本書で初めて拝見しましたが、とても素敵な言葉が多かったので気付けば付箋だらけになっていました。
素敵な文筆家とまた新たに出逢えて幸せいっぱいです。
オラウータンのおかげかもしれません。(まだ言うか)




エッセイ集とご紹介しましたが、最後の一遍は短編小説も何作か収録されています。
短編小説も優しくて切なくて共感もできる素敵な作品でした。

離れる勇気も、突き放す覚悟もなく、なんとなく隣にい続けた。当然の帰結として僕は勇気を問われ、覚悟を問われ、のらりくらりと韜晦(とうかい)を続けるうちに自分の意思を失った。

夢想シティ編(短編)「夜の二人」より




今の私がこれ。まさにこれ。
私のことを書かれているのかと思いギクリとしました。
自分の意思を失っている場合じゃない。
その先にハッピーエンドは待受けない。
すなばさんの描く短い物語が私に教えてくれました。





すなばさんいいなぁ。
新刊が出たようなのでまた購入させていただこうと思います。
















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