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ADHDの仕事術の真髄!徹底的に得意分野を活かすこと〈アイデア・ハンター>

ADHDは能力にムラがある。恐ろしいほど集中力を発揮し、人並み以上にできる分野と、普通の人の基準までも達することができないほどできない分野との差が激しい。まさに凸凹だ。野球で例えるなら、ホームランか三振かというバッターに似ている。

だからこそ、大事なのは自分の特徴をよく理解することだ。器用にコツコツヒットを量産できる人ではないってこと。そつなくうまくやろうとすると、自分の持つ長所が弱まってしまう(そもそも、うまくできないけど)。そこで、今日は、投資家ウォーレン・バフェットの成功法則を紹介したい。

徹底して得意分野に的を絞る

バフェットの投資理論は、徹底して得意分野に的を絞るものだった。バフェットは成功の秘訣を、テッド・ウィリアムズのバッティングに例えて説明している。

ちなみに、テッド・ウィリアムズは最強の4割バッターで、自分のバッティング技術を詳細に書き記した本も出している(参考:テッド・ウィリアムズのバッティングの科学)テッド・ウィリアムズは、ただ単に才能があった選手だったわけではない。得意分野を徹底して活かす戦略を持っていたのだ。

「ウィリアムズの打撃理論は、ストライクゾーンをボールの大きさの77個のマス目に分けるというものだ。そして自分が得意なマス目にボールが来たときだけバットを振り、苦手なコースはたとえストライクをとられようとも手を出さない。バフェットはある株主総会で「打ちやすい球を待ち続けることは殿堂入りに、どんな球にでも手を出すのはマイナー行きにつながることをウィリアムズは知っていた」と語っている。」(P36)

アイデア・ハンター―ひらめきや才能に頼らない発想力の鍛え方 日本経済新聞出版 アンディ・ボイントン (著), ビル・フィッシャー (著), ウィリアム・ボール (著), 土方 奈美 (翻訳)

バフェットはテッド・ウィリアムズに倣い、とにかく自分の得意とする投機機会が来るまでは動かなかった。例えば、ハイテク分野は苦手だったので、どれほど伸びしろがあったとしても、その分野は避けて得意なところに標準をあてていた。それが驚異的な勝率につながる。

これは、成功している人・企業の基本的なルールのようだ。何にでも手を出す人は、やがて消えていくことになる。

トーマス・ワトソン(IBMの創業者)「私は天才ではない。いくつか得意分野があり、そこを離れないだけだ」

グーグルの理念「一つのことをとことん極めてうまくやるのが一番」

アイデア・ハンター―ひらめきや才能に頼らない発想力の鍛え方 日本経済新聞出版 アンディ・ボイントン (著), ビル・フィッシャー (著), ウィリアム・ボール (著), 土方 奈美 (翻訳)

得意分野は広げられるのか?

では、自分の得意分野は広げられるのだろうか。自分の持っている得意分野が狭い場合、時代の流れに合わせてストライクゾーンを広げることができるのだろうか。

先日、読んで感銘を受けた本にマルコム・グラッドウェルの「天才!」がある。この本によると、天才は周囲の環境によって育まれる。努力は必要であるとはいえ、生まれ育った環境や周囲の人々などが天才を形作る。
残念なことに、そのような恵まれた環境のない人がどれほど「努力」しても、いわゆる「天才」になることはない。つまりは、そう簡単に得意分野は広がらないってことだ。

こう聞くと、ちょっとがっかりしそうだけど、実は、誰もが他の人にはない得意分野を持ち合わせていると思えばいい。マルコム・グラッドウェルの「逆転!」の中では、いわゆる不利な環境に生まれたからこそ、それをバネに偉大な成果をあげた人の事例もたくさん出ている。

常人には達成できないほどの努力をしたということではなく、その人に与えられた逆境こそが、独特の強みに昇華していたのだ。ってことは、誰もが、自分では変えられない得意分野を持ち合わせていることになる。そのストライクゾーン(おそらくは狭い)を正確に理解し、そこに来た時だけバットを振るという決意こそが必要なのだ。

まとめ

そういえば、過去にも野球をメタファとして「決め球」に関する記事を書いていたことがあった。読み返してみると、自分の得意分野は「読むこと」・「書くこと」であると書いてあった。(忘れていた)

でも、テッド・ウィリアムズに倣えば、もっともっと範囲を絞らなければならないってことだ。読むこと・書くことなんて分野が広い。一応、ライターの端くれみたいな仕事をしているけど、それでもまだ広い。自分だけしかできないジャンル。そこに来たら確実にヒットを打てるジャンルをよく見極めて仕事を選ばなければいけない。

ちょっと散漫になっていたかもしれないと、自分の「バッティング」を改めて見直す機会になった。一度、作戦会議だな。ひとり会議やろ~っと。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq