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2023年振り返りと大先輩への手紙

こんにちは。2023年も残すところ僅かですので、振り返ってみたいと思います。
ちなみにかなり久しぶりにNoteを書きます。ご無沙汰になっているのは単純に全く時間がなかったからです。時短ワーママとして、時間貧困の恐ろしさを感じています。
※時間貧困とは:日経新聞の記事参照

2023年、最も印象的な出来事だったのは「転職のオファーを断ったこと」です。実は、自分の前職である会社の系列会社(つまり馴染みの深い会社)よりオファーがあり、あれよあれよという間に採用のオファーをいただきました。給与も今とは天と地の差、勤務地も家から近くなる、フレキシブルな勤務可能、といいことづくめでした。

勿論こんな機会は一生で一度だと思い、オファーを受けるつもりでした。ところが、上司に退職を打ち明けたところ、とてもびっくりされたのと、必死で止められた挙げ句「なんでもするから辞めないで」と言われたのです。
私は退職を決意した根本的な要因について深く分析し、率直に上司に伝え、プライベートなことから何から何まで受け入れてくれることになりました。現在昇進もして給料もアップしたので、結局転職しないでよかったなと思えるようになりました。
私にとって一世一代の決断だったので、暫くは転職できなかったことにうなだれていたのですが、今は気持ちも穏やかに落ち着いています。

そんな中、転職を引き止めてくれた上司は、実は奥様が私の主人と同じスタートアップで勤務しているということが後々判明しました。なんという偶然なのでしょうか。理屈では説明できない何かが我々を引き寄せているのだな、と思いました。このご縁を大切に生きていこうと思います。

一方、同じチームのメンバーが退職する話も浮上しました。旦那さんの海外転勤に帯同するのが理由ということだったので、止むを得ず、また新天地での活躍も期待したいと思ったので、私は応援することにしました。
このとき、私はふとUさんのことを思い出したのです。

私が新卒で入社した会社を5年で退職することになったとき、必死で引き止めてくれたUさんという方がいました。Uさんは当時次期社長と呼ばれていて、生え抜きの社員の方でした。傾きかけていた会社を必死に支えようとして、私が転職を機に退職をすることになったときに最後まで引き止めてくださいました。サシ飲みまでしてこの会社には貴方が必要ですと引き止めてくださった方。当時どうしても転職したい会社があり、Uさんの期待には応えられませんでしたが、その後も25年も離れた友人として接してくださり、よく新橋の行きつけの居酒屋で仕事の相談に乗ってくださいました。
いつもお勘定は「出世払いで」とおっしゃっていただき、私は本当にいつかお返しするつもりでした。Uさんは後に社長になりましたが、今年大病の末他界されたとのこと。私はUさんと隣接した自治体に引っ越してきたばかりで、コロナが明けたらご挨拶に行きたいと思っていたところでした。SNSで投稿を目にしたときは呆然として言葉が出ませんでした。

Uさん、まだたくさんお話したいこともたくさんあったのに、天国に行かれてしまったのですね。思えばいつも自分のことは後回しで、会社の事を優先に動いていらっしゃいました。同世代の方とは一線を引いている一方で、自分のような一回りも二回りも年下の後輩との交流を大切に(その証拠として退職後何年もしてからSNSの友達申請をもらった)していらっしゃいました。やむを得ずヘビースモーカーの役員達と毎日同じ居酒屋で食事をしているとおっしゃっていましたが、健康にも影響が出たのでしょうか。
今となっては無念でなりません。

Uさん、私は今小さな子どもがいて、N市で暮らしているんですよ。子育てが落ち着いたら会いに行きたいと思っていました。今、Uさんと同じ業界は離れてしまいましたが、仕事が大好きで、この道でずっと邁進したいと思っています。出世払い、遅れてしまい本当に申し訳ありません。もっとお話したいことがたくさんありました。もうお話できないのが残念です。苦しい思いもたくさんしてきたことと思います。今はどうか安らかに天国で見守ってください。

最近某施設にも宿泊しましたよ。貴方が大切にしたブランドコンセプトが具体化し、あちこちで魂が宿っていることを確認しました。これからも社員・私のような元社員にも魂が宿ることでしょう。本当にお疲れさまでした。

このような私を2024年も宜しくお願いします。