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東京女子日記 vol.1 「なりたいのは都民じゃない」

数週間ほど前から、東京で一人暮らしを始めた。転職を機に、東京にあるオフィスへ毎日通勤することが決まったからだ。

そして、30歳という節目を迎え、「自立」という言葉の真反対にいる自分に対して、少し焦りを感じていたこともある。

新しい職場は年齢層が高く、実家暮らしをしている社員がほぼいない。

これまで私が実家暮らしを続けてきた理由は、東京まで小一時間あれば出れたことと、在宅勤務が原則となり実家を出る必要性を感じなかったことが大きい。しかし、毎日通勤するとなると、オフィスの近くへ引っ越すことは「通勤時間の短縮」というメリットを生む。

あくまでも私は、「オフィスの近くに住みたい」のであって、東京に住みたいわけではない。つまり、東京に住処は欲しいが、住所はいらないのだ。

平日は仕事で帰りが遅いし、休日も暇さえあればどこかへ出かけてしまうので、都内での移動はラクにしたい。一方で、郵便物や宅配物は実家に届いたものを受け取りに帰ればいいし、服や鞄など物が必要になれば都度で取りに帰ればいい。東京都民の称号を得るメリットは、あまりないように感じる。

また、恥ずかしい話、実家では家事を一切してこなかった私には、人が生活をするうえでどのような家具家電が必須となるのか検討がつかなかった。

外食や出来合いのものをテイクアウトすれば、冷蔵庫はいらないだろう。掃除機だって、コロコロクリーナーやクイクックルワイパーの類、なんならホウキとチリトリのセットさえあれば、必要ないと思う。洗濯機だって、コインランドリーへ行けばいい。

そんなことを考えていると、一人暮らしをするために何が必要となるのか、わからなくなってしまった。

そこで考えたのが、マンスリーマンションやサブスク住居の利用だ。家具家電が備わっている住居を借りれば最低限の生活は賄えるし、それらを揃えるための費用も発生しない。家賃だって、一般的な住居を借りるよりも安く済ませられる。

まずは一人で暮らしてみて、快適に過ごせるようにプラスオンしたいものを見つけていけばいい。

そうすれば、自分の生活に不可欠なものだけを持って、いずれ無駄のない一人暮らしをスタートできるのではないだろうか。

こうして、私はオフィスの近くで「一人暮らしの練習」を始めることにした。

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