【重要】パーソナリティを形成するための正常発達段階
こんにちは、Medです!
今回はフロイトによる「発達理論」について簡単に触れていきたいと思います。
みんな「自分」というものを持っています。
それは「自分らしさ」であって、「他人」とは違います。
人が一人の人間として生きていく上で重要なのは、「自他の区別」や「自己中心性」「忍耐」を上手に自己調整して、他者とうまく関わっていくことです。
今回は、「パーソナリティ形成」の「年齢別の発達段階」を簡単にお伝えできればと思います。
当ブログ執筆にあたり、参考にさせて頂いた各種参考サイト様、画像サイト様には心より感謝の意を表します。
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今回の記事内容については、捜査機関の捜査内容を妨害するものではありません。
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①フロイトの発達理論
◆フロイトとは
要は今回のテーマ「発達理論」の提唱者のことです。
最初に「精神分析学」を開始し、先日ご紹介させて頂いた「防衛機制」はこのフロイトのヒステリー研究をルーツにしており、のちに彼の娘のアンナ・フロイトが整理した概念です。
今回は「パーソナリティ形成」に重要な「発達段階」を取り上げます。この「発達段階」を提起したのが、この「フロイト」という「精神科医」です。
◆「リビドー」とは
非常に性的な性質という見方の一方で、フロイトはすべての「人間活動」はこの「リビドーの変形」であると解釈しています。
つまり、この「パーソナリティ」つまり「人格」の「形成」における「発達段階」は全てこの「リビドー」に関連づけられているとフロイトは提唱しているのです。
◆「固着」とは
簡単に言えば、「発達段階」の「停滞」です。
「発達の過程」で「躓いてしまった点」です。
ただし、重要なことは「躓いてしまった点」というのは「過去」であるということでもあります。
あくまで、「今の自分の問題点」は「過去のここに原因があったのではないか?」という「手がかり」の一部です。
この「固着」が「成長後の何らかのストレス反応」によって、「回帰点」になってしまうということですね。
②発達の5段階
では、次にフロイトが提唱した発達段階の5つを簡単に見てみましょう。
A.口唇期
主に「出生~1歳まで」の「乳児期」を差します。
この時期は「授乳」によるリビドー充足が重要な時期です。
この時期のリビドーが充足されないと、のちに「暴飲暴食」「飲酒」「喫煙」「薬物」に走る可能性が高くなるようです。
たまに「口元が寂しい」と言って簡単に禁煙を諦める人がいますが、こういう人の場合、すでに出生~1歳までのリビドーが十分に充足していなかったのかもしれません(笑)
察しのいい方なら分かるかもしれません。
以前、何度か当方の記事で登場した「クラスターB群パーソナリティ障害」を持つ人物は、この時期以降のいずれかの段階で「躓(つまづ)いている」つまり、「固着」している可能性が極めて高いのです。
B.肛門期
「1~3歳まで」の「幼児期前期」を差します。
この時期は「排泄調整」や「しつけ(我慢)」、「自我形成」で重要な時期です。
このしつけが不十分な場合というのは、ネグレクト(育児放棄)的であったり、愛情が不十分な場合などが該当するでしょう。
逆に厳し過ぎても、融通の利かなさに通じるところが出てきてしまうのでしょう。
「不潔恐怖症」という疾患はこの時期の障害とされています。
C.男根期
「4~5歳まで」の「幼児期後期」を差します。
特に「男らしさ」や「女らしさ」を意識する時期です。
また異性への意識を親に求める時期で、同性の親をライバル視する時期でもあります。
この時期を特に「エディプス期」とも言います。
また「自己主張が強い」「リーダーシップ」「他人を傷つけることを恐れない」「罪意識」と強い相関がある時期でもあります。
D.潜伏期
ちょうど「小学生」にあたる「学童期」を差します。
学問やスポーツに邁進し、リビドーは一旦「潜伏」する時期です。
この時期の最も重要な課題は「規律意識」や「規範意識」を身につけることです。この時期にこうした意識を身につけられないと、後に「極めて非常識な行動」へと出る危険性があります。
E.性器期
「12歳以降」の「青年期」を差します。
「性器性欲」に到達するという時期です。
③クラスターB群パーソナリティ障害との相関
「パーソナリティ障害」は「神経症圏」と「精神病圏」の間の概念です。
その中でも「他者を巻き込み」「自分も他人も苦しむ」という特性を持つ「クラスターB群パーソナリティ障害」は上記の「発達段階」と大きく関わっています。
アメリカ精神医学会が発行している診断基準の最新版「DSM-V」内で「クラスターB群パーソナリティ障害」は次の4つ定義されています。
この4障害の共通点は次の通りです。
◆自己愛性パーソナリティ障害
特徴としては次のような症状を呈し、他人を苦しめます。
この障害の場合は、「口唇期」における「愛情過多」と「肛門期」における「しつけ不十分」が大きく関与していることが分かります。
特に「他人のもの」を何でも「欲しがる」傾向はこのタイプが強いのではないかと思います。他人が「光る物」を持っていると、それをどんな手段でも手に入れたくなるタイプで、「他人のアイディア」なども平気でパクってしまう、かなり厄介な障害の持ち主です。
幼少期の「ボク/ワタシのやりたいことは何でもかなう」というような万能感は、この適度な「しつけ」によって「我慢」を覚えますが、その過程を経ることができなかった人物であることが伺えます。
むしろ、「〇〇ちゃんは特別」「〇〇ちゃんのためだったら、何でも買ってあげる!」と我慢を覚えることができなかった可能性が高く、その結果として欲しいものは他人のものでも、どんな手段を使っても平気でパクるような人間に育ってしまった可能性が否めません。
それだけではなく、例えば何かにぶつかって泣いた時に、その保護者は
「〇〇ちゃん、可哀想に」
「〇〇ちゃんを泣かせるこんな△△は悪い奴だね」
「〇〇ちゃんは何にも悪くないよ」
などと言って、「他責思考」に育ててしまった可能性が極めて高いです。
ただし、明確な「違憲行為」「人権侵害」や「違法行為」の対象となってしまった場合は「他責思考」とは見なされないべきです。
◆反社会性パーソナリティ障害
特徴としては次のような症状を呈し、他人を苦しめます。
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