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「死の淵、そして花火」

熟睡することなどできない入院生活を2年ほど続けたある夏の夜、私たち夫婦は、些細なことで、今、考えれば本当につまらないことで、互いに追い詰められてしまいました。
 
妻は、病室を出ていってしまいました。娘を放って探しに行くわけにもいかず、私は待っていたのですが、後で聞いた話によると、妻は、病院の屋上へ出て、そのまま、飛び降りようとしていたそうです。
 
(これで楽になれると…)心は穏やかだったそうです。
 
その時、花火が上がったそうです。妻は、それで我に返りました。絶望と諦めと疲弊から彼女は戻ってきてくれました。
 
そのまま逝ってしまった方が彼女は楽になれたかもしれません。でも、敢えて困難を承知で戻ってきてくれました。ありがとうしかありません。
 
(つづく) to be continued

I have a dream. 私の「夢」は、日本に活動家を養成する学校をつくることです。 私の「モットー」は、Life is Art. Life is Play. -生活をアートできるようになれば既に幸せ-