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【詩】長すぎた助走

この冷えきったこころにも
春のようなあたたかさを
感じられるようになった























春のような言葉も
受け取れるようになった























長い長い孤独から
やっと抜け出せたわたしは




















人の優しさも
朝の光みたいに
眩しく感じる




















でもわたしは
こんなふうになることを
目指してきた






















こんなふうになることを
信じてきた





















みんなから悪く言われても


















みんなから雑に扱われても























わたしのこころのどこかで




















いつかきっと
いつか必ず
そう信じていた





















なぜ信じられたのか?




















あんな絶望的な環境の中で



















なぜ諦めずにいたのか?





















ここで終わらせないって

















こんなところで終わらせないって




















生きなきゃ




















なんとしても生き残らなきゃ





















こんなふうに無我夢中で生きてきた






















気をぬいたら死んでしまう





















そんな張りつめた緊張感の中で
生きていた















大人になって
休むように言われても
休む感覚がわからなかった


















身体もこころも
休めることができずにいた



















最近わかるのは
ゆっくりするということ





















ゆっくりできて
やっとわたしのこころも
動きだした





















何かが始まるには
きっと準備が必要なの




















助走があって
初めて人は飛べるのだから





















わたしには長すぎた助走だったけど






















ここまでこれただけ
えらかったと思う

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