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父は、キャンセル待ちされていたのだ!

私の母。

恐ろしく綺麗な人。

そして、翳りのある人。

性格のキツい人。

そんな母が結婚することになり、祖母は大変喜びました。

祖母は貧しさ故、一旦は母を捨ててしまいました。

母に負い目があるのです。

祖母は、父の事を大変気に入りました。

「アンタには、優しい人が必要やわ!」と母に言った祖母。

嬉しさのあまり、父の写真を自分の姉とその娘(母の叔母といとこ)に見せたところ…。

母のいとこが、言いました。

「私、この人と結婚したい!」

「もし、○○ちゃん(母)が破談になったら、次、私!」

(何たることか!?)

母のいとこは、本気モード。

父や母の知らないところで、おかしな話に…。

確かに、父は大変モテるタイプの人間なのですが…。

私も、祖母からこの写真を見せてもらいました。

とても大事そうに写真を扱う祖母。

当時を思い出してか、満面の笑顔。

正直、写真を見た私は拍子抜け(笑)。

ボロボロの掘っ立て小屋の前で、はにかんだ様に微笑む父。

(何じゃ、こりゃ?)

どう見ても、白馬の王子様からは程遠い感じなのですが…。

(写真からも、謎のモテオーラが放たれているのだろうか?)

私には、全く理解できません(笑)。

(ふ~ん)

母が、言いました。

「格好つけないのが、お父さんの良いところやねん!」

(あっ、そう!)

「普通の乙女(?)は、こんな男の人に憧れはしないぜ!」などと思うのは、私だけなのだろうか(笑)?

父のモテモテ劇場は、現在も進行中。

まあ、母が幸せなら、それで良いのでした(笑)。

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