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朝のウォーキングをおすすめする理由

はじめに

 こんにちは、もんてです。

近年健康志向が高まっていることから朝や夕方にランニングやウォーキングなどの運動をしている人が増えているように思います。

運動が体や脳によいことは数々の研究でも明らかになっており、例えばジョン・レイティ著の『脳を鍛えるには運動するしかない』は名著です。

今回は主に朝のウォーキングがもたらすメリットについてお話ししていきます。

脳機能が改善される

 西オーストラリア大学などが行なった研究をご紹介します。これは55~80歳の67名を対象にしたもので、被験者を以下の3つのグループに分けました。

(1) 9時に30分の有酸素運動をし、その後16時まで座って仕事をする
(2) 9時に30分の有酸素運動をし、その後30分ごとに3分間のウォーキングを挟みながら、16時まで座って仕事をする
(3) 運動せずに16時まで座って仕事をする

有酸素運動はトレッドミルを行ない、少し傾斜のついたランニングマシーンを用いました。時速は3.2キロと一般的な歩行よりもゆっくりです。

それから認知テストを行なって、精神運動機能、注意力、作業記憶、実行機能を評価しました。

その結果以下のことが判明。

(2)のグループの意思決定力がもっとも高かった(ワーキングメモリ実行機能が高まった
・朝の30分の有酸素運動で得られた脳の改善効果が、その後6時間30分にわたって持続した。
・運動をせずに座りっぱなしだと、作業記憶力と実行機能が低下した。

研究者の見解によると、座りっぱなしでは認知機能が下がるが、運動によって認知機能は改善されます。

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朝に中強度の運動(歩行)をして、その後合間にウォーキングを挟みながら座る作業をすれば、脳のBDNFが高まり、ワーキングメモリあるいは実行機能も改善するとのことです。

BDNF:脳由来神経栄養因子の略。ニューロンの回路、つまり脳のインフラを構築し、維持させる神経栄養因子。海馬とよばれる記憶と学習を司る領域に多く存在している。

 この研究では、HIITのような高強度な運動をしなくても、中強度程度の有酸素運動を朝にすれば脳の機能がほぼ1日改善されることを明らかにしました。

運動が苦手な方にとっては非常に朗報ではないでしょうか。

セロトニンの分泌が高まる

 セロトニンは気分や食欲を安定させてくれるホルモンで、よく「幸せホルモン」と呼ばれたりしています。

太陽光を浴びることでビタミンDを摂取できることに加え、このセロトニンも分泌されます。

ワシントン大学の研究によると、セロトニンの効果を最も高めるには完全に昇り切っていないダークブルーとイエローの混じった太陽光を浴びるのがよいとのことです。

日が昇る時間帯は季節によって異なりますが、おおよそ6:00~6:30頃の太陽がベストだと考えられます。

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 ここでこんな疑問を持たれた方もいるかもしれません。

太陽光を浴びてセロトニンを分泌できるなら、わざわざ歩かなくても、外に出てじっとしていればいいのではないか

そう思いたくなる気持ちはわかりますし、間違ってもいません。

しかし実は、"リズミカルな運動"をすることでセロトニンの分泌がさらに高まります。

同じリズムで歩くだけで幸せホルモンがたくさん分泌されるのです。

リズミカルな運動は歩くだけでなく、例えばリズムよく咀嚼することも当てはまります。

一定のリズムで噛んで食べることでも同等の効果が得られます。

よく噛んで食べることのメリットについては以下の記事で詳しく書いていますので参考までに。

おわりに

 今回は有酸素運動の中でもウォーキングに焦点を当てました。ウォーキングのような会話しながらでもできる運動にはさまざまなメリットがあることがおわかりいただけたかと思います。

1日の始まりに「朝日を浴びながらウォーキング」をすることで最高のスタートダッシュが切れるので、是非取り入れてみてください。

しかし、同じ有酸素運動でもランニングマラソンなどの激しい運動はやりすぎると痩せるどころかかえって太りやすくなるとの研究も出ています。

これについては、もし機会があれば別記事でご紹介します。

ダイエット目的でランニングや長距離走を取り入れている方はあまり効果が期待できませんので、上記で説明したような30分ほどのウォーキングを行なうことをオススメします。

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