印刷せずにチェックするなら

 このところ2つのセミナーでスピーカーを務めた。別々の団体で、別々の内容について話したのだが、どちらのセミナーでも同じ質問が出てきた。
 「チェックするときに印刷するとコストが高いので、それに代わる良い方法はありませんか?」
 物価は上る一方でインボイス制度が導入される。フリーランスにとって状況は厳しくなる一方なので、プリント代が惜しい。当然自分も同じであるが、わたしはプライベートの書類でも「とにかく印刷」するタイプであるため、印刷コストだけは別扱い、と自分でも許可している。
 もちろんそれが一般的ではないことは知っており、「印刷は減らしたい」という気持ちはとてもわかる。というわけでいくつか考えてみた。
 印刷しないならば、とにかく「見た目を変えることで間違いを拾う」。ツールを使わず目視に頼るならばそれがすべてである。具体的な案をいくつか書いておこう。

◇どんなアプリケーションでも
●フォントを変更(ゴシック体→明朝体に、明朝体→ゴシック体に)

◇Word
●横書きを縦書きに変更
●背景色を変更(白→黒に。文字は黒→白になる)

 ここまでは講座でも話した。その後から思い出したことを追加しておこう。

◇どんなアプリケーションでも
●PDFに変換(印刷した見た目に近いものにする。特にExcelではだいぶ変わることが多い)

◇Word
●編集記号をオフにする(PDF変換と似ている。印刷した見た目に近いものにする)
●読み上げ機能を使う(耳で聴いてミスを見つける)

 「読み上げ」は目ではなく別の知覚器官を使う方法である。ともかく印刷しなくても手段はいくつかあるのだ。ぜひ、使ってみてほしい。

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